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  貴方は何に幸せを感じますか? ~映画「天使のくれた時間」を観て~    

十分ハッピーなんだけど、「自分の人生、このままで良いのか?」とあれこれ考えても思うだけで前に進めず、どんどん時間が過ぎて行く・・そんな自分にメスを入れたくて、伊木ヒロシさんのセルフコーチングセミナーを受講しています。まずは、「自分を知る」ための課題が出されています。第一回目の課題映画「わたしに会うまでの1600キロ」では、映画を観ての学びよりも、感想の提出がギリギリになり、『時間の使い方を考え直すべき』と気付かされたことが大きな収穫でした。時間が無いのではなく、使い方が間違っているんだ!意識をすると、捻出する方法はあるものですね。
とは言え、いざ書こう!と思っても、支離滅裂・・何度書き直してもお粗末な文章・・すぐに時間が経ってしまう・・睡眠も確保したいし・・結構自分の中では深刻な問題(苦笑)上手く書こうとは思わないけど、ちゃんとまとめられない・・練習すれば、ある程度早く書けるのかな~?I hope so( ;∀;)

前置きが長くなってしまいましたが、今回出された第2回目の課題映画「天使のくれた時間」を鑑賞しての感想を何とか書き上げましたので、お恥ずかしながら読んで頂けたら嬉しいです(^^♪

要約

ウォール街の大手金融会社の社長として成功し、欲しいものは何でも手中にあったジャック。自信に満ち溢れ、思い描いていた皆が羨む「パーフェクト」な人生を送っていた彼に、あるクリスマスの朝に起こった奇妙な出来事・・・その出来事を通して、彼が人生に求めるものが変化し、自分にとっての真の幸せに気付いていく様子を描いた、心温まるファンタジー映画。 

考えさせられたこと

私は、ジャックの「幸せの基準」の変化について考えさせられました。

13年前、恋人同士だった当時のジャックとケイトは、仲睦まじいカップルで、お互いに愛し合っていた筈。
空港で別れる間際に「やっぱり一緒に居たい!仕事は二の次、2人が一緒に居て初めて幸せになれる、今この瞬間から2人の生活をはじめましょう!」と引き留めようとしたケイトに、「100年離れていても僕達の愛は変わらない」と告げて、旅立ったジャックのその気持ちに偽りはなかったように思えます。ジャックが経験するパラレルワールドでの人生はこの延長線上にあったのですから・・・ 

現実の世界ではキャリアを選んだジャック。イギリスの一流銀行での研修の機会を与えられた前途有望な青年が、この時、恋人ではなくキャリアを選んだのはごく自然ですし、ケイトとの将来のために、富や地位を手に入れたかったのかもしれません。 

では、何故、ジャックはケイトを過去の恋人にしてしまったのか?
何故、地位や富を持つことだけに幸せを感じるようになったのか?
 

それは、彼が置かれた環境に起因しているのではないかと思います。
母国から離れ、慣れない土地での研修。選りすぐられた研修生達の中で、真面目に必死に学ぶジャックの姿が目に浮かびます。大好きなケイトのことでさえ、考える時間も余裕も無い・・・我武者羅に頑張る毎日・・・努力が実り、前進する度に感じる喜び・・・もっと、もっと・・・やがて一流銀行のトップの座に昇りつめたジャックは、地位や名誉、富を築き上げ、欲しいものは何でも手に入れられる何不自由ない生活を送り、それが全てになってしまったのでないでしょうか?

そしてもう1つ。

「自分のことが好きでいられたら、どこに居ても、誰といても幸せは感じられる筈」

昔付き合っていた人の言葉ですが、思うにジャックは、そんな誰もが羨むような裕福な人生を自らの弛まぬ努力で手に入れた自分が誇らしく、「俺ってスゴイじゃん!」という自分への強い満足感を持ち、そのことにも大きな幸せを感じていたのではないかと思います。 

そして、起こったこの奇妙な出来事。

あるクリスマスの朝に目覚めたら、ケイトと結婚し、知らない家に住み、2人の子供の父親になっていたジャック。子供の送り迎え、犬の散歩、タイヤ屋さんのセールスマンとして安月給で仕事をする毎日。欲しい服も買えず、高級レストランにも行けず、豪邸にも住めず、地位もお金もない毎日に失望をし、現実の世界に戻りたくてたまらない生活が始まります。

「自分はこんなレベルの人間じゃない!自分の価値はもっと高い!こんな生活クソくらえ!」と思っていたことでしょう。 

そんなジャックが、最後には、現実の世界に戻りたくなくなったのは何故なのか・・・? 

それは、愛されることの素晴らしさを体感し、ケイトや家族をかけがえのない大切な存在と感じるようになったからだと思います。 

ジャックが現実の世界で働いていた大手銀行への転職を勝手に決め、これから住むというシティの豪邸にケイトを連れて行ったシーンがあります。

ジャックは若い頃に夢見たパーフェクトな人生を送れる!人が羨む人生をやっと送れるんだ!と嬉しくてたまらない。でも、ケイトには理解できない。今の生活を壊したくない。だってもう十分に恵まれているから・・・ 

けれど、よくよく考えた末に、ジャックが本気で転職したいなら、ついて行こうと決意します。「住所よりも、ジャックと一緒にいることの方がずっと大切」だったからです。 

白髪になりシワだらけになっても、ずっと自分達の家に住み続けたい・・・ホリデーには孫が遊びに来たり・・・自分は庭いじりをしたり、ジャックはデッキのペンキを塗り替えたり・・・そんな平凡でも温かい将来図を描いていたケイトのこの決断は、どんなに大きく辛いものだったことでしょう。 

自分の望む生活を捨ててでも、愛するジャックが本気で望んでいることなら、一緒についていく。その一途で真っすぐな思いは、ジャックの「心」を大きく突き動かし、エリートを目指していく中で消えてしまった「愛」という感情を甦らせたのではないでしょうか?こんなにも自分を愛してくれる人がいる!あぁ、たまらなく愛しい!ケイトや子供達との毎日の平凡な生活に目を向け幸せと感謝を感じるようになったジャックは、地位や富を築き上げ満足している自分よりも、家族や仲間に愛し愛される自分に幸せを見出し、現実になど戻りたくない・・・と感じた矢先に現実の世界に戻されてしまうのですが・・・ 

現実の世界に戻ったジャックは、一流弁護士になり、フランスへ旅立とうとしているケイトを追って空港に向かいます。13年前と同じことを繰り返したくない!パラレルワールドで体験したようなケイトとの人生を現実にするため、必死に引き留めます。なりふり構わず、大勢の人前で自分の思いを真っすぐに伝えるジャックの姿を見て、嬉しくて「YES!」と思わずガッツポーズをしてしまいました。最後は空港のラウンジ?で2人でコーヒーを飲んで楽しそうに話すシーンで映画は終わります。 

これからの2人の人生はどうなっていくのか?

誰にも分からないけれど、きっとこれまでより、ずっと心豊かでハッピーな人生を歩んでいくだろうと思えます。 

映画からのメッセージ

幸せの基準は人それぞれ。そして、それは置かれた環境や状況によっても変化し得る。

何が正しくて、何が間違えているという答えはないけれど・・・

高価なモノや偉い肩書を持つことよりも、自分のことを思ってくれる家族や仲間の存在の有難さに気付き、大切にする。本気で愛する。後悔のないよう、思いは伝える。それにより、自分の周りの人も(良い方向に)変わっていき、一緒にもっとハッピーになれる。

時間はかかっても構わないから、ゆっくりでも、自分なりにそれに気づいて実行すればよい。

そんなメッセージを受け取った素敵な映画でした(^^♪

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