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【MTGアリーナ】第二回タイムレスBO3環境分析&サンプルリスト集


◾️はじめに


皆さん、タイムレスやってますか?
私は一日1極時間プレイしています。

事前の予想通り、モダンホライゾン3でタイムレス環境は大きな変化を遂げて第二の黎明期とでも呼ぶべき様相を呈しており、新カードで成立したアーキタイプや強化を受けた既存勢力が入り乱れる群雄割拠となっていて非常に楽しいです。

となると気になるのはその中でも何が強いんだ?と言ったところでしょう。
と言うわけで、久し振りに環境調査するべくミシック帯でタイムレスBO3を100戦回してどんなアーキタイプが多かったのか・何が優れたポテンシャルを発揮しているのかを確認してきました。

以前の環境分析と見比べて時代の移り変わりに想いを馳せるのも一興かと思います。

例の如く本文は無料で有料部分には投げ銭のお礼程度にサンプルデッキのインポートリストを置いておきます…が、今回は有料部分にオマケとして、自分が1プレイヤーとしてモダンホライゾン3以降何を使ってランクマッチに潜っていたかの自分語りを置いておきます。
環境調査の趣旨から外れて主観マシマシになるため有料部分に逃してますが、確か500位→90位くらいまで詰めたので読んで欲しい気持ちもちょっとある(いつかそこだけ無料にするかも?)

◾️環境分析


6/13〜6/24でミシック帯BO3で100マッチした統計がこちら。
例によってアーキタイプは自分の主観による分類が含まれている箇所もあります。

メモ帳直貼り
母数1の中身
意欲作いっぱい


比較のため、前回環境分析noteの時のものも貼っておきます。

今となっては懐かしいデッキもチラホラ

前回と比較すると、重コントロールや白系デッキも環境レベルのものが増えているのが分かります。
後ろ寄せのデッキを殺し尽くしていたタイタン原野が不利対面の増加で減少傾向にある事、マナ吸収の実装、ボロス系のデッキパワーの上昇など様々な要因はあるかと思いますが、アグロやコントロール、コンボ等様々な戦略が鎬を削る混戦模様という感じで飽きが来ず面白い環境に思えます。

反面、主要アーキタイプが多い上にデッキパワーも高い猛者だらけのため、特定アーキタイプに有利を主張するだけでは負け越してしまうのではないでしょうか。
とは言え母数の少ないデッキも無視できない程度には当たるため、上位デッキを使ってプレイングで差を付けるのかローグで環境の間隙を縫い初見殺しで勝ち星を稼ぐのか、プレイヤーの判断が問われる環境と言えそうです。

◾️主要デッキサンプルリスト

環境上位組の深掘りとして、母数5以上のデッキについての簡単な解説とデッキリストを載せておきます。

ついでに自分の主観でデッキごとのパラメータも付けてみました。
今回は「組みやすさ(他環境で流用不可能なパーツをどれだけ要求されるか)」「周回効率(自分の動きを通せた時、どれくらいの時間で勝ちに持っていけるか)」「タイムレス感(タイムレス特有の動きがどれくらいできるか)」で評価しています。一つの指標としてどうぞ。
デッキの強さは・・・キミ自身の目で確かめてくれ!(丸投げ)

・ボロスエネルギー

安い!早い!強い!


採用可相棒:ジェガンサ、ルールス
組みやすさ:★★★★★
効率:★★★★★
タイムレス感:★★

やはりと言うか、モダンホライゾン3が環境に与えた影響は甚大であり、まずは新鮮な内に真カードを味わいたいプレイヤーも多いであろう事から、新カードを多く取り入れられるアーキタイプが隆盛しました。
その中でも一躍環境トップに躍り出たのはボロスエネルギーです。

エネルギー関連の新カードをふんだんに採用したビートダウンデッキであり、往年の禁止カードや高レアリティなカードも他のデッキと比較すると少なく安価タイムレスか?と言った印象もありますが、ミシック帯での遭遇率を見れば分かる様にデッキパワーは"本物"です。

小粒が多く一見オークや激情のビュッフェ会場にも見えますが、序盤のぶん回りが特に強力なアーキタイプであり、1T目魂の導き手→2T目色めき立つ猛竜からのアジャニ捲り→得たエネルギー消費し導き手強化の動きは、捲りの運こそあるものの2枚のカードで2T目に3/4飛行・2/1先制・2/1・1/2変身持ちの4面展開が成立するため、これでフェアデッキを名乗るのは偽証罪で執行猶予無しの懲役刑が妥当な判決かと思われます。

また、バーンの様に顔を詰めるカードはやや少ないですが色めき立つ猛竜や不安定な護符でリソースを回復出来るのも強みで、アグロデッキにしては継戦力も高くオーコ単騎程度なら乗り越えられるタフさを持っています。

さらに強力なのが火の怒りのタイタン、フレージであり、タイムレスのクリーチャーが3点で割と死にがちな点(激情、悲嘆、死儀礼等)、軽い生物やフェッチで墓地が溜まりやすく脱出に手間取らない点が詰め切りにおいて有用です。
特にミラーにおいては稲妻のらせんを振り回す6/6は先に出した方が勝つレベルのインパクトです。
フレージを使うためだけに相棒がルールスからジェガンサにグレードダウンしていると言っても過言ではありません。

雑多なデッキに一貫する押し付けのパワーがあり、大量の除去やライフゲイン擁するマネーパイル対面も序盤円滑に展開出来れば轢き潰せるほどの攻撃性能を誇るアグロですが、残念ながらコンボには無力であり、旧環境の化石コンボのショーテルやタイタン原野は不利マッチとなります。

不利マッチを対策するためのサイドカードである撹乱のフルートは無色でコンボを広く睨める軽量カードとして評価しており、ショーテル等特定のカードに依存したデッキに対してはタイムウォーク複数発分の時間を稼げます。

ふんわりカードが好きなので割と推してる


今までショーテル対面が無理だったけどロクなサイドカードが取れなかったデッキにとっては有り難い新規カードです。
ネクロポーテンススタックで投げ込んでネクロポーテンスを指定してやるとドローとネクロの起動が不可能になった相手は光熱費の支払いが不可能になって爆発していきますが、ネクロドミナンスは起動型能力ではないため撹乱のフルートでは止まりません。
一回ラダーで誤認投了されました

・マネーパイル(オムナス系コントロール)

うっ・・・頭が・・・

採用可相棒:ヨーリオン、カヒーラ
組みやすさ:★
周回効率:★
タイムレス感:★★★★

高額カードを湯水の様に採用してデッキ単価がその辺のレガシーのデッキより高くなる事からマネーパイルの異名を頂戴していたオムナスコントロールですが、タイムレスにおいても大量の神話レアワイルドと封入率の低いボーナスシート枠を要求されるため、マネーパイルと呼んで支障ありません。

とにかく盤面を更地にする事が得意で、豆の木複数展開からの力線の束縛とピッチエレメンタル連打は真綿で首を絞められる様な不快感ですが、やっている側は死ぬほど気持ちがいいので出来れば対戦相手に投了してほしくないと思っています多分

勢力を伸ばすボロスエネルギーは有利マッチに分類され、盤面を捌きつつフレージ裏やオムナスの4点ゲインまで辿り着けば終局ですが序盤の動きが濁ると負ける事も。
また、今まで土地ヘイトと言えば血染めの月程度のものでしたが、海の先駆けや冬の月がモダンホライゾン3にて実装されており、単色や青絡みからも土地ハメされるリスクがあるため、サイド後は特に基本土地の確保を意識するべきでしょう。

ライフを早期に詰めるプランがないため、回転率はどうしても悪くなりがちで、ラダーを回すのなら「負けたくない」ポジションでの勝負で使うデッキかなと。
プラチナ→ミシックまでできるだけ早く走りたい!みたいな時はあまりオススメできないです。

・黒単ネクロ

実は本家ネクロって4枚使えないんですよね・・・


採用可相棒:なし
組みやすさ:★★★
周回効率:★★★
タイムレス感:★★★★★

1T目暗黒の儀式→ネクロポーテンスと言う最強の押し付けムーブを搭載したコントロールであり、1T目ネクロから引き込んだ無尽蔵な除去とハンデスを暗黒の儀式やピッチでマナの概念すら無視しつつ湯水の様に投げ込む動きは全対面有利と言っても過言では無いほどの暴力性を発揮します。

渋めのハンドをマリガンし続けて結局リソースを回復できずゲーム不可能になる負け筋は以前より存在していましたが、ネクロの本数を増やした事によりキープの安定性が増したのは地味ながら確実な強化ポイントです。

ネクロドミナンスは本家と比較して、手札制限の追加やオークを誘発させてしまう点、除去される際に適当にネクロを起動して潤沢な手切金を頂くムーブが出来ない点などモダンでも使える様にデチューンされた感は否めませんが、一方で起動型能力では無いため真髄の針系カードで止められない点、シェオルドレッドを横に添えれば株主配当だけで一生遊んで暮らせるほどのライフを手に入れられる点でネクロドミナンスならではの味も出ており、ジェネリックネクロポーテンスとしては実用に足る仕上がりです。

トロール+再活性のスキャムパッケージを組み込めばライフを詰めやすくなり回転率が上がりますが、ネクロで山を回す事を考えると再活性のライフペイは痛く、ネクロ系設置後に墓地に落としたカードが追放されたり死儀礼のシャーマンのライフゲインもしたかったりと、あまり噛み合いがいいとは思えないので、除去コン特化の方が好みではあります。

メインカラーが黒のため、置物に触りにくいのは弱点の一つとなります。
しかし一番の弱点はネクロの有無が勝率に大きく影響を与える点。ネクロを探すマリガンは基本的に肯定されます。

・ディミーアルールス

これが合法に見えるなら疲れてるので寝てください


採用可相棒:ルールス
組みやすさ:★★
周回効率:★★
タイムレス感:★★★★★

タイムレス実装当初から存在していたアーキタイプであり、下環境の優秀な軽量スペルを多数採用したコントロールデッキです。

オークの弓使いや渦まく知識と言ったレガシーで実績のある面子は可愛いもので、フェッチ+時を越えた探索やガラクタ+ルールスはあまりにも手軽にカードを補充できるため下環境で許されなかった組み合わせであり、マナはきちんと支払うのでギリ違法…と言いたいところですが、マナ吸収で得た臨時収入でルールスを回収したりロリアンを手打ちしたりして時々脱税する傾向が見られるため完全に違法です。

カウンターでビッグアクションを牽制しつつこちらは相手のエンドにクロック展開やリソース補充を行うため、初速が遅いデッキ全般をカモにする実力を持っていますが、体制を整えられる前に盤面を作られると厳しく、ボロスエネルギーに2T目にアジャニを通されるだけでも結構しんどいです。
暗黒の儀式やハンデスを絡めながらネクロを飛ばしてくる黒単も厳しめ。
加えて、軽いスペルは多いですがシンボル要求が重めのため、月を通されると複数アクションが取り辛くなるのも弱点です。

序盤の押し付けに弱く、プレイ難易度も周回効率も良好とは言えませんが、紙では使えない犯罪者使い放題デッキなのでその辺りでの人気もあるかと思います。
モダンホライゾン3からは序盤のクロックと睨み合うネザーゴイフやタミヨウ、置きドロソ兼クロックとして超能力蛙がクリーチャー枠として採用候補です。

・ショーテル

タイムレス環境コンボの王


採用可相棒:なし
組みやすさ:★★
周回効率:★★★★★
タイムレス感:★★★★★

ボーナスシートに収録されたたった一種類のカードからアーキタイプ創立及びトップメタへの躍進を果たしたダークホースであり、お手軽1枚コンボで即死まで持っていける着地点の強さは未だに他の追随を許しません。

このデッキだけは序盤でアーキタイプを看破する必要がずば抜けて高く、盤面やらライフやら全てを無視して即死させてくるため、ショーテル疑惑が浮上した段階でこちらが勝てなさそうなら、諜報やブレストを損な使い方をしてでも多くのカードに触りカウンターやハンデスを探しに行く必要があります。

コンボパーツを手札にかき集めるデッキのため、盤面干渉しつつクロックを刻むボロスエネルギーや盤面処理特化でキルターンの遅い豆の木オムナスを有利対面としていますが、一方でハンデスによる干渉は苦手としており、特に悲嘆+再活性でこちらのアトラクサを釣られるリスクのあるスキャム系やハンデス+カウンターでショーテルに有効な妨害を構えられるディミーアルールスは当たりたくない相手と言えるでしょう。

ちょっと前はショーテルミラーが頻発したためにメインからミラーをガッツリ睨む風に運ばれて搭載なども見受けられましたが、みんな新カードを使ったデッキを回したい時期なのでそこまでミラーを意識する必要があるのかは微妙な所。
しかし無視出来ない程度には当たるため、対策必須のアーキタイプとなります。

撹乱するフルートによる実物提示教育指定がかなり厳しかったりするので、コンボデッキを警戒するなら多めにサイド枠を割いてもバチは当たらないでしょう。
苛立たしいガラクタも全知に合わせれば勝勢になりますが、先置きだとアトラクサから入られたりするので、そもそもアトラクサが受かるのか?等を検討してサイドボードやプレイを組み立てたい所です。

・悲嘆スキャム

ラクドスは前回貼ったので今回はマルドゥ
結局フレージが強いんだ


採用可相棒:なし
組みやすさ:★★★
周回効率:★★★★
タイムレス感:★★★★

モダンホライゾン3にてタイムレスで成立した現代モダンの深淵であり、先手悲嘆再活性からの2ハンデスは現在のタイムレス環境において最もヘイトが高い動きでは無いでしょうか。
実は悲嘆再活性だけでは別にゲームに勝てる訳では無いのですが、ハンドが整う前に矢継ぎ早に寓話やオークを展開されると流石に受け切るのは困難でしょう。
赤黒カラーに纏めたラクドスが有名ですが、ここでは悲嘆+再活性パッケージを搭載したミッドレンジを纏めてスキャムと定義しています。

ボロスエネルギーが不利対面となっており、悲嘆2ハンデスでも序盤が濁りにくく1枚で複数枚のカードに繋がる軽量構造もさる事ながら、フレージが兎に角ヤバく、こちらの激情含むクリーチャー戦線が3点火力でゴミの様に焼却されていく上にフレージが悲嘆でも激情でも対処不可能なのがかなり終わっています。

しかしタイタン原野やショーテル、コントロール等低速かつハンデスに弱いデッキには強く、特に悲嘆で原始のタイタンやアトラクサを抜けたならばリアニメイトの矛先がそちらに向いて強靭なクロックを手に入れる事が出来、不快感は平常運転時の8割増しになります。

前述の通り、悲嘆再活性されても実は思ったより負け確にはならない為、ハンドをズタズタにされてゲームを投げたくなっても最後まで続けてみることをオススメします。
実際後続が弱ければトップ勝負で結構捲れますし、悲嘆+再活性は他が弱めでもキープしがちな初手です。

◾️相棒で見る0ターン目判断

前回の環境考察でも、相手の相棒から情報アドバンテージを得るトピックを書いていました。
しかし当時とは環境が激変しており、意識しないといけないデッキも変化しています。
また、使用デッキと同じ相棒を採用したデッキを知っていれば、採用フェッチやプレイングで擬態を行い情報戦を有利に進められる事もあるでしょう。
「見る側」としてだけではなく、「見られる側」としても読んでいただければと思います。

※ミシック帯での経験則を元にした情報であり、ランク帯によっては他アーキタイプが流行ってたりするかもしれません。参考程度にどうぞ。

・ルールス相棒
環境大手で順当にいけばボロスエネルギー…と言いたい所ですが、ボロスエネルギーにはジェガンサ採用型も多く、一概に前のめりなデッキとは言い難いです。
ディミーアルールスの様なクロパ・コントロールもそれなりに存在しており、前環境の残香で行けば死の影やトライバルズー、バーン等候補となるデッキは多いです。

前のめりなデッキが多いのは変わりませんが、白いデッキが増えた煽りを受け死の影系が後退しているので初手ハンデスの頻度は減った印象。
と言うか初手からハンデスして相手のプランをぐちゃぐちゃにする事に悦びを感じるサディストは大体スキャムに乗り換えてるはずです。

ルールスデッキを使う場合、サブのフェッチはボロスエネルギー/ディミーアルールスに寄せて採用しておくと擬態効果が見込めます。
フェッチ→諜報を初動にする場合、こちらをボロスエネルギーと勘違いしてブロッカーとしてオークの的を出してきたり、逆にオークを警戒して無理してブレストを消化してくるかもしれないですね。

・ジェガンサ相棒
今後環境が変われば分かりませんが、現環境でジェガンサ相棒はボロスエネルギー決め打ちでもいい説があります。
それくらいフレージ採用ボロスエネルギーは強力であり、シェアも多いです。

次点となると、前環境ではトップクラスのシェアを誇ったジャンドになりそうですが、新カードが使い辛く基盤の近しいスキャム系に流れている雰囲気を感じます。
初手囲いでのプラン崩壊への懸念は薄れた感覚です。

・オボシュ相棒
例の如く黒いパワーカードのマナコストが偶数に集中しているため赤単決め打ち…かと思いきや、事情が変わっておりほぼボロスミッドレンジ決め打ちとなります。

激情や孤独、そしてそれを使い回す儚い存在やボロスカラー屈指のパワーカードであるフレージ等、デッキを歪めず強力な動きを搭載でき、従来の赤単で課題だった高スタッツ生物の処理も白の追放除去でスマートに行えます。

そして地味に相棒たるオボシュのスペックが高く、フレージは6点を誘発で飛ばしながら12点クロックを刻む化け物へと変貌し、激情の割り振り火力も倍とモダンホライゾン産のパワーカードとシナジーを形成しており、単体性能も高い相棒です。

正直以前の赤単オボシュの5倍は強いため、舐めて掛かると盤面を更地にされてコンシードボタンに手を掛ける事請け合いです。
勿論メインからの月ハメも注意。

・ヨーリオン相棒
大体オムナス系コントロールです。
除去ハンドがほぼ効かないため、前のめりなハンドをキープしたい対面となります。
マナベースに脆弱性を抱えたアーキタイプのため、メイン月を運良く引き込めたのならそれを通すのが一番の勝ち筋です。

オムナスに限らずデッキパワーを底上げする為に各種青絡みのコントロールが採用を検討する相棒ですが、自分の様にタイタン原野に突っ込んで遊ぶプレイヤーもどこかにはいるはずで、デッキを盛って問題無いアーキタイプには常に可能性があるデブサーの姫です。
初手ハンデスへの警戒は相当低く見積もっていいかと。

・相棒無し
終わりだ・・・・・・・・・

悲嘆再活性、ダリチュネクロ、ショーテル辺りが筆頭です。この世のアンフェアの全てがそこにあります。
相手の先行1T目セットランドにやたら間があったら大体悲嘆ピッチを察して諸行無常の顔してます。
フェアデッキと当たったらスラム街で人の心を失っていない善人とエンカウントできた事を喜びましょう。

相棒無しは初手1〜2ハンデスの危険度が爆増しますが、大人しくフェッチ→青緑諜報とかなら大体ショーテルなのでそれはそれで時限爆弾との戦いとなります。
毎ターン強アクションの危険性がつきまとう為、引き込んだハンデスは多少効率が悪くとも溜めずに撃った方が大体良い方向に転がります。
ネクロっぽいデッキが1ターン目にダリチュネクロして来なかったからタップイン処理に充てたら次のターンダリチュ指輪とか・・・。

◾️ピックアップデッキ


ここでは遭遇数上位では無かったものの、統計を取る過程でエンカウントしたモダンホライゾン3のカードを使用したニューフェイスを幾つかピックアップします。

・イゼットコントロール

大体モダン


組みやすさ:★★
周回効率:★
タイムレス感:★★★
構えて動くドローゴータイプのコントロールデッキとしてはオークを使える黒や盤面処理能力の高い白を合わせる構築が多いですが、敢えてイゼット2色に纏めた構築を紹介します。

イゼットカラーを使う上で強力なのはアノールの焔が筆頭であり、ウィザードを盤面に置いていればインスタントタイミングでハンドを増やしつつ盤面に触れる強カードとして運用する事が可能です。

問題は構えるデッキのウィザードが瞬唱やティシャーナなど受けカードに寄っており、能動的にアノールの焔を撃ちにくかったのですが、モダンホライゾン3で実装されたタミヨウを軽量ウィザードとして採用しています。

軽い上にオーク程度には屈しないスタッツも優秀で展開に裏目が少なく、単体としても1T目タミヨウ→2T調査orマナ吸収構え→3T調査orカウンターorアノール構えの様に妨害を構えつつリソースを稼ぐ動きが強力です。

3マナカウンター枠には大魔導士の魔除けの代わりに極性の逆転を採用。
コイン投げに勝てば打ち消し対象のコントロールを奪えると言う前代未聞の効果であり、とりあえず最低でも打ち消しつつシェオルなどを運良く奪えればそのままゲームセットまであり得ます。
相手目線からすると3マナ構えられてるだけで運ゲーを突き付けられる嫌なカードです。

2色にまとめるメリットとして、余裕のあるマナベースからの土地ヘイトが搭載でき、従来の土地攻め筆頭である血染めの月だけで無く、新勢力の海の先駆けや冬の月も採用候補です。

特に海の先駆けは基本土地以外を島にするため赤絡みのデッキも嵌めつつ、マトモな除去が青には無くジェガンサ等の抜け道も塞ぐため月以上の拘束力を誇りますが、当然自分も山が無いと除去を打てないため火力を大量に抱え落ちと言ったマヌケな負け方はしない様に注意しましょう。

・ベルチャー

BO1周回兵器


組みやすさ:★★★
周回効率:★★★★★
タイムレス感:★★★★★

以前も紹介した天与呪縛系オールインコンボで、最速キルターンは「実質」などと緩い事は言わず普通に1T目にゲームが終わります。
土地をデッキに入れられないヤバい制約を課せられており、カスみたいな表面のボルトランドをオアシスの一滴の水分の如く有り難がって使っていましたが、モダンホライゾン3で大量にボルトランドが刷られたため、アンタップインの期待値が大きく上昇し安定したキルターンを実現出来る強化を遂げました。

デッキ内の緑のカードが増えたためサイドの活性の力が撃ちやすくなり、タップインとは言え混成ランドが実装されたのはチャネルや暗黒の儀式、チーム結成などマトモな土地が使えないのにマナ拘束が存在していたベルチャーにとっては五臓六腑に染み渡る有り難さです。

そして何より、ボルトランドがアンコモンなのがすごい!
ベルチャーでしか使わないカスみたいな性能の神話レアに泣きながらワイルド切らなくても良くなるんですよ…!!!!!!!

当然全身急所ではありますが、辻斬りデッキとしては結構面白く、BO1なら神聖の力線積んで回すのもアリかも。
相手の神聖の力線で逆ワンキルされたりするのも風情があります。

・エルドラージ

これだけはガチで構築分からなかったから許してほしい



組みやすさ:★
周回効率:★★★
タイムレス感:★★

モダンホライゾン3にて大きくフューチャーされたテーマの一つであり、軽量〜重量級まで様々なカードが追加され一気に構築の選択肢が広がりました。
と言うか難題すらいなかった今までは構築すらできませんでした。

特に劇的なカードはウギンの迷宮でしょう。
暗黒の儀式と並んで1T目に2マナ以上を使える様になる希少なカードであり、虚空の杯X=1でのハメは鉄板パターンです。
また、唱えた時誘発持ちのパーマネントが多い上に魂の洞窟もあるため、受けデッキ相手にはカウンターを無視して自分の動きを通していけるパワフルさがあります。

一方序盤の動きの細さには難があると言わざるを得ず、青緑をメインに据えるとマトモに盤面を触れません。
特にボロスエネルギー対面が終わっており、虚空の杯X=1はマスカンが2マナ域に集中しているため嵌められず、こちらが必死に難題を出している頃には肉を4体くらい横に並べられており、挙げ句の果てには屈強なエルドラージ軍団がフレージに馬力負けする光景は涙無しには語れません。

カード自体はかなり強く他のアーキタイプには出せない味も出ているので、アグロ系に強い盤面触りやすい構築が出来れば或いは・・・?
後はあんま言いたくないんですが、やれる事がヒストリックと大差無かったりはします。
むかしむかしでウギンの迷宮絡みの再現性が上がったりフルパワー指輪使えたりは差別化要素か・・・?

◾️おわりに


久々の環境激変という事で、真面目に環境調べるくらいにはアリーナのモチベーションが上がる更新となりました。
いざモダンホライゾン実装後のタイムレス環境の蓋を開けてみると、新カードで強化を貰った様々なデッキが躍進を果たして様変わりはしたものの、支配的なパワーのデッキは今のところおらず、アグロやコンボにコントロール等の様々な戦略にチャンスがある良環境である様に感じられます。

まだまだ発売されたばかりで開拓も進んでいない部分もあるでしょうし、今後も目が離せない環境になりそうですね。

有料部分には投げ銭のお礼としていつものインポートリストに加えて、ラダー100戦走った時に使ってたデッキの感触とか書いてます。
小銭と時間が余っていれば是非。

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