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【君たちは】ヨーリオン搭載型セファリッド・ブレックファースト雑記【どう生きるか】



◾️はじめに


初めまして。
広島で細々と下環境を楽しんでいるしがないmtgプレイヤーです。
noteに月末までに何か書かないと連続投稿が途切れちゃうよ!と脅迫されたため何か書けそうな題材を探して彷徨っていましたが、丁度モダンホライゾン3がリリースされて環境調査も進んだ事ですし、今まで何度かnoteに纏めてきたヨーリオンセファブレの現状について軽く書いてみようかなと。

ヨーリオンセファブレ、ひいてはセファブレとは何ぞや?と言う方は過去のnoteを読んでいただけるとより楽しめるかもしれません。暇潰しにでもどうぞ。
いつの間にか結構な数書いてました。暇人か?

他にも書いてますがスペースの関係でこれだけ。
浅い知見だけどこう言うのは書く事に意味があるって偉い人が…。

◾️君たちはドゥ生きるか


モダンホライゾン3。恒例のピッチ枠が精彩に欠けるスペックをしていた点が悪かったのか、下馬評は然程高くないセットだったように記憶していますが、蓋を開けてみれば当然の如くモダン環境は焼け野原と化し、強化パーツをもらったデッキや新興勢力が頭角を表し環境に順応できなかったデッキは駆逐されていきました。

一方、レガシー環境においてはモダホラで飴を貰ったデッキが立ち位置を伸ばし貰えなかったデッキの今後のキャリアには暗雲が立ち込めるのが定番の流れであり、我らが全身急所のセファリッド・ブレックファーストの今後の動向は…と固唾を飲んで見守っていたところ、なんと今までの常識を覆す様な驚異的な新戦力が加入する事となりました。


誰?

下環境をプレイしていてこいつの挙動を知らないと言うのは流石に嘘のためテキストは割愛しますが、登場するや否やモダン環境を爆撃して対策必須のtier1として時期規制候補筆頭の立ち位置を欲しいままにしており、EDH環境もジェネラルナドゥが今までの常識を破壊したと風の噂が流れて来ます。

大したテキストが書いていない古のガラクタアンコモンの値段を時価6000円まで引き上げた手腕は伊達では無く、カードの強弱以前に5年後くらいから来たと言われても一考の余地がある程度に都合の良い事しか書いてないバグテキストで一世を風靡した怪鳥ですが、古のガラクタアンコモンこと手甲は元々セファリッド・ブレックファーストのコンボパーツとしての採用実績がある事から、セファブレにおいて追加のセファリッドの幻術師としての活躍が期待されるのは必然でした。

一見セファリッドの幻術師より1マナ重い上に揃えても即勝利になる訳でも無いテキストですが、ナドゥの真価はそのご都合テキストから繰り出されるセファブレメタ貫通能力です。

墓地対策→効きません^^
踏み倒しメタ→効きません^^
除去→対象に取られたら1枚カード増えるので損しません^^ あ、タフネス4なので火力なら稲妻より強いやつでお願いします^^
オーク・その他ドロー封殺→効きません^^
コンボが揃う前にライフを詰める→3/4飛行です^^デルバーとチャネラーに一方取ります^^

世の中舐めすぎ。パパに欲しいもの何でも買ってもらって暮らして来たんか?
1ターンに2度誘発するため、着地後優先権保持したまま手甲装備で対応して除去を撃たれてもカードを2枚貰える点、捲れた土地はアンタップインするため捲れたクリーチャーをその土地から展開し更にリソースを稼げる点、ナドゥを張り替えると更にクリーチャーごとに2回誘発する点、煽り性能の高い拡張イラストなど書かれている全てが自分にとって都合が良く、打ち消されなければ基本的にユーザーに富をもたらすオリカです。

コンボパーツの水増しのみならず、幻術師への対策を無理矢理ぶっちぎって押し通る単体性能はコンボの強度上昇に大きく貢献するのは間違いありません。
ネックとなるのは青緑と言うカラーリングであり、青白(+黒)かつウルザの物語を大量に搭載したマナベースでの運用には負担が掛かります。
しかしそれを踏まえても採用したいカードパワーという事で、まず試してみたのがこんな形。

登場初期に海外で結果を出したヨーリオン採用のバント型です。
従来のヨーリオンセファブレから妨害要素を削り、ナドゥ+ハーフリングを搭載した形。リストは綺麗。

◾️小ネタ集


何度かnoteに書いた通り、知ってるとお得な小ネタが無数にある事でお馴染みセファブレですが、ナドゥ加盟で増えた小ネタをいくつか書いておきます。
他にもあるかも。

・ナドゥの誘発について
ご存知の通り、手甲やコーの遊牧民で金を払わず盤面の肉を対象に取りまくり勝ちまくりモテまくりで巨万の富を築く金の卵を産む鶏がナドゥですが、実はセファリッド・ブレックファーストには他にも金さえ払えばナドゥを誘発させられる存在がメインパーツに存在しています。
何を隠そう、セファリッドの幻術師本人です。

下のテキストは義務教育です


3マナ起動で対象のクリーチャーが受ける/与える戦闘ダメージを軽減するインクの染みですが、ナドゥと幻術師が並ぶと3マナ1ドローを誘発させる運用が可能となります。

手甲等に比べるとリソース獲得速度は天と地ほどの差ですが、実は有用なシーンが多く、
・チャリス1で遊牧民と手甲のキャストが止められてる
・針やアウフで手甲の起動が止められている
の様に対策で縛られて膠着状態の時にリソース差をつけられるのは無料コンテンツとしての満足度は十分であり、戦闘ダメージを軽減出来るため相手の濁浪等のクロックに対してナドゥ+幻術師で無理矢理膠着させつつこちらはカードを増やしていける展開もあり得ます。

コンボパーツの片割れだけ引いて何も出来ない!と言うのはコンボデッキあるあるですが、ナドゥ+幻術師にシナジーがある旨は注目ポイントであり、むしろ幻術師は雑に使い潰してもいい気がします。

ちなみにヨーリオンでブリンク対象に選ぶ事でも複数誘発が期待出来たりします。シナジーの鬼。

・コーの遊牧民について
手甲と違ってインスタントタイミングでクリーチャーを対象に取る能力を有しているため、自分のターンでナドゥの誘発を使い切っても相手のアップキープに自分のクリーチャーを対象に取りまくってカードを増やせます。
手甲の倍の枚数のカードを稼げる訳ですね。勝ちます。

また、コーの遊牧民はダメージ移し替え能力を持っていますが、自分自身を対象に取る事ができるため、ナドゥ+コーの遊牧民が並んでいる場合のナドゥ誘発回数は「ナドゥの2回+コーの遊牧民の2回」の計4回です。

・ナドゥのクリーチャータイプについて
何故かウィザードが付いているため、通り抜けサーチの保険適用内となります。
墓地対策で幻術師コンボが睨まれている時は悠々とナドゥをサーチしましょう。

また、クリーチャータイプ・鳥も持っているため、魂の洞窟を採用している場合は「指定:鳥」でヨーリオンとナドゥが打ち消されなくなります。知ってると得するかも。
実際ナドゥは打ち消されないバリューが高いので、魂の洞窟を厚めに採用する構成もアリかと思います。デュアランの節約にも繋がったりするかも。

・サイドプランに関して
幻術師コンボはあらゆる対策カードがブッ刺さる枯木のようなコンボのためサイド後は数多の妨害を潜りながらコンボを狙いにいく事になりますが、そもそも何が悲しくてデッキ内に数多のゴミを抱えて妨害貫通を狙わなければいけないのだというのが本音であり、フェア対面でコンボパーツを全抜きする軸ズラしは以前から検討されていました。

しかし、セファブレが抱えるゴミの量は尋常で無く、幻術師ナルコ遊牧民リターンセラピー神託者通り抜け辺りを全抜きしようとするとそれだけで15枚ほど抜く事になり、そもそもコンボパーツの代わりに入れたいはずの有効牌が足りていません。

しかし、幻術師対策に強いナドゥの加入によってサイド後に幻術師ナルコリターンセラピー(今回の構築だと合計9枚)だけ抜く事が肯定される様になり、その枠に妨害を積んでサイド後はバントコントロールの様に変形する戦略が可能です。

有効な対面としては、
・オーク/ダウスィーでクロックと妨害を兼ねてくる黒系
・ゴミをハンドに抱えたくなく、幻術師が通りにくいデルバー系
辺りにサイドプランとして検討でき、
・サイド後のゲームで過剰に幻術師を対策してくる/力線マリガンをしてくる
相手を出し抜く事が可能です。

青黒scaminator相手のサイドボーディングを例に挙げると、

in 夏の帳2虹色の終焉3否定の力1外科的摘出2記憶の旅1
out 幻術師4セラピー1リターン1ナルコ3
辺りでしょうか? スキャミネーター対面はリアニと蛙を牽制すればサーガやナドゥで有利になれるので幻術師全抜きの形の方が安定しそうです。まぁそれが上手くいかないから環境トップなんでしょうけど・・・。

勿論こちらが幻術師を抜いているかはサイドボーディングの段階で相手には分からないため、このサイドプランが周知されても幻術師を抜いているかの読み合いが発生します。

◾️問題点


ではモダンホライゾン3で得た強打者を引き連れネクストレベルと化したナドゥ入りヨーリオンセファブレは最強デッキなのか・・・と言うと、そういうわけでもなく。
少なくとも今回掲載リストは改善の余地があると考えます。

・色を足す事によるマナベースの圧迫
当たり前と言えば当たり前で、一見2色構成に見えてもサーガで圧迫されたマナベースで3色目を取るのはそれなりにリスクが生じます。

特にハーフリングの採用がネックで、引けたら1T目に展開したいカードではあるものの、1T目にどの土地をサーチしてハーフリングを展開してもカラースクリューのリスクが生じ、初手デュアランサーチすると土地ヘイトに屈する脆弱なマナベースへと伸びていくのは想像に難くありません。

島+平地+森を並べるのがベストですが、基本土地へのアクセス手段を探すキャントリップのための島の優先度が高くなるのがハーフリング採用と噛み合いの悪いチグハグな構成に感じました。
デルバー等の不毛デッキ対面ならそれでも回せる範囲なのですが・・・

・エルドラージに対して不利が付く構造
モダンホライゾン3で一躍躍進を果たしたエルドラージ対面が厳しいのが最大の問題点。
1T目の妨害スロットとして苛立たしいガラクタ/虚空の杯の2種類が使い分けられていますが、
虚空の杯 → 1マナコンボパーツが止まり、先手で置かれると2キルに支障
苛立たしいガラクタ → 後手からでも戦慄の復活が止まり、2キル否定+ピッチカウンター否定
と、どちらが出てきても最速コンボに対して迂回を要求してくるためキルターンが最低でも1~2Tは後ろにズレます。
今まではヘイト置物はウルザの物語や石鍛冶等での軸ずらしでのロングゲームで対応してきましたが…

こいつキャスト時誘発にする事決めた社員減給してください(過激派)

不毛の大地というカードの存在を知らないデザイナーの気まぐれサラダか?等といった邪推が尽きないモダホラ3謹製の新戦力であり、唱えた時誘発のため本体をカウンターしてもとりあえず不毛の大地で1枚土地を剥がされ、キッカー込みで不毛の大地+任意の土地焼却と、色追加で圧迫されたマナベースに突き刺さります。
当然の権利の様に手甲をサーチしたいウルザの物語にも触られるのが不快指数高いです。

ナドゥの3マナまで伸ばしたい構造なのに、デュアラン1枚サーチしただけで菌糸生物キッカーで基本土地+デュアランの2枚抜きされるのが非常に厳しく、のんびり土地を伸ばしてリソースを削りつつ…がエルドラージ側に有利な土俵になっています。

魂の洞窟や苛立たしいガラクタで意志の力が縛られるのも厳しいポイント。
ついでにフィジカル最強の石鍛冶→カルドラの完成体は難題/コジレックの命令によって触れるのも辛いです。
なんやこのデッキ!!!

◾️改善案


デュアランを1枚並べるマナベースでエルドラージに対抗するのは難しいと思われます。
従来のセファブレに倣い、2T目までは島+平地を並べて問題ないスペル構成にしたいため、ハーフリングは解雇でしょう。
諜報ランドも青白1枚で十分な印象です。3マナ域にビッグアクションが増えているため、そもそも素引きしたタップインランドで動きがズレる場面が多かったです。
手持ちのデュアランの枚数との相談になるかと思いますが・・・。

次は石鍛冶パッケージを入れるか、石鍛冶パッケージを抜いて妨害やコンボパーツの枚数を増やすのかの検討かなと。
オークに対しての石鍛冶は強いのですが、蛙に対しての石鍛冶はラグが目立ちます。
また、2T目の石鍛冶→手甲サーチは3T目のナドゥ+手甲に繋がらず、仕掛けのターンが遅れるのもナドゥとの噛み合いの悪さは抱えています。

とは言え1軸減らすのがプレイの選択肢を狭める事にはなるので悩み。
石鍛冶パッケージより枚数を絞ってゲームプランになるカードがあれば換装も視野ですが・・・少なくともウーロは3マナ域が太る・マナベースの圧迫・コジレックの命令でついでに消される辺りがウィークポイントかなとは。
幻術師の誘発で墓地に落ちる上振れ等はありますが・・・。セヴィンの再利用が強いのかもしれません。

今使ってるのはこんな感じです。
メインの緑要素はナドゥのみに絞り、3マナ域でダブつくテフェリーを減量。
島+平地で回す形にして不毛対面に安定して土地を伸ばせる様に。従来の型と大差ありませんが、上ヅモごっつぁんイージーウィンしやすい様にコンボパーツ本体に多めにスロットを割いています。

◾️ナドゥを使うべきか否か


個人的には使用一択です。
と言うのも、セファブレに刺さる対策はナドゥセファブレに刺さらないものが多いですが、ナドゥセファブレに有用な対策はセファブレに刺さるからです。
モダンホライゾン3後のセファブレは従来よりもデッキパワーが上がりメタ対象にはなるため、対戦相手の練度が上昇するとシンプルに勝ちにくくなると考えます。
ナドゥの代わりのスロットに入る妨害が苛立たしいガラクタに弱いのも気になる箇所。あのカード禁止にしてくれ。

となると従来は採用されていなかったデュアランがネックになるかと思いますが、少なくとも縦置きの青緑は1枚は欲しい所。繁殖池でもいいので流石に必要。
緑絡みのデュアランを抑える構成なら青白諜報を切って繁殖池+青緑諜報+森で緑マナを確保し、サイド後含めて青白で纏めるくらいにするのがいいかなとは。

ちなみに60枚ナドゥセファブレも試しました。
リストは晴れで勝ってたものをベースにサイドや妨害枠を軽く弄った程度。

ナドゥを4枚突っ込むために各種スロットが圧迫されており、メインにソープロまで積みたい欲張り構成の結果、セラピーとナルコメーバの枠が減らされている上に怪鳥を飼うための代償として元々保険に投入されていたアンシーをカットしているため素引きのリターンが受かりません。

構築理念としては、
・ナドゥとより相性のいい遊牧民を優先して採用

・遊牧民+幻術師でスタートすればナルコ2枚でナルコ1枚でリターンが撃てるためナルコを減らすことが許容される、最悪セラピーは打てなくてもいい
になるかと思いますが、ナルコ・リターン受けが減るケースが増えており、5回戦回しただけでも素引きが裏目でコンボに走れないケースが複数回発生しました。
60枚構成でも「セラピー・フェッチからアクセスできる黒マナ×1・ナルコメーバ×3」のスロットは削れない感覚です。
最大値取るなら削ってもいいかもしれませんが、正直幻術師とか減らした方がいいかもしれません。

◾️おわりに


モダンホライゾン3でのニューホープ加盟で安泰かと思われたセファブレですが、元々フリースロットが圧迫されているアーキタイプであり色を足すという事は明確な弱点を抱える事に他ならないため、安直に従来の構築の完全上位互換とはいかない雰囲気を感じています。
現にセファブレギミックを抜いた純正ナドゥも様々な形で結果を出していますし、まだまだ試行錯誤の段階かとは思います。

note連続投稿の維持のために今まで以上に薄味でまとまりのない内容になってしまいましたが、構築の最適化が進めばまた筆を執ろうと思います。

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