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CD制作をDIYする!!

なんでもDIYか!!って思われるけど、まぁいいです(/・ω・)/

 皆さんはどうやってオリジナルCDの制作を行っていますか?
大きなイベントあわせでしたら迷わずプレス一択ですが、枚数がそんなに捌ける感じもなく、100~200枚くらいで良いんだけどなぁ…っていうとき・・・。いまやPCである程度まで音源を作り込める時代。20年前だとMTR使ってなんだーこうだーやれピンポンだーってころとはもう全く違います。プレスに出すと、安いところでも9万円~って感じですかねぇ。
 安くはないですよね・・・。どんだけ在庫抱えるんだ? っていう不安もあることでしょう・・・。かといって、CD-Rで焼いてプリンタ―でジャケット印刷して、OPP袋に詰めて・・・ってなると、んー。正直に言うと、格好のいいものじゃないですよね。プレスのキャラメル包装にとても憧れますよね・・・。

 購入者の観点から見たら、見てくれの良いものがやっぱり欲しいって思うし、そこは製作者のセンスだったり、物づくりへの情熱が問われるポイントだと思うんですよ。なので、ここでは、 見てくれの良いお手製CDを安価につくっていくには!の、ノウハウというか、方法だったり手段を書いていこうと思うよ(/・ω・)/
あ、外装オンリーのお話です! 中身はもう一生懸命作って下さいね!
 あと、ジャケットのクオリティに関しても一生懸命作ってくださいね!抽象的な写真に丸ゴシック体で文字ちょろっと入れて、「エモい・・・!」って自己満足だけのものは、やっぱりどう頑張ってもそこまでです。
 これなら聴いてみたいぞ!ってゆーものを作りましょう。『音楽は確実に良いのだから中身で勝負だ・・・!聴いてもらえさえすれば・・・!』 なんてゆーのは一切通用しません。はげたおっさんが若い子に「中身が全てなんで!」ってアプローチしても相手にされないのと一緒です。そういうおっさんに手籠めにされちゃうマニアックな娘もいますが、そういう性癖なんだと察してください。怪しいジャケットでどんな音かなーグフフフフーといった、かなりピーキーな音楽の楽しみ方をする人たちです(偏見)察してください。プレスにかけよう!っていう方たちは大体酸いも甘いも経験して、ジャケットの大切さは理解されていると思いますので、好きにしてください(/・ω・)/
 ターゲットがより多くの一般の方となると、やはり見てくれの素敵さは第一印象として大事だとは思いますよ(/・ω・)/

それでは・・・。今回はそうですね・・・。

スリムケースを使用した場合のあれこれを書いていきましょう。

 スリムケースというと、裏ジャケットが入らないようになってる感じの仕様ですね。CD-R盤面を外側に向けて裏ジャケ扱いするという力技。
そうなると、必要なのは表ジャケット。
 CD-Rの盤面印刷が可能なプリンターもありますけど、個人的にはお勧めしません。なぜなら、疲れるから。100枚も200枚もやってられん…。盤面刷ったあとに今度は焼き作業なんて・・・。もう何かの修行です。修羅です。苦行です。どうせぎりぎりまで音源とか弄っていたんでしょ!?そのあとにこの作業、精神病棟まっしぐらです。
 なので、ここは思い切って、CD-Rコピーをしてくれる業者さんに発注かけちゃいます。えっとね、バルクで納品してくれるんだけど、CD-R自体を買うお値段+αくらいで焼きと盤面印刷がされてくるんです。そして、プレスではないので、納期、超早いです。素敵すぎます。
 200枚全て手作業することの費用対効果等々鑑みても、ぜんっぜん安いです。わたしが懇意にさせていただいている業者さんは、1枚41円。ケースは別で自分で買わなくちゃいけないけど、それを考えたって、地獄の作業を考えれば圧倒的に格安。ちょっと高いCD-R買っちゃった!てへぺろ!くらいのお値段だし。なので、精神的異常をきたすであろう100枚以上の場合は業者を使うのがベスト!! もう一つの大きなメリットは、焼きミスがあったり、盤面印刷ミスあったら・・・文句言えるしね!!すごい利点だよね(/・ω・)/ そしてきっとデュプリケーター欲しいってなると思います。沼です。

さて。次はジャケットでごわす。
 これもね、プリンターで一生懸命印刷して、切った張ったやってもいいとは思うのですが、ここも今のご時世だもの、ネットプリント使いましょう。
初回登録1000円分クーポンあげます!とかやってたキャンペーンの時にあたればもう・・・最高です。データの作成はちょっとだけ厄介ですが、それはフォトショップとかイラレを使える方に頼みましょう。
 こういったネットプリントのメニューにCDジャケット作成とかあるのですが、こちらはなんていうか、割高です。なので利用するのは「チラシ」印刷。とにかく安い。でも紙が選べるので。コート紙、お好みでマットコート紙など選べば、もう、インクジェットとは比較にならない出来上がりの物がきますよ。紙は110kg、135kgあたりが個人的におすすめです。
 トンボをつけて入稿、カット指示を出しておけば、その線に合わせてカット、納品してくれるので、チラシ・フライヤーサイズでの発注になりますが、CDジャケットサイズのものが出来上がってきます。印刷して、切って・・・あ・・・ずれた!!あ・・・手、切った!!!ってやらなくていいんです・・・。それも、2000~3000円くらいで出来ちゃうんです・・・。インク代、ちょっといいプリンター用紙の代金を考えたらもう同じくらいですよね・・・。いい時代です・・・(/・ω・)/

 ジャケットとCD-R(板)が無事送られて来たら、ケースに詰めていきましょう。一心不乱に。ここはもう頑張るしかないです。
 でも余計な作業がないぶん楽だと思います。「どうやったら早く詰められるか・・・!」という悟りの境地を開眼する者も出てくるかもしれません。ここではね、ディスポを装着するとなかなかいいですよ。

 医療系ドラマで手術のときに外科医が手にはめるゴムの手袋。ジャケットの色にもよるけど、黒ベースなら、指紋、めっちゃ気になります。ケースにも指紋、めっちゃつきます。鋭利にカットされたジャケットなので、めっちゃ手、切ります。なのでディスポはめて作業すると、ケガもしないし汚れないし最高です。

梱包

さあ、最終工程。梱包作業です。
 OPP袋。まあ・・・たまーに100円ショップでも売ってるし、裸で売るよりは良いよねって感じでしょうか。ただ、どうしたって手作り感が満載に溢れ出る・・・(と、思ってる)そして、ある程度の枚数積むと、崩れやすいのと、余剰部分がなんとも邪魔臭いし、痛い。ちくちくする。そして一番やだなーって思ってるのが、みんなやってるという点。基本、オリジナリティを売り物としてるわれわれ、人と同じじゃー・・・ってところないです・・・? わたしはあるなー。ないならないで良いと思います!で、下の写真が市販の袋に詰めただけのものです。

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角のたゆみや袋の余剰部分が、枚数が増えるにつれて厄介な存在になっていきます・・・。200枚くらい積んだことある人ならわかると思う・・・。
倒れてくるんだよね…これ…雪崩のように・・・。

 レコード屋さんで平積みされているような憧れのキャラメル包装は・・・もちろん倒れないし・・・でも、こればっかりはおうちでやるのは無理っぽい・・・。あ、でもね、キャラメル包装だけしてあげるよー!!っていう業者さんもあるんだよ?? 使ったことはないけど。ほら、送料が自費になっちゃうから・・・。近所にそういう会社あるひとは、相談してみるといい!!一枚当たりの単価はとても安いから!!

 そこで、必殺技。シュリンク包装。昔のVHSビデオとかをくるんでいたあの透明なやつ。今だとなんだろうなー。思いつかない。シュリンクフィルムにCDを入れて、シーラーで圧着(熱でもって止めるの。)密封された袋の中にCDがある状態ね。これをね、ヒートガンとか、ドライヤーでもいいや、こいつで暖めるの。そしたら、フィルムが熱でぴたーっと伸びるんです!! 昔の輸入盤洋楽CDとかでけっこうこの仕様のものあったなぁ・・・。これね、なんでだろうか。ケースと密着するからだろうか、ジャケットの光沢感がピッとでて、OPP袋とは一線を画す仕上がりとなるのです・・・!(個人的見解)
 ぴったりと包装出来ているってことは、なんというのか、美的センス?感じられません・・・?あ、ぴったんこかんかんに詰めてきたのね・・・!って・・・。下の写真はシュリンクフィルムに入れただけの状態。

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 このシュリンク包装のフィルムもね、OPP袋を購入するのと同等~安く購入できます。ただ、こいつは小売り業者にはあまりおいてないので、専門の梱包屋さんで購入します。通販とかでもあります。そして、シーラー。圧着機ですね。これね、普通に食品関係の機器扱ってるところとかにも売ってます。性能もピンキリ。圧着するだけの物、圧着したのち熱で余分なところを断ち切ってくれるものもあります。そこそこの値段はするのですが、ちゃんと探せば安いの見つけられると思います。昔、秋葉原で1500円で売ってました。消耗品とおもい、二つ購入した覚えがあります。高いのが良いかといえば、んー。安くてもいいと思う。結局のところ、圧着部分を、はさみやカッターで綺麗にカットし直さないと、ヒートガンを当てた時に、そこだけ密着具合が高まってなんか硬くなりすぎちゃうんです。それはなんか、ふつくしくない。下みたいなかんじになる。

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 ハサミやカッターを後々入れる手間を考慮に入れておくのであれば、もうほんと安いものでOKですよね。圧着後カットしてくれるものを使用したこともあったのですが、2mmほど余剰があり(カットする銅線の幅によるものだと思われ)結局ハサミ入れてましたもん・・・。下の写真はシュリンク包装して、ヒートガンをあて、圧着させたもの。手に取った感じがやはりOPP袋とは質感が違います。硬くなっちゃった部分もカッターで切り落としてます。手慣れてくると、「お・・・?この切り落とした部分をもうちょっと上手に切ったら(お客さんが)あけやすくなるのでは・・・!?」的なことも浮かんでくると思います。

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 手慣れてくると、一枚一枚ヒートガンで暖めるより、10枚くらい箱に入れてその箱の中にヒートガンで熱を送り程度収縮させてから角の処理をしていくことや、冬場であればストーブの前に並べておくことで程度収縮させておくことができるなど、効率化は幾らでも図れます。時間が解決してくれる作業工程があるということは素晴らしいことです。

 ケースを別なものを使うという手もあります。個人的にはCDならCDケースに入れてくれてた方がありがたい!!収納的に!!っておもうところではありますが、意外と安く売っている場合が多いケースっていうのがありまして・・・。そう、DVDのトールケース。正直なところ、スリムケースを使うより見栄え感はアップすると思います(個人的見解)。だって、ジャケットだって印刷部分多くなるし、情報量多くできるし。ちょっと大きいから、なんか得した感ないですか・・・?ない? このケースの利点は、中にしっかりとした歌詞カードを入れてあげられることですよね。おまけのポストカードだって入れられちゃう。そしてシュリンクフィルムとの圧着感がきっとCDのケースより馴染む。気がする。ほら、ちょっと柔らかいじゃないですか、トールケース。個人的には白より、黒のトールケースがおすすめです。ジャケットの印刷も、このサイズだとチラシ・リーフレットのサイズ内なので、お値段かわりません!! 
 音楽もそうだと思うんですけど、人前では『今できることだけを確実にやって魅せる』。ってことが大事だと思うんです。速弾きのギターソロを無理に入れてペちペち突っ掛かったりするよりも、八分音符で安定感あるソロをお届けしたほうがよっぽど印象は良いです。物づくりも一緒です。出来ることをしっかりと最良の方法でやって、その中で最大限の素敵を詰め込んであげる、決して背伸びはしない。だって、背伸びしたらコケるだけなんだ、対処のしようがなくなるんだ。それって致命的。あ、挑戦することを否定しているわけじゃないよ。あくまで、表に出すっていうことを前提としたらってお話だよ。挑戦は幾らだってした方がいい。見えないところでね。
 ジャケットにイラスト入れたいけどイラスト描けない、じゃあ思い切って、白背景に真ん中にポツンとバンド名だけ入れるか!! わたしは、こういう潔さすごいカッコイイって思います。デザインとしてどうかは分からないけど、悪くはないと思うし。きっとそいつにとっての技術で一番いいチョイスなんだとも思う。

 魅せていかなければいけない人たちにとって、こんなマイナス要因もったいないって思うんです。失敗は成功の元って言うけど、この世界で勝ち残っていくのであれば失敗しないに越したことはない。上手くいってる人たちって、ほんとこういう所にも頭使ってると思いますよ。見習うべきところは、プレイだったり楽曲だったりもするけど、こういった販促物の仕様や、売り方にも目を向けるともっと世界が広がると思うなー。

つづく。

ジャケットイラスト:雪月佳 Twitter:@yudukikei


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