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去年の冬の出来事

 中出しナナチだぜ。今日で34歳になっちまった。また歳を一つとってしまったわけだ。別にプレゼントは貰えないが何もなくてもいい。今日から3連休なので実家に帰ってのんびりしようと思ってる。まだまだ寒い日が続いているがおいらは去年の冬に起きた出来事が忘れられずにいる。これは以前話したと思うが、おいらの勤めてた大元の会社の社長が天下のamazonに対して横領をやらかして、下請の会社全部が閉鎖となりおいらの職場も閉鎖となり失業してしまったんだ。それからは失業保険を受けながら仕事を探したが受からず絶望する日々が続いていた。だが失業保険も切れ貯金もなくなったあとの生活のことを考え市役所へ相談へ行ったんだ。

 無駄だとは分かっていた。コロナ禍でこんだけたくさんの人が失業したり失業状態にあるのに、今だに水際作戦で追い払う自治体もあるからだ。それに京都に住んでた時は追い払われたことがあったからだ。だが藁にもすがる思いで生活保護課を訪れた。アポなんかはとってなかったがしばらくすると担当者さんが来て生活保護のしおりを渡された。まーたいつもの対応かとその時は思ったもんだよ。ところがその生活保護のしおりには何か紙が挟まれてるんだ。見るとそれは申請書だった。え…?と思わず思ってしまった。担当者さんはおいらに対して淡々とこう言った。

『皆さんね、ほんとに追い込まれて家賃も何ヶ月も滞納したり電気ガスが止まったりしてから来られるんですよ。そうなってからではこちらとしてもすぐに助けたいのですが、すぐには対処出来ないわけです。なのでもう申請書を渡しておきますんで貯金が10万円をきったらすぐきてください!』

 そのあともおいらの身の上話を担当者さんは熱心に聞いてくれた。これが福祉か…とおいらは感動して泣きそうになった。幸いそのあとすぐに仕事が見つかり生活保護は受けずにすんだ。背水の陣という言葉がある。追い込まれた人間はとんでもない力を発揮するってやつだ。だがまたコロナが感染流行してる今、日本経済もガタガタのなかで追い込まれて自分で死を選ぶ人は多い。追い込まれた人間の大半は脆いものなのだろう。おいらは追い込まれていた時にそういった対応をしてもらえたおかげでまた立ち直ることが出来た。本当に人に恵まれた人生だと34年生きていて思う。もちろんこれからの人生どうなるか分からない。それはこれを読んでる人もそうだろう。このnoteを読んでる人のなかには失業してたり、あるいは精神的に追い込まれてる人もいるかもしれない。だがとりあえず生きていてほしい。死んだら本当にそこで終わりだからだ。あと困っていたら迷わず誰かに助けを求めてほしい。必ず助けてもらえるとは限らないが悩みを誰にも言わないのではいずれ限界がくるからだ。無理はとにかくしないようにな。以上でおいらの体験談を終えようと思う。最後に34歳になりましたがこれからもおいらをよろしくお願いします。

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