【永久保存版】ローの生活と予備試験の両立 短答式試験対策編
どうも、シホシケメイツです!
今回はロー(法科大学院)の生活と予備試験の両立、短答式試験(7月)編です!東大ローを基準に進めますので東大ローへ関心がある方は必見ですが、もちろん他のローにも応用できる内容となっています。
論文式の前は夏休みですので、短答前がローとの両立の面では一番大変です。しかし、以下の意識をすることで私は210点超え、二桁前半順位で短答式試験を通過できましたので参考にしていただければ幸いです。
今回は特に長い記事ですが、両立に必要な全てが詰まっているので最後まで読んでいただけると幸いです。
・学事歴と短答のスケジュール
4月にローの授業が始まり、週10コマ近くの予習と出席をする生活が7月頭まで続きます。そして予備試験の短答式試験が7月中旬ですので、Sセメの授業が終わるとあっという間に短答式試験本番です。授業が全て終了してからだと当然間に合わず、ローの授業を受けつつ、着実に予備試験の準備も進めなければいけません。
また、短答式試験の週明けからすぐに期末試験が始まることも意識しなければいけません。これは期末試験を見据えた普段の授業の向き合い方のみならず、論文式試験までの時間が思いの外削られると想定しなければいけないということです。
・1日の大まかなイメージ(と交友関係)
私の場合は週5で1限スタートでしたので、8:30から学校には強制的に駆り出されていて、通学時間と睡眠確保のために、翌日授業の無い金曜日以外は21:30くらいには切り上げてました。
友達も作りたい身としてはここが踏ん張りどころでしたが、平日は本当に時間がないので授業終了後は駄弁らず速攻図書館か自習室に行き予習か短答をします。昼食も、コンビニ飯を次の授業直前に詰め込みます。それじゃあガチぼっちじゃないかと思われるかもしれませんが、授業開始前10分くらい、席の近い人と話すだけでそれなりに仲良くなりますし、月1くらいの飲み会に欠かさず行けば普通に友達できます。期末対策や論文直前の夏休みも、そこで仲良くなったメンツでほぼ毎日一緒に勉強や食事をしました。そして飲み会も全然行っていいので勉強を理由に断るのは勿体無いです。そのためにも飲み会のない日はしっかり缶詰状態になりましょう。
そして週1(日曜日)は必ずダラダラする日を設けていました。毎日全力投球できる方はそんな日を作る必要がないですが、私は無理だったのでメリハリのためにもこの日は全く勉強をしませんでした。ただ本番の2、3週間前は流石に休息日を無くしました。
勉強する日は1分も無駄にしない勢いで集中的に勉強して、飲み会や休息日は勉強のことを忘れて交友関係やひとりの時間をしっかり楽しみましょう。
さて、Sセメの予備受験生がすることは予習、出席(内職の可否)、予備対策の3つです。
以下でそれぞれについて解説をしていきます。
・予習との向き合い方
ロー生予備受験生の頭を最も悩ませるのはこの予習との向き合い方です。
自分が当たる回はもちろんしっかりソクラテスの対応できるように、当たりうる質問を完全に理解し、判例も全文見て回答を準備すべきですので、手を抜くことは考えないでください。
他方で当たらない回は、予備試験を受けるのであれば手を抜けるところはしっかり手を抜きましょう。ただ、期末試験直前にてんやわんやしない程度にキャッチアップできるようにしましょう。当たらない回の予習の程度は科目によって3つに大別できます。
①0分全く準備せず授業を初見で聞くだけでそれなりに理解可能な科目
(上級憲法、RWD、選択科目、法のパースペクティブ、場合によっては民事判例研究)
②30分〜1時間 事例問題や判例に沿う科目など、事前に内容を把握しないと授業についていけないが、設問までは見る必要がない科目
(上級刑訴、上級民訴、民事系判例研究)
③1時間半〜2時間 ソクラテスがランダムで毎回ガチガチな準備が必要な科目 (上級民法)
すべて授業本番ではしっかり授業を聞いてキャッチアップすることを前提にしていますので、後述のように内職はお勧めしません。
自分が当たる回と当たらない回の予習時間の参考例は、過去の記事に書きかましたので参照していただけると嬉しいです。
・内職の可否
クラスで予備試験に受かった人を見ると、中には内職をがっつりしていた人もいます。しかし、予備試験に万が一落ちてしまった時のリスクを考えるとあまり得策とは言えません。ローの成績も両立したいこと、先生と学生の声がしている中での集中力は高いとは言えないこと、自分が当たる回の回答に前の授業内容の理解が必要な場合があること、授業内容が試験対策にもなること、などさまざまな理由で内職はお勧めできません。
予習時間は前述の通り授業を真面目に聞くことを前提に削るので、なおさら内職はお勧めできないです。
ただ、RWDに関して言えば上記の弊害があまり妥当しないので内職はしても構わないと思います。
・予備対策としてやるべきこと
おそらく大学受験やロー入試などで勉強方法はご自身で確立されたかと思いますが、参考までに私がしたことをめちゃめちゃ大まかにまとめます。後でそれぞれ細かく説明します。
可処分時間やタスクのあたりは私の実際の計画表の例も交えていますのでぜひ参照ください。
①短答本番までにすべきものを書き出す
②書き出したものに優先順位をつける
③曜日ごとの可処分時間を算出
④タスクをはめこむ
⑤実際に授業を受けて実践、予習時間を調整、計画の練り直し
・短答本番までにすべきもの
簡潔にいうと、4月から短答過去問周回、インプット教材の周回がメインで、余裕があれば論文式演習か大島本です。
短答式試験突破方法についてまとめられているブロガーや講師が口すっぱくおっしゃっているかと思いますが、やはり短答過去問の周回は必須で合計3、4周できると安心です。全問毎周しなければいけないわけではないです。もう二度と間違えない問題や選択肢は間引いて行きましょう。そしてインプット教材に書いてない知識は、必ずテキストに加筆して一元化しましょう。
そして当然インプットと両立しなければいけないので、自分が主軸としているインプット教材の通読も並行することが大切です。これも一度だけでは忘れてしまうので何度も周回することが必要です。読み進めない日はないようにして1ヶ月ちょいで全科目一周するペースで周回するのが望ましいです。1日あたり読むべき量を計算して死守しましょう。周回のポイントとしては、マークしたところだけを目で追う、200%忘れないところを複数周目で読む部分から間引くことです。また、1週間前に読んだ箇所も並行して通読するとさらに定着します(1週間ずらして2周目を開始するということ)。
また、短答を突破した後は、論文まで時間が思ったより少ないのに加え、科目も増えるので早めに論文式の演習や選択科目、実務基礎科目も並行できると理想的です。ただ、これは優先順位としては低めです。ロー入試を経験されている時点で論文式の演習をそれなりにされていると思いますし、短答のための勉強はある程度論文対策も兼ねているため、論文式に時間を割いて短答特有の難しさに対応しきれず落ちるともったいないです。するとしても解き慣れた教材を軽く答案構成するという感じでいいです。選択科目は授業をちゃんと聞いてさえいれば週2で選択科目の脳を刺激されるので十分です。実務科目は夏休み入って大島本(民事実務基礎科目の鉄板の本)初見で慌てるということがないように、今のうちに目を通すくらいする感じでいいかと思います。
短答過去問周回、インプット教材の周回がメインで、余裕があれば論文式演習か大島本、これがベースとなります。
・優先順位
これは、科目や演習形式毎のみならず科目内の分野によっても差をつけます。
普段あまり向き合ってなかったのに短答で確実に出る範囲、例えば親族相続、憲法の統治、会社法の持分会社などは、特に直前期に周回する回数は多めに設けたいです。商法総則も範囲が少ない割に確実に2問出るので徹底して抑えるべきものとして同じく優先順位は高めです。他方で手形小切手は捨てます。商法総則のように会社法と親和性があるわけでもなく新たにインプットするのに時間がかかる上、令和5年から一問しか出ないのでコスパが悪すぎるからです。その他は満遍なく周回しましょう。
そして短答の過去問とインプット教材の周回の関係はほぼ同等に扱って良いと思いますが、インプット教材の通読はルーティン化して毎日読むということを死守したいです。
前述しましたが論述式や実務基礎科目は隙間時間でいいです。例えばもし短答過去問に手こずって何かしらのタスクを削らなければいけないという時にはこれらを削ります。
・曜日毎の可処分時間の算出
授業が入っている時間を除いて自分が稼働できる時間帯を出し、合計で自習できる時間を出し、そこから予習の時間を引きます。実践してみたら思いのほか可処分時間が多かったって感じにしたいので、予習時間として代入する時間はまずは毎週自分がソクラテス当たる想定の時間で設定しましょう(後で調整すればいいだけです)。私は2日後の授業の予習をするようにしました。心配性の方は、まずはセメスターが始まったばっかの時点では全科目予習2時間を想定して計画を立て、授業を受けつつ次の項目「・予習時間の調整」で調整してください。授業の予習にかかる時間のイメージは前述の「・予習との向き合い方」を参考にしてください。
以下、私の例(予習時間練り直し済み版)です。
月3 (コマ) 12:30-14:30 17:00-21:30 6.5h【2.5h】
火2 10:30-21:30 11h 【8h】
水2 10:30-15:00 17:00-21:30 9h 【6h】
木2 12:30-21:30 9h 【7h】
金1 10:30-22:30 12h 【10h 】
土 苦手科目や論文対策etc. 【1日】
日 休息(直前期除く)
【カッコ】で囲った時間が予備試験対策に充てられる時間です。
自分がソクラテスで当たらない週は予習時間が減るためこの数字より予備に充てられる時間はもう少し増えます。
・タスクのはめ込み
前述も優先順位をもとに可処分時間にタスクを入れていきます。数字の単位はhです。通学時間の一部も入れてるので可処分時間を少し超えてはいます笑
A(2.5hの日) インプット1.5短答1.5(30問)
B(6〜8hの日) インプット1.5 短答3(60問) 論文演習1.5公法0.5
C(10hの日) インプット1.5短答3(60問)論文演習3授業復習2.5公法0.5
土曜 インプット1.5、あとは苦手科目や論文対策や短答などフレキシブル
・実践、予習時間の調整と計画の練り直し
建てた計画を実践するときのコツは、早めに予習の手の抜きどころを見定めることです。予習なく授業を聞くだけでついていけるか、どこまで参考判例を精読しないといけないかなどです。自分が当たらない回の予習時間も、前の記事に参考程度に記載しましたので確認してみてください。前述の通り自分が当たらない回の予習は0〜1時間に抑える事ができると思います。
そして実際にどれくらいの予習時間が必要なのか把握したら、すぐに先ほどの可処分時間の計算に反映させて計画を練り直します。大体の場合は可処分時間が増えます。
また、繰り返しになりますが、思うように短答過去問やインプット通読が時間通りに終わらず、何かしらタスクを諦めないといけない日は優先順位の低い論文演習などを削りましょう。
以上が短答編でした!ぶっちゃけ両立の面で大変なのはこの時期がマックスですので、Sセメだけは本当に頑張りましょう!!
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