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見守ること

上手くいかないかもしれないけど、ちゃんと見守るって大事だ。

誰かに何かを任せるのは勇気の要ることだ。
なぜなら自分でやった方が早いから。
とりわけ、自分が慣れていることならなおさらだ。

自分がどれだけ優れていようが、自信を持っていようが、自分が誰かに何かを任せることができて初めて一人前の大人になったような気がする。

プレーヤーとしての優秀さは大事だ。

自分ができないことは誰にも任せられない。
偉そうなことは言うが内実が伴っていない大人は多い。
何もしないくせに口だけは達者で偉そうに。
予防線を張るだけ張っていざとなっては知らんぷり。

別に喧嘩がしたいわけではないのに、どうしようもなく分かりあえなくて沈む。
心も体も。家も組織も抜かりなく。

間違えることなんてたくさんあるのに、間違いを受け入れることは難しい。
誰かの間違いを共に分けあうのはもっと難しい。

共に支えあって生きていこうと契りを交わすような関係性でなくていい。

大人にできることはただ見守ることだけだとかつて有名なダンサーは言っていた。

口を出すのは簡単。文句を言うのは容易い。
ためになるお話を叱りつけるように。怒鳴りつけるように。

見守ることは何もしないことではなく、ちゃんと守ることなんだと。
ちゃんと守るということがどれだけ尊いことなのか、今となっては身にしみて分かる。

上手くいかないかもしれないけど、ちゃんと見守るって大事だ。

成長も苦難も、喜びも悲しみも、見守ることでしか得られないものがある。

今すぐ理解されなくても、あの頃を何度繰り返したって今に繋がっているから。

おわり