自称進学校が心霊スポットたる所以

※進学校に関して不快な表現があります。お気をつけ下さい。

先日Youtubeをぼんやり見ていたら、自分の母校が心霊スポット扱いされている事を知った。まだ廃校もしていない現役の中高一貫校であるので苦笑したが、とっさにそれが生霊だろうと直感した。

私立校であるので中学・高校と受験口がある訳だが、気になってネットで評判を検索する。

「予備校に通う必要がないと謳うほど勉強ばかりやらせる。」
「進学率を上げる為に、勉強できる生徒に複数の難関大学を出願させて水増ししている。」
「とにかく国立を受けさせ、センターが振るわなければ■■大学を勧めてくる。」
「生徒や保護者の希望でなく、模試の結果から学校を指定してくる。」
「都合の良い従順な人間を育てている。」
「青春を送りたいならお勧めしない。」
「生徒に愛校心は無い。」

出るわ出るわ、その口コミが在校生・卒業生・保護者から寄せられ、似たような書き込みがされている。もちろん好意的な意見も見かける事はできるが、割合で言えば三分の一程度だろうか。ネット上であるので真偽の程は分からない。どちらにせよ確実に内外に鬱憤は存在している。

進学校なんてどこも似たようなものなのかもしれない。ただ当時の自分も、学校の経営姿勢から漂う、なんとも言えない居心地の悪さはうっすらと感じていた。

同級生たちの印象は素直で明るい「良い子」が多かった。そんな気質からか、積極的に雰囲気を良くしようという空気感もあったので、日常や部活といった面では良い思い出もある。

学校という機関は、生徒からすれば抗えない権力そのものであり、教える内容が歪めばそれは洗脳になってしまう。
「名のある大学さえ行かせれば後はどうとでもなる」
言ってくることは間違いでもない。しかしそれに続く
「後はどうでもいい」も本音なのだからタチが悪い。

ずっと何故コイツらの会社利益のために勉強しなければならないのか、という気持ちを抱えていた。当時の教師の一部ですら疑問視する声があった程だったが、似たような事を考える人間は過去も現在も少なからず居たと改めて知った。

昨今の事情という事情が、ネットを介して色々見えてしまう。前時代的根性論の押しつけ、コロナによる自粛前の対応、つまらない校則も更に厳しくなっているようだ。自分が居た頃よりも酷いのではないかと、とても気分が悪くなってしまった。

今こうして母校の環境を知る機会を得てしまった訳だが、どういう因果かこの学校経由で現在仕事を貰っている。だがもうこんなケチのついた仕事は辞めようと思えた。

そもそも恩義なんてものはそこまで無いし、関わるだけこの姿勢に加担しているようで気分が悪い。なりより作業していても染み付いた嫌悪感が常に付いて廻る。自分にとってこれは良い仕事では無かったのだ。

自分の生霊も飛んでいるのだろう。
そう気づいてしまった手前、とにかく終わらせてやりたい。