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「移動する子ども」学と私ープロフィール
2024年4月、フリーランスになったので、noteを始めました。
複数言語環境で成長する子どもの研究を行なっています。そのきっかけは大学院生の頃、ベトナム難民家族の調査で出会った子どもに、習いたてのベトナム語で話しかけたところ、「そんな言葉、知らない」と言われたことだった。その子の両親も、家庭内ではベトナム語を使っているのに、なぜ知らないと言ったのか。そのことも、その時の少女の気持ちも、理解でき
MY BOOK REVIEWS⑦「移動する子どもたち」のことばの教育学
このシリーズの7冊目にレビューする書籍は、『「移動する子どもたち」のことばの教育学』(2011, くろしお出版)。
この本は、2006年から始まった「移動する子ども」シリーズの第6弾として編んだ本である。「序 「移動する子どもたち」のことばの教育を考える」の後、以下の構成で編まれている。
「第1部 なぜ「ことばの力」の把握が大切か」 (第1章、第2章、第3章)「第2部 「移動する子どもたち」の
MY BOOK REVIEWS ⑥私も「移動する子ども」だった―異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリー
このシリーズの6冊目にレビューする書籍は、『私も「移動する子ども」だった―異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリー』(2010, くろしお出版)。
この本は、2006年から始まった「移動する子ども」シリーズの第5弾として編んだ本である。日本語教育の学界では、1990年代から2000年代まで、「日本語指導が必要な児童生徒」(文部省/文部科学省)に焦点化した研究がほとんどを示していた。私も
MY BOOK REVIEWS ⑤「移動する子どもたち」のことばの教育を創造する―ESL教育とJSL教育の共振
このシリーズの5冊目にレビューする書籍は、『「移動する子どもたち」のことばの教育を創造する―ESL教育とJSL教育の共振』(2009、 共編、ココ出版)。
前回のレビュー④で、次回は私の調査について述べると書いたが、前回の『海の向こうの「移動する子どもたち」の日本語教育―動態性の年少者日本語教育学』(明石書店)を刊行した2009年に、「移動する子どもたち」と題する本が、もう一つあることを思い出
MY BOOK REVIEWS ④海の向こうの「移動する子どもたち」の日本語教育―動態性の年少者日本語教育学
このシリーズの4冊目にレビューする書籍は、『海の向こうの「移動する子どもたち」の日本語教育―動態性の年少者日本語教育学』(2009, 明石書店)。
この本は、2009年に刊行した『「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー―主体性の年少者日本語教育学』(明石書店)と同年に刊行した、「移動する子ども」シリーズの第3弾として編んだ本である。この本のカバーデザインも、桂川潤さんにお願いした。海の向
MY BOOK REVIEWS ③「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー―主体性の年少者日本語教育学
このシリーズの3冊目にレビューする書籍は、『「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー―主体性の年少者日本語教育学』(2009, 明石書店)。
この本は、2006年に刊行した『「移動する子どもたち」と日本語教育―日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える』(2006, 明石書店)に続く、「移動する子ども」シリーズの第2弾として編んだ本である。私が早稲田大学に着任してから7年後の刊行で
MY BOOK REVIEWS ② 「移動する子どもたち」と日本語教育―日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える
このシリーズの2冊目にレビューする書籍は、『「移動する子どもたち」と日本語教育―日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える』(2006, 明石書店)。
この本は、2002年に私が早稲田大学に着任してから最初に編んだ本であり、のちに「移動する子ども」シリーズと呼ばれる研究書群の第1冊目となる本である。「在日ベトナム難民家族」の人類学的なモノグラフ、『越境する家族―在日ベトナム系住民の生活世
MY BOOK REVIEWS① 越境する家族ー在日ベトナム系住民の生活世界
このシリーズは、私が「移動する子ども」学を構想するようになった経緯や問題意識を、私の書籍をセルフ・レビューする形で述べてみたいと思う。
最初にレビューする書籍は、『越境する家族―在日ベトナム系住民の生活世界』(2001, 明石書店)。
この本は、「ベトナム難民」として日本に定住した人々について人類学的調査を行い、1997年に大阪大学へ提出した博士論文をもとにした書籍である。科研費の出版助成を受