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【報告】第78回まちカフェ -「日本語学校ってどんなところ?」-【聴くこと話すこと】

みなさんこんにちは!
生野区まちづくりセンターの武田です。
2023年11月22日(水)に生野区にあるハウディ日本語学校 大阪校さんにて第78回まちカフェを開催しました。
今回のまちカフェでは4つのクラスに分かれてハウディ日本語学校 大阪校さんの授業に参加させていただき、それぞれのクラスの生徒さんたちと交流する場を設けていただきました。
普段は、なかなか参加することの出来ない日本語学校の授業に参加した様子を少しお伝えさせていただきます。


ハウディ日本語学校 大阪校とは?

ハウディ日本語学校 大阪校は2019年に設立された比較的新しい学校です。

午前と午後のクラスがあり、それぞれ約100名が在籍しています。
生徒の出身国はネパールから来られている方が40%ほど、ミャンマーが30%ほど、残りは中国、ベトナム、バングラディッシュ、ウクライナなどです。

入学は4月、7月、10月、1月と年に4回あります。
生徒たちは学校の寮に住んでいる方が多いですが、日本に友達や家族がいる方は同居しそこから通われることも。

授業は基本的に日本語で教わります。
生徒たちはコンビニや飲食店などでアルバイトをしながら、日本語を学びます。
コンビニでは季節ごとに商品やディスプレイが変わり季節の変化を感じたり、学校では習わない商品名もあり、軍手やおでんの具などの商品名を覚える機会があります。

卒業後の進路は専門学校が多いそうです。
国によって進路のジャンルは違っているとのことで、ネパールはビジネス系が多く、ベトナム、バングラディッシュはIT系、自動車関係が多いそうです。
その他の進路としては、大学進まれたり、就職される方もいてるみたいです。
介護福祉士になろうと思っている生徒もいてるみたいですが、介護系は特に日本語でのコミュニケーションが必要なので、かなりの努力が必要だとか。

自国に帰られた後は、農家や日系企業に勤められる方が多いそうです。
専門学校で学んだあと自国に帰る人も多いそうで、彼らは農家になったり、日系企業に勤める人が多いのだとか。

4つのクラスに分かれて授業に参加

いよいよ、ハウディ日本語学校の授業に潜入です!
ここからは4人ずつ4つのクラスに分かれて生徒と交流しました。

今回協力いただいたのは6組・7組・8組・9組の皆さんです。
私は8組として授業を受けさせていただきました。

8組では、まず最初に自己紹介のリレーを行いました。
前の人が言ったことを覚えておいて、自分の自己紹介の時に一緒に紹介するというものです。
「餃子が好きな◯◯さんの隣のラーメンが好きな◯◯です」のようにしていくのですが、1グループ全員で6人いてるので、私は最後の番だったのですが、さすがにメモをしないと覚えられないので必死にメモをしました。
そのおかげなのか初対面でもしっかり顔と名前を覚えることが出来ました。

次に、我々参加者に聞きたい質問を紙に書いて用意してありました。
4つのグループに分かれて、それぞれのグループで質問タイムが始まりました。

「どんな食べ物を作れますか?」「大阪でオススメの食べ物は何ですか?」など食べ物に関する質問や、「生野区で有名なところはどこですか?」など生野区に関する質問、「ネパールのことを知っていますか?」「ネパール人のイメージはありますか?」などネパールに関する質問などたくさん質問を用意してあり、日本人である我々にたくさん聞きたい想いがあるんだなぁと感じられて嬉しかったです。

授業時間に限りがあったので、ひとつひとつを深めて話すことは難しかったのですが、いくつかの質問では逆に質問をしたり会話を膨らませることができたので、ネパールのことも知ることが出来ました。

「ナマステ」という挨拶が「おはよう、こんにちは、こんばんは」など色々使えることが便利だねって話したり、「有難うございます」はネパールではどう言うの?って聞くと「ダンニャバード」と教わりました。
ぼくには「ダンニャバ」と聞こえたので、もしかすると最後の「ード」は発音するかしないかの微妙なところなのかもしれません。

みなさんとても目をキラキラさせて接してくれたので、こちらまで嬉しくなりました。
せっかく同じ日本に来て日本のことを学ぼうとしてくれているのだから、もっと気軽に交流できる機会があっても良いなぁと感じました。
日本のことを話すだけではなくて、お互いの国のことを話し合って違いを感じたり、同じだねってところも感じたりしていきたいですね。

6組、7組のクラスでも質問の時間を設けられていたり、9組では自国のことをプレゼンテーション形式で発表されたそうです。

6組

7組

8組

9組

私事ですが、私も高校生の時にオーストラリアに語学研修に行ったことがあり、異国の地で過ごして自国と違う文化に触れる機会があったので、自国を離れて日本で暮らしている生徒さんたちに親近感を抱きました。
自分自身がオーストラリアに行ったときは、こんなに立派に自国のことを話したり紹介することが出来なかったので、帰国した後は日本のことをもっと知りたい、勉強したいと思いましたし、親切にされた経験がたくさんあったので、自分自身も困っている方がいたら出来るだけ力になりたいなと思うようにもなりました。

こうして日本にいながらにして、日本以外の国の方と交流できる機会というのは、お互いにとっても貴重な時間になるなと感じています。
今回参加していただいた方々からも感想としていただきました。

ハウディ日本語学校さんへ贈り物

まちカフェ実施にあたり、生野区まちづくりセンターからハウディ日本語学校さんへ感謝の意味を込めて贈り物を用意しました。
それがこちらです。

折り紙でポチ袋を作り、中には赤い麻紐で結びつけた綺麗な五円玉を入れて、水引で飾り付けました。

今回の水引の結び方は「梅結び」
結び目が梅の花のように見えることから、その名が付いています。梅の花は、厳しい冬を乗り越え、春に先駆けて咲く花であることから、「運命向上」の意味を持っています。また梅は古くから「松竹梅」と呼ばれる縁起物の定番でもあることから、梅結びの水引は、さまざまなお祝いごとに使われます。

ポチ袋の中に入れた五円玉にはこんな意味があります。
デザインに描かれている稲の絵は農業、裏の木の芽は林業、水の絵は水産業、穴のまわりのギザギザは歯車の絵で工業を表しているとのことで、日本国の基盤となる産業がモチーフとなっていて、意味深いデザインです
また、五円玉には「五円」と「御縁(ごえん)」が同じ読みということもあって、御縁がありますようにということで神社のお賽銭に入れる方も多いのではないでしょうか。
五円玉は真ん中に穴が空いているので「先が見通せる」という意味でも使われるみたいです。

生野区まちづくりセンターを中心に色んな方に手伝っていただいて、この贈り物は完成しました。
ひとつひとつ手作業で作りましたので、お渡しした時に喜んでいただいた姿が嬉しかったです。
時間が足りなくてひとつひとつの意味を丁寧にお伝えできなかったのが悔やまれますが、また機会があればお伝えしたいと思います。

ハウディ日本語学校さんの感想記事

ハウディ日本語学校さんのホームページで今回の「まちカフェ」の記事をあげていただきました。
ぜひ、ご覧ください。

むすびに

今回の「まちカフェ」はハウディ日本語学校さんで授業を受けさせていただくという滅多にない機会でしたので、すごく楽しみにしていました。

ハウディ日本語学校の生徒さんたちは日本語を学んでいる途中ですし、ぼくたち参加者は基本的に日本語以外話せないし聞き取ることが出来ないので、会話の途中でわからない言葉が出てきたり、何度も聞き返したり、思っていることを100%伝えられなかったりということがお互いにありました。

しかし、今回の授業を受けて交流を経て感じたことは、「聴くこと、話すこと」の大切さです。

聞くではなく、「聴く」です。
相手の話をしっかりと能動的に聴く。
そして、相手に伝わりやすいように思いやりながら自分の気持ちを「話す」。
この丁寧なやりとりの繰り返しで、たとえ言語は拙くてもコミュニケーションは最高に上質なものになると思いました

会話をする上での、このような意識は日本人じゃないからとかじゃなくて、日本人同士でも大切にしていきたいなと心から思わされました。

生野区まちづくりセンターの支援員としても、いち人間としても大切にしていきたいと思います。

日常の色んなところに学びは転がっていますね。
ハウディ日本語学校で生徒と共に学び、素敵な御縁と大切な学びを得られました。

今回ご協力いただきましたハウディ日本語学校の皆様、参加していただいた皆様、有難うございました!

12月の「まちカフェ」

12月の「まちカフェ」は12月9日に開催します「まちづくりフェア」となります。
どなた様もご参加いただけますので、どうぞお気軽にご参加ください!


生野区まちづくりセンター支援員 武田 憲典

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