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世界は数字でできている

先日、歯医者さんで治療を待っていた時のこと。
お世話になっている歯医者さんは積極的にデジタル化に取り組んでいるようで、
診察台の前には巨大モニターに私の歯のレントゲン写真が映し出されていました。

スケルトンになった自分の口元を見ながら治療を待つという、なかなかシュールな時間を過ごしていたんですが、
あまりにも暇なので、何気なく自分の歯の数を数え始めたんですね。
上の歯14本、下の歯14本。
私は親知らずをすべて抜いたので、一般的な28本でした(当たり前ですね😅)。

その時に、人間の体って決まった数字で構成されてるのか、なんて当たり前のことに気づき、
目につくものを片っ端から数えてみたんです。
(どれだけ暇やねんって感じですが😂)
治療台に並べられている器具の数、ストックされている紙コップの数、窓から見えるタクシーの数…
そうしていくうちに、表示されている訳ではないけれど、世界は数字でできているんだ、としみじみ実感した訳です。

その時にふと、「数字」にまつわる話を思い出しました。
ノーベル賞を受賞した物理学者・湯川秀樹氏が書いた「宇宙と人間   7つのなぞ」という本の中で、
数と図形のなぞについて語る章があります。
そこで繰り広げられている理論に基づくと、
ここに私の歯が28本ある、タクシーが10台止まっている、ということが確かだとしても、
「28」「10」という数字がそこにあるとは言えず、そういう意味で数はフィクションと考えられというものです。
歯の数であろうが、タクシーの数であろうが、数えるという操作が同じだけであって、
数えられているものの性質は忘れてしまっても問題ない。
つまり、そういう意味ではものすごい抽象化が行われているため、「数はフィクション」と捉えられるという理論ですね。

これを読んだ時、頭のいい人は考えることがエキセントリックやなぁ、くらいにしか思っていませんでしたが、
歯やタクシーの数を数えて実感した今、ようやく湯川秀樹氏の話を理解できた気がします。

超文系な私にとって「数字」はアレルギーが出そうなくらい苦手意識が強いんですが、
自分の住んでる世界は限りなく「数字」で構成されてることに気づき、
でもその「数字」自体はフィクションで実態がないともなれば、
なんだかそのパラレルワールドに少し興味が湧いてきちゃいました。

何気なく始めた暇つぶしも捨てたものではないですね😂

NLPを学び、物の捉え方、表現の仕方で世界の在り方は変わると気づきました。私の言葉で、誰かにそんな気づきを与えられたら…そう願って、言葉を届けます。