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1.双子たちが生まれる半年前に義母が脳出血で強制Uターン転職

双子たちが生まれた2018年2月。
遡ること約1年。2017年の2月に妻の母が倒れたらしい。
「名古屋に帰りたい」そう妻に言われたのが確かその頃。

当時パートタイマーでテレオペの仕事をしていた妻は比較的休みが取りやすかったのもあって
すぐに名古屋に帰った。ベッドから動けない自分の母親を見て、名古屋に帰る決断をしたのだろう。

妻とは名古屋の大学で出会った。妻の実家も愛知県。僕の実家も名古屋市内。
まぁ名古屋に帰るという選択肢が出るのももちろんわかる。

2009年から新卒で東京に出て8年間ずっとテレビ番組の編集をしていた僕は
正直、名古屋に帰って仕事なんてあるとは思えなかった。
バラエティ番組か情報番組の編集くらいしかできない人間だと思い込んでいたから。

ちなみに妻は大学を出て3年間愛知県内の学習塾で塾講師をやっていた。
3年間の遠距離恋愛の末に結婚。その時に妻は塾講師を辞めたがっていたので
東京に出てきてもらうことにした。
結婚の話はまた今度書けたら書く。

さて、名古屋に帰ると言われましたが、何からして良いのか全然わからない。
そもそも名古屋で編集している番組なんて何があるかも知らない。
東京ではポストプロダクションという編集業務だけをやる会社が何社もある。
果たして名古屋にポストプロダクションというものがあるのだろうか。
そもそもテレビ局の外にどれだけの仕事が出ているのかもわからない。
局内ですべて完結してるのではないか?など考えてもキリがないことばかり考えていた。

そんな中、きっと転職サイトを見ていたせいでターゲッティングされたバナー広告が目に入る。
「マスメディアン」というマスコミ専門の転職エージェントらしい。
名古屋に全くテレビ関係の伝手もないので、とりあえず登録だけしてみることにした。

もうすっかり忘れていたが、メールを見たら2017年2月18日に電話面談をしていたらしい。
おそらくそこで色々ヒアリングをしてもらったのだろう。
その日のうちに求人情報が出ていた3社をピックアップして送ってもらった。
やはり予想通り編集だけをやる会社は1社もなかった。

職種もADやディレクター、APなど編集しかやったことない自分からしたら遠い職種も多かったが、1社だけ制作会社の技術職(編集)という求人があった。
「まぁとりあえず1社だけ受けてみるか。ダメなら東京に残る言い訳もできるし。」
そのくらいの気持ちでその制作会社を受けるようにマスメディアンの人に算段してもらった。

面接会場はもちろん名古屋。しかも面接が3回もある。
「超絶めんどくさい」わざわざ自分がどうしても入りたいわけでもない会社の面接のために3回も名古屋に帰らなければならない。
当時はまだまだZoomの「ず」の字すら無い社会。オンライン面接なんてものは毛頭想定されてなどいないので、しょうがないが
今なら「どうにか最初2回はオンライン面接で」と懇願していただろう。

当時自分が編集したAbemaTVの麻雀番組のアバン(オープニングVTR的なやつ)が
YouTubeに上がっていたので、それをポートフォリオにして面接を受けに行った。

1回目の面接では総務の女性(後に社長の奥さんだと知る)が1人で面接してくれた。
会社紹介のDVDを見せられ、なぜ転職するのかという経緯の説明などしていたら1時間半ほど経っていた。
さらにこの後SPI的な試験まで受けさせられる予定だったらしく、「3時間コースかよ!」と思ったが、ケツがあったのでとりあえず試験は後日に回してもらい撤退。

まぁとりあえず説明受けただけのような面接だったので無事に通過し
2回目の面接ではついに社長が登場。確か編集部の人も2名ほど同席してもらっていた気がする。(なぜか社長の奥さんも同席。)
少しは技術的な話ができたり実際の業務について聞かれたり、編集ソフトの話になったりしたと思う。当時Adobe PremiereProが主流だった東京だが、名古屋のこの会社ではAvidを使っていること
AfterEffectsの技術が意外と必要なことを知ったのもこのときだったと思う。
1時間ほど面接をした後、この前後回しにした試験や作文的なものを受けて帰る。
結構疲れた記憶がある。

2回目の面接も普通に通過。
3回目の面接。当時の技術部をとりまとめてるリーダーと編集部のリーダーも同席して最後の面接。
もうここまでくるとほぼ合格な雰囲気も漂う中、最後に飲み会まで連れて行かれる。
3回目の面接の後に食事に行くのがこの会社の採用面接の通例らしい。
「なかなかヤバめな会社だな」とその時に気がつかなかった自分が憎い。

そんなこんなで無事に合格してしまい、入社できる運びになってしまった。
合格の電話をもらったのが5月10日らしい。メスメディアンへ送ったメールが残っていた。

そこから退職の話をつけなければならない。
次回、退職するまでの話や、実際テレビの業界で働いていた話。
実は新卒で入った会社から結婚のタイミングで同業他社へ転職していた話など含めて書いていきたいと思う。

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