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WeWorkがSPACを通じて上場?

なにかとお騒がせなWeWorkですが、1月28日のWSJの記事でBow Capital Management LLCを含めて、複数のSPACから合併の提案を受けているとのことです。上場を実現すれば100億ドルにも登る案件になることになるかもしれないとのことです。

ちなみにBow Capital Managementは、Tibico Softwareの創業者であり、NBAのサクラメント・キングスのオーナーでもあるVivek Ranadivé氏が創業したカリフォルニアのVCファンドです。

元NBAプレイヤーのシャキール・オニールが出資者兼アドバイザーで、カリフォルニア大学がアンカー投資家だったりカリフォルニアに縁が深いVCです。同社の運営するSPACは昨年上場し420百万ドルを集めました。

WeWorkはSPAC合併以外にも出資のオファーが来ていると言っており、現在、複数の提案を検討しているとのこと。

2019年にソフトバンクの救済で資金注入を受けた後、新CEOの元で潤沢な資金でリストラを進め、今年末には黒字化する予定とのこと。コロナ前からスペース縮小などのリストラを開始していたのが奏功したのか、コロナ禍においてもフリーキャッシュフローも順調にプラスで進捗しているそうです。

そのため、今あえて資金調達をする必要はなさそうです。しかし、ソフトバンクは、WeWorkのIPO前につけた470億ドルから、実に29億ドルまでに減損しているので、上場させてバリュエーションを上げておきたいという思惑もあるかもしれません。

コロナ禍でオフィススペース削減の流れとなり、WeWorkとしてはいい物件を仕入れる機会がこれから生まれてきそうです。またテレワーク中心の事業環境ではWeWorkのようなコワーキングスペースで充分だ、という企業はますます増えそうです。

一時期は大失敗に見えたWeWorkですが、持ち直しているようにも見えます。それでも470億ドルは高すぎな気がしますが、振り返ってみたら孫さんの神通力が垣間見える良案件となるかもしれません。

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