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ラジオから飛び出した夜

 通勤のお供はいつもラジオ。その中でも、特に心をくすぐる番組が2〜3個あり、その一つが東京ドームでの大イベントライブを開催するという。まさかのチケットゲットで、私は1人参戦することになった。

 ラジオイベント、お笑いライブという未知の領域。自分がこんなにも番組を愛しているとは、正直驚きだった。会場への足取りは、期待とわずかな不安が入り混じるものだった。4時間半の長丁場、トイレの心配など小さな不安もあったが、いざ幕が上がるとそんなものはどこへやら。時間が経つのを忘れるほどの没入感で、あっという間に時間は過ぎ去った。

 普段はヘッドホン越しの1人きりの時間。しかし、その日は全く違った。同じ番組を愛する人たちが一同に会し、同じ瞬間を共有し、同じ笑い声、同じ拍手を共にした。これまでの自分にはなかった、集団の中での一体感、共感の喜びを初めて体験した。

 このイベントで、私の中で何かが変わった。ラジオという媒体がつくりだす、1人だけの小さな世界から一歩踏み出し、多くの人と共有する大きな世界を体験したのだ。この感動は、言葉では言い尽くせない。人生で初めての経験として、心の奥深くに刻まれた。

 これからも、こんな素晴らしいイベントがあれば、積極的に足を運びたい。そして、また新たな発見と感動を、心の中に迎え入れたい。東京ドームでのライブは、私にとって新たな世界の扉を開いた一夜だった。

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