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【先生にエール】はじめての謹慎指導

35年以上前。
私が23歳、高校教員2年目ではじめて担任をしたときの話です。

クラスの生徒が一度に5人、学校の中でタバコを吸っているところを見つかってしまいました。

私にとっては、はじめての謹慎指導の始まりです。

その頃の私は世間知らずでまじめだけが取り柄の箱入り娘。
「謹慎」や「喫煙」などということとは無縁の世界で生きていました。

私はどうすれば良いかわからず、パニックになりながら一晩考えました。

その結果、絞り出した答えがこれ。

「一度、自分がヘビースモーカーになってみる。その後、どうやったらやめられるかいろいろ試してみる。」


「何年かけて謹慎指導するつもりやねん!」と思いますよね。

私はその日から、たばこを吸う練習を始めたのでした。灰皿まで買って。
1週間続けましたが、咳き込むだけで美味しいとも気分がいいとも感じません。ヘビースモーカーなんて夢のまた夢。

謹慎指導中の生徒に、「たばこは美味しいの?どうやって吸ったら美味しくなるの?」とまじめに質問しておりました。

結局私は何もできず、ベテランの先生方に説諭していただいて、謹慎指導は終了。
担任の私は、生徒と一緒に謝ることしかできませんでした。

そんな私でも経験を重ねるうちに、生徒の失敗を「チャンス」ととらえることができるようになっていきました。

その生徒さんや保護者さんとじっくり話しをする絶好のチャンスです。

一度じっくり話し込んだ生徒さんのことは今でもよく覚えています。

本当は、謹慎指導などなくても、じっくり話をする時間を取りたいのですけどね~。

【新人の先生方へ】

はじめのうちはわからないことが多くてしんどいですよね。
悩みながらも教壇に立っておられるみなさんを応援しています。
けれども、限界になる前に、誰かに相談してくださいね。



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