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5つの溜まりを散らす五積散

正月太りの話題が出やすい1月。
食べる量も、冬ゆえの身体のため込み機能も、冬ゆえの寒さも。

前回のnoteで、月経時の不調って一体何なのだろうか?ということを書きました。
1か月の過ごし方の結果ため込んだ不調に対して、月経時にリセットするためにその治癒の過程を一気に経験するのではなかろうか。というお話です。

その時に話題がでた「五積散」についてまとめてみました。

五積散はどんな時に処方されるのか

慢性化した胃腸炎、腰痛や下腹部痛、下半身の「むくみ」や「しびれ」がある時に処方されます。
月経痛や更年期障害にも。

しかも、重篤でないことがPOINT。
重篤でないので、胃腸炎であっても、
食欲がなくても、食べようと思えば食べられる状態が処方のポイントです。消化機能が弱っているくせに食べちゃうので、消化剤を飲みたくなりながらも食べてしまう。
カラダは食べたくないけど、思考が食べたい。そんなイメージです。

五積散が必要な時、身体では何が起きているか

★からだが冷えて水分代謝が悪くなっている★

(1)身体冷えている。特に脾胃(消化器系)

(2)さらに体表から「寒」が侵入してきた

温かい部屋で冷たいビールをシュワっとのんで、
水分が溜まる砂糖多めのおせちを食べて、軽く外へ初詣。
そんなイメージです。

こうなると、元々身体冷えて、脾胃(消化器)の動きが悪くなって、
水分が多くなっている状態(ジト~っとした沼のような)のところに、
寒さが身体に入ってくることで、経絡の流れが悪化(気血水を運ぶ道が動きが悪くなっていしまっている状態)。
溜まる、流れが悪い。状態になっているわけです。

五積散配合されている生薬&生薬数

OTCだとクラシエから出ています。
ツムラは医療用はありますが、OTCでは出ていません。

配合されている生薬は以下の通りです。
作用としては、温めて、乾かして、動かすです。

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メーカーによって差異がありますが、15~18種類が配合されています。
配合されている生薬数が多い程、効きはマイルド。
(芍薬甘草湯は芍薬と甘草だけなので、効きはシャープです。その分反動も大きい)

枳実と枳殻

枳実と枳殻は同じようなものとされています。
成熟した果実は枳殻、未成熟の果実が枳実。
成熟している方がマイルドな働きになるので、
薬効的には、 枳実>枳殻 と言われています。
ここで見ると、OTCであるクラシエは枳殻、医療用のツムラは枳実を使っているとみることもできますが、医療用であるコタロー漢方製薬は枳殻を使っています。原典「太平恵民和剤局方」では、枳殻が掲載されているとのこと。 

五積散のお話でした。

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