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フォトグラファーが写真を撮る時に考えていること【構図編】【視線誘導法】


1.自己紹介

こんにちは。
現役医学生でフォトグラファーの"ikora"です。


普段は医学を勉強する傍ら、フォトグラファーの活動をしていたり、Webサイトを作ったり運営したりしています。

最近では、Python(機械学習)/Django(Webアプリ)の勉強をしていたり
(その道の人がいればぜひ教えて下さい!!)



2.イントロ

今回は

フォトグラファーが写真を撮る時に
考えていること【構図編】

というテーマでnoteに書こうかと思います!


実はこのnoteを書くきっかけになったのが、このツイート!


以前から

「どうやって写真うまくなったんですか?」
「写真撮る時どんなことを考えているんですか?」

と聞かれることがあり、そのアンサーとして酔っ払って書いた(テキトーな)解説が意外とウケたので、色々と書いてみます。


ちなみに自分の今までの軌跡はこんな感じでまとめています!
最初から写真が上手かったとかではないんです!笑
(全部でEpisode5もある謎長編です。)

とか色々偉そうに言ってますが、正直今でも自分が写真めちゃくちゃ上手いとは思ってません・・。まだまだ色々と勉強しなくちゃいけないことがあると思っています!


ただ、自分が写真の勉強を始めた時にこういう情報欲しかったなぁっていうのを書いてみました!

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ちなみにどんな写真を撮っているかは、インスタかWebサイト見てもらえるとわかると思います!(絶景、ポトレ、スナップなど結構雑食で撮っています!)



反響によっては、「Lightroomの現像」「光の話」「様々なテクニック」についても書いていきたいなぁと思っています!


3.本題に入る前に

早く本題に入れよ!
と思っている方もいらっしゃると思いますが、先にこのnoteで扱う話とそうでない話について。

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【レオナルド・ダ・ヴィンチ】
絵画という科学は、さまざまな表面が持つすべての色と、それらの表面が覆っている物体の形姿を扱い、さらにそれらの物体の遠近感を扱う。

つまりは、

絵を描く時は
『色』
『形』
『遠近感』
の3要素が大事!!

ということです。

この中で今回は『形』『遠近感』に密接に関わる、【構図】と【視線誘導法】についてお話します!!
(逆に色とか光とかそのあたりの話はしません!)

ちなみに、このnoteと並行して以下の記事読むと、いきなり写真が上手くなるかもしれません(たぶん・・。)
この記事はマジでスゴイです。


あと色々な構図に関する本を読みましたが、
あまりオススメできるものはありません・・。
ナショジオのやつだけ良いと思うの。)



あともう一つ大切なこと!!

構図とか視線誘導って勉強して「なるへそ〜」と思うんですが、それを実践するのはかなり難しいです・・。
ボクもそんな経験ばっかりです。

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何回もtry and errorして感覚が研ぎ澄まされる(慣れる)と、自然といい構図で撮れるようになっていきます!


ボク自身、すごく考えながら撮るときもそうでない時があります!
後で見返して「おぉ!いい写真じゃないか」となることもあります。
その時は「なぜいいと思ったか」を構図・色の側面で分析し直すこともあります。


ただ知っている(言語化できる)のとそうでないのとでは、結構差が出ます。なので、「写真がちょっとでも上手くなりたい!」と思っている人なら、構図の話は知っていても損じゃないと思います!



4.構図・視線誘導法

さていよいよ本題です。
先ずはお手本のような「日の丸構図」と「三角構図」

【日の丸構図】

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これを解説するとこんな感じです!

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まず基本に【日の丸構図】があります。

【日の丸構図】
日の丸のように、写したいものを真ん中に置く手法です。

日の丸構図は素人くさいとよく批判されますが、背景と写したいものが離れているなら、結構使える構図です。


逆に背景と写す物体が近いと急に素人っぽい写真になります。
ちょうど料理の写真を真ん中で撮ってしまうとそうなります。
これはセンスを感じない場合が多いので避けましょう。


【三角構図】

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そして【三角構図】と視線の先に空白をもたせる【視線誘導法】

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【三角構図】
ボクは、日の丸構図とよく併用する。
三角形には幾何学的な美しさがあり、
木々などのフラクタル図形に使いやすい。



【三点分割法】

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おそらく写真における構図で最もオーソドックス【三点分割法】

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【三点分割法】を使ってもう少し、奥行き感のある写真に仕上げているのがこちら。

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一見何気ない写真に見えますが
(実は、何気なく見えるよう色々工夫していたり)
実は構図の美しさが隠れているのです。

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ここでは書ききれませんでしたが、隅の3つに物体があることでフレームの役割も果たしています。
この写真は直感でいいなと思って、家に帰ってから「何故いいと感じたか」を分析した結果こうなりました。

【三点分割】
最も汎用性が高い構図。
分割した線の交点にモノを置くと特に効果的
iPhone含め大概のカメラで、この三点分割の線が見える機能が
ついている
ので最初はそれを見ながら撮るのもアリ!
(慣れてくると勝手にこの線が見えてくるようになります。)



【リーディングライン】

これは構図と言うより、
すべての写真に使える(そして美しいと感じる)方法。
視線誘導のキホンの一つ。
この後に出てくる構図のいくつかも、
ベースにリーディングラインがあったり。

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どうですか?
絶景ではないんで、めちゃくちゃ感動するとかはないですけどね笑
さぁ、この写真を見た時どこをみましたか?視線はどんな風に移動するでしょうか。

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景色とか建物は構図でかなり決まってくるのですが、こうした日常や普通の写真に関してはリーディングラインが使えると「お?」となります。

【リーディングライン】
視線誘導方法。
特に何気ない写真とか、人などを撮る時に使えたり。
直線、曲線など日常に隠れている図形を見つけてみよう!



【対角線構図】

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さて、この写真にはどんな美しさが隠れているのでしょうか?
答えはこんな感じです。

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【対角線】と、【三角線】を応用しています。
視線の先に空白をもたせる。さっきやりましたね!
もういっちょいきましょう!


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 この写真も分かりやすい、対角線構図ですね。

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光と影というテクニックも使っています。
あと前ボケというテクニックも使っていたり。
これについては、構図とまた話が変わるので今回は説明しません。

【対角線構図】
画面を対角線で区切る方法。
その場合も、【日の丸構図】【三点分割法】と併用することが多い。



【十字構図】

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これはかなり自分でも気に入っている写真の一つです。
まぁウケはあんまり良くないんですけどね笑
絶景というわけではないですが、構図の美しさが一点に収められてるような写真だと思っています。
しかも安いレンズで撮ったので、なおのこと思い入れがあります。

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景色とかで使える、十字構図ってやつですね。それに山のラインと光のラインを使ってより奥行き感を出します。
色のバランスも絶妙で気に入ってます笑(n回目)

十字構図
素直に美しい景色に出会ったら、とりあえず使える感じの構図
中心の縦横線をキレイに水平・垂直にすることがコツ。


【一点透視図法】

これも絶景でめちゃくちゃ使える方法。
というかまぁ真ん中に景色を置いているだけとも考えられるけれど。

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これは説明しなくともなんとなく、あぁキレイな構図を使っているんだなというのが伝わりますよね??

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難しくはないですが、自然にこれがあることはそんなに多くないので、使えたらラッキーなところでしょうか。

一点透視図法
真ん中に消失点をとることで、中心に吸い込まれるように感じる方法
パース(遠近法)を使うことでダイナミックに。
風景や、ドラマティックなポートレートなどに使える。



5.最後に

如何だったでしょうか?
本当はもっと、レイヤーの話とか色々したかったのですが、これ以上は長くなるので割愛(この時点で3000字超え)


最後に一つだけ!

色々な構図や視線誘導法がありますが、基本的には自分の感性を信じてください!自分がいいと思ったらそれでいいんです!理由は後で考えましょう。

ただし一つだけ気をつけることがあります。それは基本をしっかり抑えるということです。特に!地面の水平を守る、真ん中に置くものは”ちゃんと”真ん中に置くなどです。

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水平が傾いてる写真は、それだけでかなり素人臭くなります。よほどのこだわりや自信がない限り、斜めの写真を撮るのは止めましょう。

また真ん中に置くものが微妙に左にずれていたりすると気持ち悪いので、なるたけそれも守りましょう!



最後の最後に!

ボクが日々思っていることを。

写真ってセンスが大事って思われたりするんだけれど、
全然違うと思います。
写真というのは、事物の捉え方、美しさの類型を探索する学問だと
言えるのではないでしょうか。


【次回予告】

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次回は、光か色についてお話しようかと思います。
ちなみにこれは構図的にもキレイにまとめていますが、
一番注目してほしいのは”色彩!”
日没直後のマジックアワーを使い、オレンジと空色の補色関係を
意図的に使っている
のです。
それ以外の色は影(黒)にして排除し
シルエット化することでよりドラマティックに〜。


てなわけで、次からはそんな話もできたらな〜。と思っています!
じゃじゃっ!皆さんステキな写真ライフを〜!



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