9月28日(マツダスタジアム)18時開始予定の広島-巨人最終戦のみどころ


予告先発は広島が森下(10勝9敗)、巨人が菅野(14勝3敗)

大谷翔平は「ヒリヒリするような9月を過ごしたい」と新天地のロサンゼルスに足を踏み入れ、家族を持ち、長年の友だった通訳に別れを告げ、巨額横領事件を乗り越え、打の翔平に絞り込むことで自らの目標を達成した。

カープの9月はキリキリ舞いで、とんでもない困難の中に突っ込んで行くことになった。

すでに大きく取り上げられたネタではあるが、大谷翔平は今朝のロッキーズ戦で54号3ランを含む4安打の固め打ち、束でかかっても51本塁打のカープ打線は及ばない。

一方ヒリヒリする戦いの最中にいるのが昨夜の阪神、そしてきょうの巨人だ。

マジック1でマツダスタジアムに乗り込んでくる巨人は勝つか引き分けで4年ぶり48度目の優勝(1リーグ時代含む)となる。また同時刻開始の神宮球場で阪神が負けた瞬間に優勝が決まる。

新井監督とカープナインは、きょう、どうしてこんな日を迎えなければいけなくなったかをよく考えて欲しい。

9月3日からの横浜スタジアム3連戦、9月10日からのマツダスタジアム巨人3連戦。この6試合に全敗したことが全て…もっと言えばその初戦を取れなかったことが全て…

9月1日、首位にいた時点での優勝への条件は…

貯金を14からなるべく早く20に持っていくこと
連敗はしないこと

このふたつだった。

それを両方守ることができなかった。

では、ふたつの3連戦で初戦に先発したのは誰か?

答えは森下。もうこの時代にはそぐわない用語ではあるが、例えとして言うならばA級戦犯は森下、ということになる。

まず9月3日。東との投手戦が期待される中、初回に1失点、二回に牧のソロで失点、四回に3失点で試合をぶち壊した。こんなことがなければ僅少差ゲームを制して3連戦がぜんぜん違うものになり、キリキリ舞いしなくて済んだ可能性もある。

そして悪い流れの中で迎えた10日の巨人戦。東京ドームで菅野との投手戦、のはずが、またしても初回、坂本に高目の真っすぐをスタンドに運ばれてしまう。

菅野はまったくスキを見せず5回1安打ピッチングで塁に出たのは中前打の菊池のみ。

二回から踏ん張っていた森下は六回、二死無走者から、モンテス右前打(代走重信)、浅野死球、門脇2点二塁打、小林申告敬遠、菅野の代打・秋広左中間適時打でKOされた。

今季の対戦成績でも門脇、坂本には12の6とカモにされている。また岡本和真には2発献上している。

8月最後の中日戦と9月に先発した4試合を合わせて5連敗中の森下にとって、今夜のマウンドは“巨人V阻止”も含めて特別なものになる。CSを見据えた場合には周囲の雑音とともに完封するぐらいの結果が必要だ。

日曜日の甲子園球場で8回1失点、負け投手になった菅野がその全能力をぶつけてくることは間違いない。森下にとってリーグトップ14勝右腕とのガチ対決は願ってもないリベンジのチャンス。

あとは打線が菅野から、まずはどうやって塁に出るか。今季2試合計で10回と3分の1、対戦防御率0・87で菅野2勝。WHIP(1イニングあたりの出塁率)は0・68と極めて低く抑えられている。

6月30日の東京ドームでは野間が内野安打2本、小園と矢野が1安打、石原貴規が死球と左前打だった。

ここ3試合連続打点をマークしてその間13の5の坂倉と秋山、小園、矢野のヒットメーカーでどう菅野から点を奪うか?1対0、もしくは2対1で勝って少なくともゲームセットの瞬間には巨人優勝がない状態に持っていく。それができれば、ポストシーズンに実りの秋が待っている、というストーリーに出逢えるかもしれない。


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