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【特撰記事#8】ロードマップセッション

ぼくはアイミングセッションをショートにできないかと、
アクトアウト中心のセッションができないかの2点をつねづね考えている。

noteのメンバーシップ傾聴”裏”稼業研究会の研究員への1on1セッションで、ショートなセッションを提供しています。

研究員と試行錯誤しながらセッションを作っている最中で、気がついたことがあります。

それは、研究員の氣が跳ねる瞬間です。氣が跳ねる瞬間のポイントが数か所あることを発見したのです。

セッションの価値とは、セッション後の行動にあるのだとぼくは考えています。

行動というと、「しなければならない」という概念が身体に染み込んでいて、行動というワード自体、気落ちしてしまうことがあるのではないだろうか。少なくともぼくはそう感じている。

「行動しなければならない」を「行動してしまう」に変換できないかと研究員との1on1セッションを通して検証していました。すると、氣が跳ねる瞬間にヒントがあるのではないかと考えたのです。

話しは変わりますが、ぼくは山登りが好きです。最近はすっかりご無沙汰しているのですが、コロナ前まで山登りの好きなメンバーと年1,2回日本アルプスや比良山系などの山々を登っていました。

山登りのロードマップを創るのが好きなメンバーがいて、毎回集合時間から登山の時間、宿泊地の到着時間、帰りの段取りの時間やらと、細かくロードマップを作っているのです。

メンバーいわく、登山に行く前・登山の最中・登山から帰った後、少なくとも3回はたのしいんだよと言っていました。

・登山に行く前
・登山の最中
・登山から帰った後

ロードマップづくりでシュミレーションし、実際の登山でマップをなぞり、登山後の振り返りをマップで行う。

というのが、メンバーにとっての登山のたのしみなのだそうです。たしかに山登りのメンバーと集まった時は、話しが盛り上がるのは、ロードマップがあるからだといえると思いました。

それぞれで【たのしい】が独立しており、連接することで【たのしさ】がループしていくのではないかと、そのポイントがロードマップにあると仮説をたててみました。

山登りの構造とは、登山に行く前・登山の最中・登山から帰った後、3つの構成からなっている。それぞれで【たのしい】が独立し、3つを連接することで【たのしさのループ】が発動する。

この構造をセッションに当てはめて構築することができればアクトアウト中心のセッションを提供できると考えました。

ちなみに落語塾の発表会も山登りを同じ構造だなと書いていて思いました。
・稽古
・本番
・打ち上げ

この3つの構成が落語塾を継続する構造になっているのです。(特に打ち上げがたのしすぎる。)

1.ロードマップセッションというネーミング

まずは、ぼくの考えるセッションのネーミングを決めました。

【ロードマップセッション】

山を登るには行先や所要時間、準備物などのロードマップをつくります。同じようにアクトアウトするには、地図を作らないといけない。そこからロードマップセッションとネーミングしました。

2.ロードマップセッションは4つの構成から

ロードマップセッションは4つの構成からなります。

ロードマップセッション
1.インナーテーマ
2.リソースセット
3.ロードマップダイアログ
4.イントロアクション

ひとつずつ解説していきます。(1on1を受けられた方は実感あるのではないかと)

2-1.インナーテーマ

いわゆるテーマ出し。自己の内なる葛藤や対立・分離しているようなこと。
なんか気になるようなこと。進みそうで進まないこと。なんでもとにかく適当にでも、べらべらと語ってもらうフェーズです。

ぼくは、マインドマップでテーマを可視化していきます。

その可視化した中から、実際に扱いたいテーマを決めてもらいます。

2-2.リソースセット

扱いたいテーマが決まったら(じつはきまってなくても良い)これまでおこなってきたことや、考えていること、やっていきたいことなどを、これまたべらべらと語ってもらうフェーズになります。

過去うまくいったことやうまくいかなかったことのエピソードなどでも良いかと思います。

このフェーズでは、ぼくの興味的傾聴が発動しており、深掘りの質問をしたい衝動エナジーを抑え、クライアントが気持ちよく話せるドームづくりをしている。

(このときにクライアントの氣が跳ねる瞬間がひとつあると考えている)

ここもマインドマップで可視化していきます。

2-3.ロードマップダイアログ

このフェーズがこのセッションの醍醐味だと考えています。インナーテーマからリソースセットができると、ぼくにはテーマに沿ったあるルートが見えてきます。

「ん?これって、組み合わせれば、〇〇になるんじゃ?」
「ここを切り出すだけで、ひとつの提供物になるんじゃ?」
「この部分を無視すれば、テーマがテーマでなくなるんじゃ?」
「メタに見た時に新テーマが生まれるんじゃ?」

といった、ルートとなる問いがうまれてきます。その問いをクライアントと共有して対話を通してセッションをしていきます。

「バイアスがかかるといけないのですが、ぼくにはテーマに対して、このルートが視えるように思うのですが、聴いてみていかがですか。」
と問いかけます。
そこに落語の噺で起こるケースや、100社以上取材してきた企業の実例などを添えてお伝えしています。

すると、クライアントのほうでマインドマップをみながら、なにか気がつくことが起こってきます。

クライアントの中で「ロードマップ」がおぼろげに視えてきた瞬間です。

(ここもクライアントの氣が跳ねる瞬間のひとつです)

おぼろげに視えてきた「ロードマップ」をクライアントに語ってもらい、解像度を上げてもらいます。
そのうえで、質問を重ねたり、感じたことを返したり、壁打ちしてさらに解像度を上げてもらい、イメージが固めていきます。

ここでもマインドマップの可視化が役立ちます。

2-4.イントロアクション

イメージが固まったら、アクトアウトのフェーズです。せっかくセッションしたのに、気づきだけで終わるのはもったいない。

とはいえ、アクトアウトには行動コストがかかるので、そのコスト軽減をした上で、「やってみてしまう」レベルのイントロのアクションをつくっていきます。

これをイントロアクションと命名。「イントロドン!」で曲名を当てるクイズからきています。

ちょっとだけ踏み出すレベルでいいので、イントロのアクションを決めておくこと動き出しが楽になると考えました。

「行動は初動だけつくる」

がイントロアクションのフェーズです。

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