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落語発表会 「死神」

発表会二つ目に演じたネタは、

「死神」であった。

米津玄師がリリースして、広く知られるネタとなった。外国のお話を落語に仕立てられたと聞いた。

僕の演じた「死神」はハマり役で、不気味な死神だと言われた。当時、小学3年生の息子から「もう、にどと死神せんといて!」とクレームがついたほどだ。

自分では、そんな不気味な感じを出しているつもりはない。もしかすると、僕と死神の持ち味を引き出すよう文華師匠が仕立たのかもしれない、と思った。

発表を終え、高座を降り、
「死神やばかった、似てるどころか本物かと思ったわ~」
とほうぼうから言わた。複雑な気持ちでいた。うれしくない。ふと文華師匠と目が合うと、ニヤリとした顔をしていた。その瞬間、文華師匠から死神のイメージが憑く呪文をかけられていたことに気がついた。

七年過ぎても「死神」の呪文は解けないでいる。

もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。