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リアライズ文華落語塾

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桂文華師匠の元に集まり、落語を学んでいる落語塾の紹介です。半年で一席覚えて高座で発表するまでのカリキュラムを運営し、9年になります。
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#リアライズ文華落語塾

【演者紹介】「またぎ」と「あほ」

リアライズ文華落語塾の紅一点である「たいがー亭ばあむ」さん 今回は「池田の猪買い」という噺を演じられます。 いのしし狩りをする噺になるのですが、登場人物の「またぎ」と「あほ」の掛け合いがおもしろいんですね。 噺のみどころはたくさんあるのですが、ぼくとしては「たいがー亭ばあむ」さんが、「あほ」の役を演じているときの”照れ”がツボに入っています。 調子の高い「あほ」がおもしろいんですが、「あほ」の役に入り切れない「ばあむ」さん自身の葛藤の模様が個人的にはおもしろいんですね

【演者紹介】けんか仲裁がすきな御仁

「まて、まて、まてぃ~」と差し向かいに構えている二人のあいだに割って入る。 けんかの仲裁がすきな御仁のけったいな噺。 けんかの仲裁なんて、桜田門の刺青の方か、印籠の方くらいしか思い浮かばないほど、いまや仲裁がすきな御仁はいないのではないでしょうか。 いまもむかしもそういないのかもしれませんけども。 このけったいな噺は「胴乱の幸助」というネタ。 楽天家シローさんが演じられます。 ぼくは、主人公の「まて、まて、まてぃ~」のセリフが好きです。けんかの仲裁に入る場面になり

【演者紹介】希望をみせる貧乏神

「貧乏神」なのに、逆に勇気づけられてしまうというけったいな噺。 落語って、逆張りのイメージをもってくる噺があるんですね。 「貧乏神」なのに、なにが裕福なのか考えさせられてしまう。なにも考えなくてもいい、おもしろい噺であるにもかかわらず、後味が残ってしまう。 「貧乏神」なのに、希望をみせられてしまう。世の中捨てたモノじゃないようであると、思わされる。 「貧乏神」なのに、オシャレにみえる。それは、楽天家画楽さんが演じているから。当リアライズ文華落語塾のデザイナーである。とい

【演者紹介】リスクヘッジする落語

11月20日(日)に開催するリアライズ文華落語塾発表会。焼酎亭水割りさんが高座にかける噺は「ふぐ鍋」です。 ネタばれになりますが、ふぐは当たるとされているので、当たらないために2人でつつこうとしている鍋を、お先にどうぞと譲り合いながら意外な展開にすすんでいく噺になります。 この噺のテーマは、リスクヘッジだなと思いました。 いかに自分の身を守ることに知恵を振り絞るのか、そして悪魔ごとく実行していく模様が可笑しみを生み、笑わせてもらえるのです。 焼酎亭水割りさんは【爆笑王】

【演者紹介】よっぱらいを演じる

ぼくが落語で演じたことがないジャンルのひとつにお酒ネタがあります。 自分の中ではハードルが高く感じています。 演じる、という言葉がよっぱらいにはぴったりであると思います。(ほんまによっぱらってたら、落語にならないですから) 今回、よっぱらいの噺をされる焼酎亭そらまめさん。3回目の発表なんですが、よっぱらいの噺に挑戦され、弾けるようにおもしろいんですね。 きもちよさそうに酔ってんな~っと思って観ています。 つい考えながら演じてしまうように思うのですが、それを感じさせず、

【演者紹介】しり上がりに面白くなる噺

11月20日(日)に開催されるリアライズ文華落語塾発表会。 楽天家二五六さんの演じられる「犬の目」という噺。 この噺は、小さいボケがいっぱい詰まっているのだけども、ひとつひとつのボケは面白くない。 けれども、ボケ役のお医者さんの自信ある態度とボケの連打が積み重なって、少しずつ、おもしろくなっていくのですね。 というような解説を文華師匠がされていて、「はは~、なるほどぉ、そういう噺なんか~」ぼくは、唸っていた。 「犬の目」はぼくが落語を始めて最初に演じた噺でした。その