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落語の稽古

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落語塾での稽古模様を記事にしています。
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2022年10月の記事一覧

お客さんとの信頼関係構築

先だっての落語塾の稽古。楽天家誠健さんへの稽古は、かなり高度な指導をされていました。 楽天家誠健さんは漫才のネタを落語に焼き直したネタなのですが、わかる人にはわかるというシャレたネタなんです。 ちょっと詳しい、通好みのネタなので、万人にはウケにくいといえます。なのでわかる人にはわかるという対象をしぼることになります。 対象をしぼるのはいいのですが、その対象の方々を聴く気にさせないといけないのですね。 対象は通な方々となるため、演者のレベルを測っておられるため、そのあた

落語稽古日でした

先日、落語塾の稽古日であった。11月に発表会なのに、ぼくが一番できていなかった。文華師匠は心配されていた。 普段から稽古を積んでいたつもりであったが、実際には稽古不足を露呈した内容だった。 稽古を終え、文華師匠からの指導は以下の2点。 音源を週に3,4回は聴くこと 台本の整理をすること この指導の意図は、ぼくの噺は世界観が見える。目線や気は乗っている。そこはすごく良い。世界観が見えるというのはなかなかできるのもではない。ただ、まだ言葉が入り切っていない。ゆえに、言葉

仕草は言葉を補完する

落語塾の稽古も11月の発表会に向けて、佳境にはいってきました。 この時期の稽古は、目線や、言い方、仕草など、より本番に向けた実践的な稽古指導に移っています。 中でも、ちょっとした仕草の指導が目立ちます。 仕草が聴き手であるお客さんの頭の中の画の解像度が鮮明になるので、ちょっとした仕草がとても重要になると稽古模様を観ていて思います。 先だっての稽古では、文華師匠が腕をまくる仕草の指導を塾生にされていたのですが、その仕草があるのかないのかでは、聴き手の受けとり方が全く違って

落語は紙芝居のように覚える

先日、焼酎亭そらまめさんの落語の覚え方のスタイルについて書いた。 ふと、自分の覚え方ってどうなんだろうと振り返ってみた。 音源を確保し聴いている 台本の文字起こしをしている 声を出して音読している 以上のことは常にやっているのだけども、稽古のときには、文華師匠から「セリフが入っていない」、「セリフを追っている」と指摘を受ける。 毎日、稽古をしているのだけども、なにか肚に入っていない感があるのは確かだ。 ただ毎年、ある時期を越えると、肚に入った稽古ができるようにな