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浸透圧の物語 2

海中から陸へと上がった陸上動物の人間は、体液の塩分濃度0.9%を維持する為に、こまめに塩分を摂る必要があった。特に穀物と野菜を食べるようになり、それは顕著となった。植物は塩分が多い土壌では、塩害で枯れてしまう。つまり植物は、動物から見て塩分不足なのである。それで岩塩を舐めたりする。穀物と野菜は、食べても味気ない。ところが塩を足すと美味しい。これが後々(のちのち)塩分の摂り過ぎによる高血圧を招く。野菜にはカリウムが含まれ、その不足と過剰で人は病気になる。一般にカリウムは血圧を下げ、ナトリウム(塩)は血圧を上げ、両者で浸透圧を調整している。砂糖と塩に対する味覚は、人を高血圧高血糖にした。砂糖中毒と塩中毒である。砂糖と塩で人の血液はどろどろになり、腎臓はボロボロになる。適正な量が分からないから、つい摂り過ぎて病気になってしまう。塩は一日に5g程度で良い。10gだと多すぎる。健康とは、代々受け継いできた自分の塩分濃度を維持することなのである。

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