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4600万羽の七面鳥

毎年感謝祭と称して七面鳥を大量殺害し、その肉に舌鼓を打つ残虐な鬼たちがいる、その名を人間とか人類と言うらしい。ビリー・アイリッシュはこのことに激しく抗議している。

人類に不殺生戒を守れと言うのは酷な話である。人間の身体は遺伝子構造上他の生物を殺害する残忍性を持つことで生物としての生存競争に生き抜いて来た。それを今更善人面して私は無実ですと居直るのは虫が良すぎる。

人類は基本「鬼」なのである。本当に腹が減ったら人肉でも食べる。その残忍性を保持したまま、何食わぬ顔で天国の門を知らんぷりして潜(くぐ)ろうしたのは他ならぬ貴方です。

人類全員が聖者だったらいいのに、現実は99.99%が鬼であり金の亡者である。ライオンもハイエナも人間も血の滴る肉を食らって血の池地獄を泳ぎまわる。

と言って自分だけ不殺生戒を守り、精進料理を食べて、自分独りだけ極楽浄土に往くのは何とも気が引ける。

タンパク質や必須アミノ酸は人体維持に不可欠だから、やむを得ず嫌々ながら分厚いステーキを頬張り、顔を綻(ほころ)ばせる羽目になる。

鬼か蛇かそれとも人間か、残忍と残虐を併せ持つ生き物、それは貴方でした。

感謝祭に謝肉祭にクリスマスにお正月、その度に七面鳥やニワトリは血祭りにされる。いや私は毎日フライドチキンなんですけど・・・。

人類が鬼であることを辞めるには、人類を卒業して「人類以外」へと進化するしかない。

人間は神でも仏でも無いから、その辺の生き物を獲って捕まえては、殺して喰っちまうのである。かつて宇宙人は人間を生け贄に所望し舌鼓を打っていた。

人類史と言う血塗られた罪の歴史故に人間はなかなか天に定住出来ない。

鬼子母神も昔は鬼だった。だが今ではいっちょ前に神である。

人間もいつの日か仏に進化し、生きとし生ける物全ての幸を願う様になる。
それまでは七面鳥にギロチン刑を科すしか無さそうだ。残忍だなあ。


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