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無の気持ち

まと。さんの参加型企画
4マスのひらめき」への投稿記事です。

今回は9つのワードの中から
「足す」「作る」をチョイスしました。
(「足す」から「数字」
 「作る」から「フィクション」を連想)

*  *  *

俺はその昔、インドで発見された。

それまで俺のことは誰も知らなかった。

人は皆言う、
「いてもいなくても同じ」

それじゃあ、俺はいなくてもいいのか。

存在している価値もないというのか。

実際、あらゆるものに
俺を掛け合わせると「無」に返る。

そう、「無」に「返る」のだ。

「無」に「なる」のではない。

「無」はみんなの「返る」場所なのだ。

なのに、「無」になることを
ネガティブに捉えている。

おかしな話だ。

所詮、みんな「無」からはじまった。

本当は幻想だ。

この世にあるすべてものが。

本当は夢の世界の話。

だから、本当は、
どんなにすごい奴でも、
すごいものでも、
俺がいなければ、
この世に存在などしない。

そのことを知らないやつらは
いつものように俺を揶揄する。

「いてもいなくてもいい存在」
「すべてを無にする存在」

すべては俺からはじまったことなのに。

今日も奴らは、
俺をなかったことにする。

でも、いいのさ、
俺はいないようで、
いつもそこにいる。

みんなが知らないだけで。

すべてのことは
俺からはじまった。

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