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普段ニコニコしてる人がキレると怖いですよね?まさにアレです。 〜2017.3.6 旗揚げ記念日 田口隆介vs高橋ヒロム〜

新日本プロレスの最強コメディアンとしての田口隆祐

現在のバラエティー豊富な新日本プロレスの選手の中で、最強のコメディアンでもある選手は誰?とファンに聞いたとしましょう。

おそらく、一番名前が上がる選手がこの田口隆祐だと思います(YTR矢野通選手という方も多いかもしれませんが、やはり田口隆祐選手だと思います笑)

徹底的なヒップアタック中邑真輔からインスピレーションを得た動き、どこかの選手の技に「タグ」をつけただけのパクリ技監督と名乗ってひたすら自分は見てるだけ・・・などなどリングの上で展開されるコント・・もとい試合は非常に面白いです。もちろんリングの外でのインタビューや挙動なども非常に面白くてみんなついつい好きになってしまう選手だと思います。

ゴールデン☆ラヴァーズと名勝負を繰り広げたApollo 55としての顔

そんな田口選手もずっと面白いだけではありません。

かつては、プリンス・デヴィット選手とタッグチーム「Apollo 55」を結成し、今やIWGPベルト保持者ケニー・オメガ選手とG1CLIMAXの台風の目となった飯伏幸太選手のタッグであるゴールデン☆ラヴァーズと名勝負を繰り広げていました。2013年頃のジュニアタッグの世界は、常にApollo 55が頂点にいたといっても過言ではありません。

しかし、そんなパートナーであったプリンス・デヴィット選手に裏切られ、その後大きな怪我によって長期欠場となりました・・・

田口隆祐は高橋ヒロムにとって過去の選手

一方高橋ヒロム選手は、2009年に入門であるため、田口の絶頂の時代を知ってはいますが、自分がデビューして活躍するようになってからは、すでに2013年の頂点を過ぎていました。

そのため、高橋ヒロムは、「田口は過去の人、全盛期の頃と戦いたかった」と発言しています。

田口隆祐は高橋ヒロムにとって恩人

しかし、高橋ヒロムと田口の関わりはそのようなすれ違いだけではありません。

実は、高橋ヒロムの2009年の再入門テストのときに「あの選手いいね」といって入門のきっかけを切り開いてくれたのが、まさに田口であったと言います。

つまり、高橋ヒロムにとって田口は、プロレスの世界に導いてくれた恩人の一人とも言えます。

高橋ヒロムの狙いは田口を本気にさせること

そんな高橋ヒロムは、この2017.3.6のIWGPジュニアのベルトをかけた大一番で大きな狙いがありました。

それは、いつもコメディアンで面白い田口を本気で怒らせること。

田口を怒らせることができれば、コミカルな技ではなく、2013年の頃のような強い田口と戦えるという自身の夢を叶えることができると思ったからです。

試合終盤、ついにブチギレる田口

田口はこの試合に向けてウェイトも絞り込んできており気合の入った雰囲気で試合は始まります。

しかし序盤はアンクルホールドは狙いながらもコミカルな動きで応戦します。高橋ヒロムは、それに応じず、挑発するかのようにアンクルホールドからもすばやく逃げ続けます

試合中盤、お互い大技を繰り出すようになる中で、高橋ヒロムは受け身が取りづらいエグい技を連発して、田口は頻繁にマットに沈むようになります。

そして、そんなマットに沈んでいる田口を無理やり起こして、挑発的な張り手を連発して浴びせました。

その時です!

田口がブチ切れました!

誰も観たことがない表情。解説の真壁選手も始めただぞ!おい!と同様するレベル。

ついにブチギレたのです。

さすがに少し同様した高橋ヒロムでしたが、狙い通りでもあるため、ニヤリとします。

そんなニヤニヤしている高橋ヒロムにさらにキレたのか、立て続けに大技を連発。得意なアンクルホールドも容赦のない強さでかけ続けます。その流れるような技の連続は2013年のテクニシャンであった田口そのものかそれ以上でした。

結果としては負けてしまったが田口の恐ろしさを知る

しかし、連続の攻撃になんとか耐え抜いた高橋ヒロムが、反撃をし勝利を収めます。

ブチギレた田口は、力を使い果たしたのか、白目で仰向けになってしまし、ある意味いつものコミカルな田口に戻っていました。。。笑

やはりいつも笑顔の人が怒ると何百倍も怖い!

プロレスラーが試合中にブチギレてテンポが変わるという展開はよくあると思います。

しかし基本的に日頃から好戦的なプロレスラーが多い中で、普段は面白可笑しいコミカルおじさんが、急に顔面を真っ赤にしてブチギレるということは相当な衝撃がありました。

強烈に脳裏に焼き付く試合であり、ギャップというものは印象を何十倍・何百倍も強くするなということを改めて学べる試合でもあります。

それからあそこまでの田口を観ることがまた無くなりましたが、またあの田口をどの選手か引き出して欲しいと少し思ってしまいます・・(怖いですが

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