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【2023年、半年間のスパ関による壁打ちワークショップでの振り返り】クラフトビールの醸造所の立ち上げを目指す協力隊の話。

2023年7月から高知県日高村で始まった「スーパー関係人口創出メンター制度(通称:スパ関制度)」とは、地域課題解決に必要な 「ナレッジ」や「スキル」や「つながり」を持つ県外在住のプロフェッショナルな方に関わってもらい、地域おこし協力隊の事業を支援してもらう仕組み。

その仕組みを利用して学びを促進する『実践型・ワークショップ会』をスタートしました。

第1回のスパカン制度のメンターは2人。AWS(アマゾンウェブサービス)のユーザーコミュニティを立上げられたコミュニティーマーケティングのプロ小島英揮さんと、国内外の広告企業で国内外のブランド強化をされていたファン作りのプロの原智彦さんです。高知県日高村の協力隊含む10名が参加し、自分自身の事業に、真剣に向きあいました。 
 
今回は、スパ関制度に参加をした地域おこし協力隊の学びや、感想を紹介していくシリーズ。1人目はクラフトビールの醸造所の立ち上げを目指すケルビー咲野さんです。

1. 自己紹介


ケルビー咲野
スコットランド人である夫/パートナーとクラフトビール醸造所の開業準備中です。私の出身地である日高村(醸造所の候補地については後述)でオープンすべく、2022年夏に協力隊に着任しました。今までの主な活動は、高知県仁淀川町にあるムカイクラフトブリューイングでの研修、県内外の醸造所視察、レシピ開発、土地探しなど。

2.事業の悩み

想像以上に土地探しに苦労しました。苦労した理由には、いくつかあります。
●環境(アクセス、日当たり、他の商業施設やお店の有無など)
● 必要な土地の広さ(機材の種類や公共交通機関の有無にも左右される)
●空き地や空き家の情報がない(人づてに聞いて回る、車で村内を回るなど。地主さんがわからないことも)、など。

これらは場所に関する物理的な悩みですが、並行して、ある心理的な悩みもありました。地元住民から反対されるのではないかという不安です。

3. 学び、気付き

以下は原さんとの壁打ちをまとめたものです。壁打ちでは、先述の不安点に焦点を当てました。

この壁打ちからの気づきは、醸造所候補地となっている地域の歴史、伝統なども含む事前調査が必要ということです。「うわー、今思うと当たり前のことすぎて、ここに書くのも恥ずかしいちや…」と思いながらこのレポートを書いています。でも、土地探しが自分の出身地である日高村村内から始まっていたがために、こんな大事なタスクが見落とされていたのでした。また、今振り返ると、日高村という自分にとってのコンフォートゾーンから出ることへの不安もあったと思います。壁打ちをすることで、不安な気持ちにとらわれたままでいるのではなく、冷静に、そして前向きに次の行動を考えることができたと思います。

4. 私たちの次の一歩

この壁打ち後、見るだけになっていた自分個人のSNSアカウントを復活させたり、村外の候補地やその周辺地域の取り組みを調べたり、その地域の施設やイベントに意識的に出かけるようになりました。特に、私たちの子供二人も連れて出かけることを意識しました。自分たちの醸造所を子供連れで来ても楽しめる場所にしたいため、その地域のファミリーフレンドリー度も大事だと考えたからです。引き続き、その地域へできるだけ足を運ぼうと思っています。

また、6か月のワークショップで数字の大切さも感じました。最初は「えい!やー!」でも構わないから、事業に関するあらゆる数字をもっと書き出していくこと。具体的には、ある補助金の申請書を書いてみることから始めようと思っています。

そしてもう一つ。私は毎回ワークショップでの内容を英語でパートナーに伝えていたのですが、これを機に彼とのコミュニケーション方法についても見直し、話し合いました。彼はそれを受け止め、年末年始はお酒の力も借りて一生懸命日本語で話そうとしてくれました。そして、私自身ももっと彼に日本語で話しかけるように、意識的に変えていく必要があります。ということで、今年は二人で日本ビール検定を受けるつもりです。

5. 感想

それぞれの夢へと突き進む仲間、それを見守ってくれる人たちがいることを心強く思います。その仲間の夢を叶えるために、私は何ができるんだろう。「がんばってね。応援してます」だけじゃない、何か。6か月を経て今思うのは、自分自身が進捗状況や悩みを共有することで、間接的ではあったとしても、きっと仲間をサポートできるということ。仲間を、そして私のモットー「人に出会いに行く」を大切に、パートナーと必ず醸造所をつくってみせます!


私たちの醸造所Brewshido
(ブリュー士道、「醸造家の道」の意)の
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