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「いきフェス2023インタビュー vol.6」~実行委員の蔭山 勝郎さん~            

「いきてゆくフェス2023」は、大阪府豊中市と豊中市介護保険事業所連絡会の共催で約20年続くイベント。前身の「いきいき長寿フェア」から、2021年に「生きてゆくフェス」にリニューアルしました。テーマは、「あつまれ!多世代 知ろう!カイゴとフクシ」。子供から高齢者まで幅広い世代が交流し、介護や福祉について触れられる・学べるイベントです。

このnoteでは、イベントの運営メンバーとして活躍されている方々を紹介していきます。今回インタビューしたのは、実行委員の蔭山 勝郎(かげやま・かつろう)さん。豊中市内でケアプランセンター・訪問介護事業所を経営されています。

【いきてゆくフェスについて】

「いきてゆくフェス」では高齢者川柳の掲示に携わる蔭山さん

ー参加したきっかけはなんですか?
介護事業をしている友人達に誘われたのがきっかけです。
介護保険制度が始まって間もない2000年頃、高齢者の方達に介護保険制度を知ってもらおうと、啓発活動の一環で「介護フェア」を開催していました。
「いきいき長寿フェア」より前に開催していて、マスコットキャラクターは、ホタテ貝が囲碁をしている「カイゴ君」でした。ダジャレですね。

ホタテ貝が囲碁をしている「カイゴ君」

当初は市役所で開催していたのですがあまり反響がなく、場所を市民会館に変更し、その後また行政とタッグを組む形で市役所での開催を続けていました。
その流れで「いきいき長寿フェア」から引き続き、「いきてゆくフェス」にも参加し、高齢者川柳の掲示に関わっています。

会議では世代の違う人とコミュニケーションをとることも

ー参加して楽しいこと、面白いことは何ですか
実は、戸惑っている部分もあります。
自分たちが開催していた時は、市役所からの投げかけに介護や福祉の事業所が応えるスタイルで、オープンミーティング等がなかったので、一般の市民の方と一緒にイベントを作ることに戸惑いがありました。
僕自身が消極的な性格なため、オープンミーティングの参加者の多さに、時代の違いを感じています。
それでも友人に助けられたり、新たな友人ができたり、毎年の年中行事という感じで参加しています。

2023年9月のオープン実行委員会の様子

ー「いきてゆくフェス」を通じて豊中市がどんな街になったらいいとおもいますか?
豊中市は、他市と比べて行政と事業所の仲が良く、事業所の困りごとに向き合ってもらえると感じています。今後もお互いに、福祉と行政がコラボして困りごとを解決していける街になればと思います。

【ご自身について】

元々は銀行員だった蔭山さん。神の声を聞き介護の世界へ。

生まれは大阪の生野区ですが、父が都市計画の時代に、現在の事業所の場所(刀根山)にスーパーを開業しました。僕自身は銀行員をしていたんですが、稼業の手伝いをする為に辞めました。当時は団地に専業主婦が多い時代で、「よろずや」的な店舗は繁盛しました。
そこで、事業拡大の為に大阪市に支店を出すことになったのですが、6500万円ほどの投資詐欺にあってしまい、事業縮小や閉店もやむなしという事態に追い込まれました。

中山寺火祭りでのご様子

暗雲立ち込める中、ある日、毎年お参りしている高野山に関係するお寺で、声が聞こえたんです。「お前に縁のある人を紹介する」と。すると次の日に友人から、「介護事業をしている方を紹介したい」と電話がありました。その方とは一緒に滝修行をするなどお付き合いすることになり、この縁が後に、介護事業をするきっかけになりました。

団地やマンションの立ち並ぶ静かな住宅街。スーパーの名残りの看板が目印の事務所

その方の誘いで平成12年に資格を取得し、右も左も分からないまま、訪問介護事業を始めました。開設当時は行政からの案内も少なく、利用者さんも全くいない状況。スーパーのお客さんからのクチコミで来てくださった、3名ほどの利用者さんからスタートしました。スーパーの事業の売り上げも低迷し、訪問事業もすぐ軌道には乗らず、大変な思いをしました。

【介護・福祉について】

「感謝」を事業にしてよかったと蔭山さん

スーパーに買い物に来る常連さんも徐々に高齢化し、サポートを必要とされる方が増えてきました。そんな時、ボランティアで介護保険制度に切り替えるお手伝いをすることで、利用者になってくださる方が増えたんです。
ボランティアの気持ちで関わること、困りごとに手を差し伸べることで、事業が成立する。「困っているから助けた」、そんな当たり前のことで利用者さんから感謝されて、事業として成立する。こんな優しい気持ちになれる仕事は、他にないと感じています。
スーパーを経営していた時は、値段のことや在庫のことで頭を抱えなければいけませんでした。今は「感謝」を事業にしてよかったと思います。
今は神のお告げどおり、天職だったと感じています。

【豊中市について】

波乱万丈な人生だな~と振り返りながらの取材

自然が多く品が良い街で、行政と事業所との関係も良く、住みやすい街です。これからも福祉と行政が仲良く発展してほしいと思います。

【最後に】

オープン実行委員会を終えて記念撮影

ーnoteを読んでいる皆さんに一言
波乱万丈の人生の中でも、人から感謝され、利益を得られる仕事って素敵ですよ!
そんな福祉の楽しさを発信する場が「いきてゆくフェス」にはあります。
自分の目で見て、体で感じて下さい。

広報リポーターのやり甲斐を感じました!

ーインタビューを終えて
前回、「いきいき長寿フェア」のお話しを聞くことができ、今回は、そのまた前の話を聞くことができ広報サポーターをやれて良かったと感じています。今回の蔭山さんは、まったくの異業種からの福祉転職とのことで「神様は、その人の本質を見抜いて助言したんだろうな。」とお話して感じました。長年同じ場所で職種違えど地域の方に愛され信頼されている蔭山さんのお姿がお話を聞きながら目に浮かびました。
これからも、地域に愛され続けお元気なご活躍をお祈りいたします。

ー蔭山さん、ありがとうございました!

取材・記事/広報サポーター うりぼー








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