もしも、ことばに力があるのなら
昨日のnoteで、日本人は昔から言葉遊びが
好きなようだと書きました。
マーケティングの世界ではよく、
おもしろいこと、楽しいことには人を動かす
力があると語られていますが
それを見事にやってのけた江戸時代の
一大ビジネス「お宝売り」を知っていますか?
はじまりは、室町時代から伝わる無名の歌に
あります。
なかきよの
とおのねふりの みなめさめ
なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の
遠の眠りの皆目覚め
波乗り船の 音の良きかな)
お気づきでしょうか?
平仮名のはじまりと終わりの部分
上から読んでも下から読んでも同じになる
回文、逆さ言葉です。
私がまだ小学生の頃には、
「上から読んでも下から読んでも新聞紙!」
なんて言って、通学路の登校班で盛り上がった
ものですが
この天才的な回文はあるところに書かれて
江戸っ子達を熱狂させ、大流行したそうです。
それは、"枕の下に敷いて眠れば初夢をみられる"
というキャッチコピーで売られた、宝船や七福神の絵の中でした。
江戸時代に、今日まで続く初夢セールの
"はしり"とも言うべきビジネスがあって
そこには言葉ひとつで
大成功をおさめた無名の日本人がたくさん
いたこと。
歴史に私達は、何を学ぶことができるん
でしょう?...もしかしたらそれは、
"おもしろい言葉が持つ力はいつだって人に、
ひらめきや夢のある行動を与えてくれること"
そんな、ひとつの物の見方なのかもしれません。
「ことばに人を動かす力があるのなら、
あの人を笑顔にできる力をください。」
今日の空でした。