今日は久しぶりに雨の札幌です。
ここからぐっと気温も下がり、どんどん冬が近づいていくのでしょうね。

Jリーグ湘南ベルマーレのパワハラ騒動に思うこと

さて、今日はこんなニュースがありました。

ここ数ヶ月、Jリーグを騒がせていたパワハラ問題は、特別チームの報告を持って調査は一旦終了ということになりました。

内容を見ると、選手スタッフへの暴言や人格否定とも取れる発言、胸ぐらを掴んで押し倒すなどの暴力とも取れる行動など、パワハラがあったと認定するに足りる事実が確認されたことが存在したことが見て取れます。

一方、チョウ監督のおかげで成長できた、愛情以外感じない、自分が出会った監督の中で間違いなくナンバーワンだと思うなど、擁護する声があったことも事実としてありました。

調査チームの報告にも、「チョウ氏の指導方法やその熱意等について賞賛する選手その他の関係者も少なくないことなどからすると、指導方法等には良い面があったことも否定し難い」とあり、パワハラを認定する一方で指導方法には一定の評価を与えている印象です。


さて、皆さんはこのニュースを見て何を感じますか?

僕が感じたのは、
①プロスポーツでも一般企業でも同じ問題で、本質的にはコミュニケーションの問題だ
②パワハラは無くせる
この2点を感じました。

少し具体的に見てみましょう。

①プロスポーツでも一般企業でも同じで、本質的にはコミュニケーションの問題だ

まず感じたのは、その言い方はだめだろう!と、もっと良い関わり方があっただろう!ということです。

ハラスメントは、相手がそう感じたら該当する場合が多くあります。
そう考えると、チームの癌だ!とかお前は無能だ!というような人格否定の言葉は、相手からするとパワハラを受けているような印象を強く受けてしまいます。

確かに情熱ある指導、本人にはもっと頑張ってほしいとハッパをかけたつもりなのかもしれませんが、例えプロスポーツという少し特殊な環境とは言え、その言い方、関わり方には問題があったと言えます。

そして、これは何もプロスポーツの監督だからではなく、一般企業の管理職や上役でも同じような言い方をしている人が多く見受けられます。

部下を奴隷のように扱う上司、成果を上げられなければ罵倒する上司、机を叩いたりモノを投げる上司。
10年くらい前まではまかり通っていたことが、今はコンプライアンスという観点からもNOという時代になっているということです。

今回の調査結果は、「プロフェッショナル」という環境でさえパワハラは許されないという判断がくだされた画期的なものとなりました。


②パワハラは無くせる

もしパワハラ問題の本質的な原因がコミュニケーションの問題だとするのなら、パワハラは無くせるということです。

原因がわかれば対策がたてられ、行動すれば必ず結果が変わります。

なぜ僕がそう考えるかというと、今回の湘南のケースではパワハラと感じたスタッフ・選手がいる一方、それを有益な指導、監督を優秀な指導者と感じている人が少なからずいるということがあります。

なぜそういった人がいるのか?
それは、監督と選手・スタッフの間に大きな「信頼関係」があったからだと考えます。
もしかしたらそれは狂信的であったり、盲目的なものであったかもしれません。

それでもその信頼関係があるからこそ、辛く感じることでも自分の糧にすることができたり、その後のフォロー(監督はフォローをしたと言っているので)によって、自身に対する関わり方の意味や意図を考えていくことができたのではないでしょうか。

では、どうしたらパワハラが無くせるのか?

方法論としては、かなりたくさん考えられると思うのですが、ここでは2つの解決策を上げてみます。

①日々の信頼関係を構築する
なにはともあれ、お互いの信頼関係を構築する、しかも「日々の」というのがポイントかと思います。

よくスポーツなどでは「日々の練習でやったことは必ず試合で活きる」とか、「練習は嘘をつかない」という格言があります。
まさにそれと同じで、日々信頼関係を構築するような関わりをしていれば、もし万が一「それってパワハラ?」というようなことがあったとしても、厳しい指導と捉えられたりする場合もあります。

②コミュニケーションスキルの向上
良い信頼関係を構築するためにも、そしてパワハラと相手に感じさせないためにも、コミュニケーションスキルを向上させていくことが大切です。

例えば言い方ひとつで相手への伝わり方が変わるとするのであれば、言い方を変えるスキルを高める。
例えば言葉の選択が相手に悪印象を与えるのであれば、言葉をたくさん覚える(ボキャブラリーを増やす)
例えば相手との信頼関係を良くするためにも、しっかりと相手の話を聴く必要があるなら聴き方のスキルを高める。

コミュニケーションは持って生まれた才能では無く、後天的に身につけることができるスキルなので、それを自分のものとして体得し、上手に使うことでパワハラを無くすことができると考えられます。


時代は変わった。僕らは進化できるか?

最近ラグビーワールドカップの折に触れ、昔のドラマ「スクールウォーズ」が話題になることがあります。

今見ると、それは完全にパワハラであり体罰が容認されているという、なんとも言えないものです。

しかし、あの時代はそれで良かった。
僕が学生の頃もそうでしたし、社会に出た後もそんな上司はたくさんいました。

ですが、今は時代が変わったのです。
僕らはそれにどう適応し、進化するのか?
それが仕事においても、人生においても求められる時代になったのではないでしょうか。

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