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【動機善なりや・私心なかりしか】稲盛和夫氏の経営と仏法理念


京セラを世界的企業にして
JALを再建した
稲盛和夫氏

稲盛氏は、自力利他の理念を
実際の経営に生かして行った方でした。

どうしても私たちは自己中心的になってしまいますし、
フォーカスが自分に当たってしまいます。

やはり経営していく上では、
利益が必要ですので、
すぐ結果を出すためには
ともすれば短絡的に、策を弄して
何とか相手から奪いたいと思います。

しかし、

当然のことながら、間違えてはいけないのは
利益自体を上げることが悪いことではありません。

なぜならば、
自分が潰れてしまえば、
相手を救うこともできないからです。

共倒れしてしまっては、
誰も救うことができません。

では、利益を上げていく上で
どういうことに気をつけていけばいいでしょうか?

稲盛氏は

⑴大きな夢を描き、それを実現しようとする時、
「動機が善であること」

それに加えて

⑵「仕事を進めていく上では『私心なかりしか』という問いかけが必要」

と言われています。

つまり、

「『私心なかりしか』という問いかけが必要です。
自分の心、自己中心的な発想で
仕事を進めていないかを点検しなければなりません。」

と言うのです。

⑴動機が善である事業を
⑵全く私なしの仕事の進め方を
することによって、

利己的な方策を避ける。

それは現実の世界で
例えばどういう意味があるか?
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「自己の欲望を満たすという一点張りで、
策を弄するならば、相手も必ず『自分だけうまくいくように』と考えて、

利己的な対抗策を打ってきますから、そこには必ず軋轢が生じてまいります。

(稲盛和夫氏:立命館大学大阪いばらきキャンパスでの講演より)
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このように稲盛氏は言われています。

自分がまいた「モミ種」が
お客様や、世間と言う「田んぼ」に
実ってゆくのです。

そして秋には

千倍、万倍になって
返ってくるようなものです。

そこで、得たもみ種をまた
田んぼに蒔いて育てる。

この循環が続いていくのです。

情けは、他人のためならず
ではありませんが
自分のためでもあるのです。

実際にあれほどの実績を残し
稲盛氏は次のように断言しています。

「動機が善であり、私心がなければ
結果は問う必要はありません。
必ず成功するのです。」

と。

【編集後書】

仏法では6つの善い行いの一つに
「布施」があります。

お金や物を施すだけが布施ではありません。

優しい眼差しや言葉をかけるのも布施の一つです。

現代の言葉で言えば「布施」は広くは
「親切」と言えるでしょう。

布施を施してもよい相手を
三種類に分類し
「田んぼ」に例えられることがあります

田に例えられるのは
自分がまいた「モミ種」が
田んぼのものになるのではなく
千倍、万倍になって
自分に返ってくるようなものだからです。

その中、仏法を施して良い相手は全ての人です。
敵対や差別なく、全人類が真の幸福を実現できる道が
仏法には説かれているからです。

・仏教が盛んであった唐時代も長く続きました。
・カンボジアの王朝も
歴代唯一の仏教を信奉した
ジャヤーヴァルマン7世の時代は栄え、
彼が死に、また別の宗教で政治をするようになって、
王朝は滅びました。

実際、世界史を見ても
仏法が重んじられた時代や王朝は
長く繁栄してきました。

コンビニより多くあると言われてきた寺。

しかし住職不在の無住寺や廃寺が増えています。
本当に悲しいことです。

ブッダの説法録として7,000巻以上の経典が存在ます。
(口頭暗誦で代々伝えられた長い時代を経て、
その後に成文化されました。)

1日1巻、拝読できたとして
20年弱かかる数です。

これだけの経典があると言うことは
これだけのブッダの説法があったということです。

法を施す「法施」(ほうせ)に対して
財を施す「財政」(ざいせ)がなされる。

これにより僧侶は衣食住が満たされ
立派な寺が建立されてきたのです。

正しく伝えられてた仏法を
正確に人々に伝えることをされたので
寺はコンビニ以上に多くあるのです。

また、そうしなくてはなりません。

ひいては、全ての人が
真の幸福に導かれるために
共に仏法を正しく
お伝えして行きたいと思います。


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