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『絆』 ~豊齢学園修了(卒業)文集から~

過去にせんだい豊齢学園修了文集 『於毛登(おもと)』に掲載された文章をご紹介します。豊齢学園生、修了生以外の方にも読んでいただきたい内容です。(この文章は平成23年に書かれたものです)

せんだい豊齢学園修了生  H.Hさん

「いい字一字」の語呂合わせにちなみ毎年十二月十二日に発表される今年の漢字が話題になる時期になりました。
せんだい豊齢学園でも東日本大震災の特別講座を開いたように、大震災関連の漢字が応募多数で選ばれることでしょう。

予想されている漢字は一位『原』(福島第一原発)二位『災』(東日本大震災・台風などの災害)三位『被』(被災者・風評被害)四位『震』五位『波』(津波)六位『放』(放射能)七位『電』(節電)八位『絆』(深まる絆)九位『難』(避難)十位『乱』(混乱)などである。

近年、人間同士の絆の失われた無縁社会の広がりなどから、日本人の心の荒廃が叫ばれ、その行く末が危惧されていました。

しかし、この度の大震災において、絶望的とも思われる状況下で、地域における人と人との繫がりが一層強まり助け合いました。
また日本各地・世界のあらゆる地域から援助の手が差し伸べられました。

大震災後に『絆』を使用した文章を探してみました。
①日本政府が海外からの支援に謝意を表明するメッセージ
②仙台市のスローガン 絆~3.11東日本大震災へ~ ともに前へ仙台
③河北新報社のキャンペーンKIZUNA絆 手を携え、前に!
④仙台七夕まつりのテーマ『絆~笑顔の輪を未来へ~』
⑤大震災からの復興を応援するために、絆の文字などをあしらったTシャツを作製し、売上の一部を被災地への寄付金に充てるグループなどがありました。

大震災から二カ月後に書道家武田双雲氏の「絆」〔発行日二〇一〇年十二月九日〕に出会い、「絆」の力強い書体・「絆」の詩〔寂しさ 苦しさ 切なさ 悲しさ を受け入れてはじめて 人との強い繋がりを感じることがある〕に感動致しました。

『今年の漢字』には希望を与える言葉の『絆』を、自然と共生しながら、お互いに助け合い、譲り合い、支え合いながら明日の再生をめざしている今こそ、私は応募しようと思っています。

せんだい豊齢学園の皆様との出会いに感謝し標語を作りました。

深めよう 豊齢学園の絆 明日の幸せのために
深めよう 地域の絆 明日の幸せのために
深めよう 家族の絆 明日の幸せのために

おわり

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