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【和訳】"Boys In The Street" by Calum Scott(カラム・スコット)

4年ぶりのニューアルバム『Bridges』の発売が今月予定されており、先行して収録曲のひとつ、「Boys In The Street」が6月2日にリリースされました。オリジナルはGreg Holden(2015年)だそうです。

この曲のリリースにあたりご本人のコメントがあります。

I have had my own journey with my sexuality and it was rough - the feeling of not being accepted or loved for who you are is crippling and it’s hard to describe it to people who haven’t had the same experience but I think this song does that beautifully. The pain, the tragedy and the hope and compassion that many long for I think is beautifully captured in this song and I think even if you don’t have a connection to the LGBTQ+ community, this story will open your eyes to the very real situations some people are in.
I have also recorded an official video to capture the raw passion I have for this song and exactly what I give to it to bring it to life.
I would love to know how you feel about the song and the video so let me know on YouTube or any of my socials.
Hopefully, this song will make a difference in the world and go towards bringing about some more understanding in the world.
私は自分のセクシャリティにかかわる長い旅路を歩んできましたが、それは辛いものでした。自分が自分であるという、正にそのことによって人から受け入れられなかったり愛されないという感覚、それは手足をもがれたようなものであり、同じような経験をしたことがない人にわかってもらうことは困難なものです。この曲はそうしたことを美しく奏でています。痛みや悲しい出来事、そして多くの人が求める希望や思いやりが、この歌には見事に表現されていると思います。たとえLGBTQ+に関わらない方であってもこの曲を通じて、こうした現実の中におかれた人がいるということに目を開いていただけることでしょう。また公式ビデオを作成しましたがその中では、この曲に感じる心の叫びや、人生そのものとして伝えたいことを表現しました。
この歌やビデオであなたがどう感じたか、YouTubeやSNSを通じて私に教えてください。
この曲が世界に変化をもたらし、お互いの理解を促すものであることを願っています。

Calum Scott

1stアルバム『Only Human』(2018年)の基本にあるものも、「自分が自分であるという、正にそのことによって人から受け入れられなかったり愛されないという感覚」だと思います。セクシャリティは、愛という最も身近な感覚や感情を通じて耐え難い孤独や苦痛をもたらすものですが、それ以外にも人種、民族、宗教、身体的特徴、職業、出自など世の中には様々な要因、原因があり、それぞれに人生に深く根ざしたものです。そうした中に生きざるを得ない人はたくさんいます。

私がカラム・スコットに深く惹かれたきっかけは、BGT(Britain's Got Talent)での「Dancing On My Own」や代表曲ともいえる「You Are The Reason」、それらから伝わってくる素のままの誠実さ純粋さ謙虚さと同時に、「If Our Love Is Wrong」があります。この曲を1stアルバムの1曲目に置いているメッセージ性です。「自分が自分であるという、正にそのことによって人から受け入れられなかったり愛されないという感覚」です、また「愛せない」「愛し合えない」という感覚です。

最近では私も日常の少し多忙な生活の中でまた年齢とともに、どうも忘れがちになってしまった「痛み」ですが、今もこの世界にある、また自分自身の中に確実にあるこの「痛み」を、そして「受容」を、再確認したい曲です。

Official Video Clip ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=nXT2t9hN3tg

Boys In The Street   by Calum Scott

When I was younger
My daddy told me I would never
Never amount to nothing special
He'd come at me from every angle
He'd say, "You're the last thing I wanted, the last thing I need
How am I going to answer when my friends tell me
My son was kissing boys in the street
My son was kissing boys in the street?"

若かった頃 親父に言われた
お前はダメな奴だ、
ロクな人間にはなれない、って
事あるごとにこっ酷く言われた
「お前みたいなのは生まれて欲しくなかった、望まなかった。
友達に言われたんだ、俺はなんて答えたらいいんだ。
お前の息子が、通りで男の子とキスしてたぞって、
お前の息子が、通りで男の子とキスしてたぞってな」

He tried to change me
Say I'm embarrassing my country
How could I do this to my family?
Do I wanna grow up being lonely?
He'd say, "We've worked for our money
We've put you in school
Is this how you repay us?
Do you think this is cool?
My son, stop kissing boys in the street
My son, stop kissing boys in the street"

親父は僕を変えようとした
お前はこの土地の恥、
家族の面汚しだ、
生涯孤独でいたいか?、ってね
「俺たちは懸命に働いて稼いで
お前を学校に行かせてやった。
そのお返しがこれかい?
素敵だと思っているのかい?
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめてくれ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめるんだ」

Now that I'm older
My daddy's heart's a little warmer
But he still won't hold me like my brother
And he still won't kiss me like my mother
He'd say, "You're a part of this family
I made you myself
But the way that you act isn't good for your health
My son, stop kissing boys in the street
My son, stop kissing boys in the street"

今は少し大人になって
親父の気持ちも少しは優しくなった
でも、他の兄弟のようには親父は抱いてくれない
母さんのようにはキスしてくれない
親父は言う「お前は家族の一員で、
私の子供に違いない。
しかし、お前がやっていることは体に良くない
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめてくれ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめるんだ」

My daddy's dying
And he's finally realized I'm not lying
We sit in silence, but we're smiling
Because for once, we are not fighting
He'd say, "There was no way of knowing 'cause all I was taught
Is men only love women, but now I'm not sure
My son, keep kissing boys in the street
My son, keep kissing boys in the street
And when I'm gone, keep kissing boys in the street"

親父の命はもう長くはない
今はわかってくれた、僕は自分に正直なだけなんだって
語る言葉もなく座っていても、互いに笑顔でいられる
たとえ一度であっても、心が安らかでいられるから
親父は言う、「理解はできないさ、教えられてきたからな
女を愛する男のことだけを、だから今でもよく分かりはしないが、
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスしても構わないさ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスしてもそれでいい
私が死んでも、お前はお前でそのままでそれでいい」

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