【和訳】"Boys In The Street" by Calum Scott(カラム・スコット)
4年ぶりのニューアルバム『Bridges』の発売が今月予定されており、先行して収録曲のひとつ、「Boys In The Street」が6月2日にリリースされました。オリジナルはGreg Holden(2015年)だそうです。
この曲のリリースにあたりご本人のコメントがあります。
1stアルバム『Only Human』(2018年)の基本にあるものも、「自分が自分であるという、正にそのことによって人から受け入れられなかったり愛されないという感覚」だと思います。セクシャリティは、愛という最も身近な感覚や感情を通じて耐え難い孤独や苦痛をもたらすものですが、それ以外にも人種、民族、宗教、身体的特徴、職業、出自など世の中には様々な要因、原因があり、それぞれに人生に深く根ざしたものです。そうした中に生きざるを得ない人はたくさんいます。
私がカラム・スコットに深く惹かれたきっかけは、BGT(Britain's Got Talent)での「Dancing On My Own」や代表曲ともいえる「You Are The Reason」、それらから伝わってくる素のままの誠実さ純粋さ謙虚さと同時に、「If Our Love Is Wrong」があります。この曲を1stアルバムの1曲目に置いているメッセージ性です。「自分が自分であるという、正にそのことによって人から受け入れられなかったり愛されないという感覚」です、また「愛せない」「愛し合えない」という感覚です。
最近では私も日常の少し多忙な生活の中でまた年齢とともに、どうも忘れがちになってしまった「痛み」ですが、今もこの世界にある、また自分自身の中に確実にあるこの「痛み」を、そして「受容」を、再確認したい曲です。
Official Video Clip ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=nXT2t9hN3tg
Boys In The Street by Calum Scott
When I was younger
My daddy told me I would never
Never amount to nothing special
He'd come at me from every angle
He'd say, "You're the last thing I wanted, the last thing I need
How am I going to answer when my friends tell me
My son was kissing boys in the street
My son was kissing boys in the street?"
若かった頃 親父に言われた
お前はダメな奴だ、
ロクな人間にはなれない、って
事あるごとにこっ酷く言われた
「お前みたいなのは生まれて欲しくなかった、望まなかった。
友達に言われたんだ、俺はなんて答えたらいいんだ。
お前の息子が、通りで男の子とキスしてたぞって、
お前の息子が、通りで男の子とキスしてたぞってな」
He tried to change me
Say I'm embarrassing my country
How could I do this to my family?
Do I wanna grow up being lonely?
He'd say, "We've worked for our money
We've put you in school
Is this how you repay us?
Do you think this is cool?
My son, stop kissing boys in the street
My son, stop kissing boys in the street"
親父は僕を変えようとした
お前はこの土地の恥、
家族の面汚しだ、
生涯孤独でいたいか?、ってね
「俺たちは懸命に働いて稼いで
お前を学校に行かせてやった。
そのお返しがこれかい?
素敵だと思っているのかい?
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめてくれ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめるんだ」
Now that I'm older
My daddy's heart's a little warmer
But he still won't hold me like my brother
And he still won't kiss me like my mother
He'd say, "You're a part of this family
I made you myself
But the way that you act isn't good for your health
My son, stop kissing boys in the street
My son, stop kissing boys in the street"
今は少し大人になって
親父の気持ちも少しは優しくなった
でも、他の兄弟のようには親父は抱いてくれない
母さんのようにはキスしてくれない
親父は言う「お前は家族の一員で、
私の子供に違いない。
しかし、お前がやっていることは体に良くない
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめてくれ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスするのはやめるんだ」
My daddy's dying
And he's finally realized I'm not lying
We sit in silence, but we're smiling
Because for once, we are not fighting
He'd say, "There was no way of knowing 'cause all I was taught
Is men only love women, but now I'm not sure
My son, keep kissing boys in the street
My son, keep kissing boys in the street
And when I'm gone, keep kissing boys in the street"
親父の命はもう長くはない
今はわかってくれた、僕は自分に正直なだけなんだって
語る言葉もなく座っていても、互いに笑顔でいられる
たとえ一度であっても、心が安らかでいられるから
親父は言う、「理解はできないさ、教えられてきたからな
女を愛する男のことだけを、だから今でもよく分かりはしないが、
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスしても構わないさ
俺の息子なんだ、通りで男の子とキスしてもそれでいい
私が死んでも、お前はお前でそのままでそれでいい」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?