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【帰国】日本で髪を切る/不在の友だち

イタリアでは絶対に髪を切りません。

思うように切ってくれないからです。

イタリア人の多くは、毛が細く量が少ないので、

ふんわりさせるような切り方をします。

どこが違うかというと、髪を階段状に切るんです。

つまり、耳の辺りから外側の髪を切り、丸く見せます。

ですが、太くコシのある毛をしている私には、

その必要はなく、切った後の髪の短さが気になるんです。

触った時に、長いと思っている髪が短いと、なんだか

寂しさのような虚しさがあるんです。

だから、頭頂部の髪はカットせず長いままにして、

内側の髪を空いてもらう。これで軽やかさを出します。

なぜこんなにこだわる

イタリアで何度か髪を切ったことがありますが、

一度も納得したことはないです。

イタリアの美容師もそれがいいと思っているのです。

私の意見を聞かず、勝手に切られたことが

トラウマのようになりました。大袈裟ですが、

またあのように、彼らの思う通りに切られるのが嫌なんです。

それからは、自分で切るようになりました。

頭頂部の髪を結び切らないように温存。

その下の髪をハサミでどんどん切っていきます。

先後に、上の髪をかぶせて隠すんです。

これを3ヶ月毎に行うんですが、夫には理解できないらしい。

しかも我が家にはすきバサミはないので、

切れ味のいいハサミと言えば、日本製の

眉毛を切る小さいものを使います。

時間はかかりますが、切り口は悪くない。

独学で身につけた方法で、後頭部あたりは

思いっきりバッサリカットします。

たまに切り過ぎてピンと跳ねている時もありますが、

伸びてくるからあまり気にしていません。


切るという口実

帰国してまず向かうのが、

高校時代の同級生が自宅で営む美容室。

イタリアに行きだして、彼女の元で切るようになりました。

元々は違う美容室へ行っていましたが、

やはり、気を使わず近況報告を喜んでできる

身近な存在の方がいいと彼女にお願いするようになりました。

しかし、我が家から電車で30以上はかかるので

簡単には行けません。電車で行くつもりが、

両親がドライブのついでに送ってくれました。


すると母が、田舎にある酪農家が営むパン屋へ行こう!

と提案。少し早めに出ました。

その前に、高校時代の友だちの家に行きたいと寄り道。

snsをやっていないので、連絡先を知りません。

毎年、友だちの友だちから探していましたが今回はない。

とりあえず留守だろうけれど、自宅へピンポーン!


隣の畑にいた女性から「いないと思いますよ〜」と言われました。

平日のお昼には普通いないですよねぇ…

紙もペンも持っていないので、何も残さず去りました。


そして、その先のパン屋へ。

甘いものとお惣菜と
揚げたてのカレーパンも絶品!
焼きそばパンをチョイス


髪を切る前に腹ごしらえ。

あと、クッキーシューも濃厚クリームで満足しました。

美容室という労わり

久しぶりに誰かにケアしてもらうひととき。

疲れていると感じていたから労ってもらうと嬉しいですね。

挨拶をし、空港で買ったフランスの美容室雑誌と

クローゼットの芳香剤をお土産に渡しました。

5分もしないうちに学生時代に戻っています。

今回は髪の色を明るくして、結べるくらい短くしてもらいました。

3時間くらいかかりましたが、話しているとあっという間!

まだ足りないくらいでした。

でも次のお客さんが来るので、お店を出ました。


電車に乗って帰ります。

15時過ぎに家に向かう予定が、お腹が空いたので手前で途中下車。

そういえばと、近くに住む先輩へ連絡。

電話すると、近くに居るということで来てくれました。

一緒にうどんを食べようと連れて行ってくれましたが、

用を済ませたいと、私だけが食べることにしました。


澄んだダシと太い面。たまりません。

ダシの香りも味も最高に美味しい‼︎

あと6玉で終了というギリギリのところで入りました。

もう売り切れているだろうと諦めていたので、

喜びもひとしおの一杯となりました。

これが帰国して最初の讃岐うどんです。


普段、人がいっぱいで入れないと聞いていたので

ツイていました。

再び先輩と合流し、今度は美容室へ行くとコメダ珈琲で待機。

名物らしいですね。


トイレを利用し、気になることがありました。

注意書きばかりに疲れました。

何でこんなにも言われるのでしょうか。

もっと他の言い方ができないだろうか…

「レバーを奥まで長めに引くと流れます」の様な。

コーヒーを飲み終わる前に先輩はふたたび登場!

じっくり話し込みました。まだ足りないくらいですが、

明日職場で会うので今日はこの辺にしました。


一本の電話

帰宅し軽く食事をしていた時に、家の電話が鳴りました。

母は、勧誘や怪しい電話がだと思い警戒していました。

すると、大きな声でワーワー言っているのが聴こえました。

電話を代わると、なんと美容室へ行く前に家を訪ねた友人でした。

何も残していないのになぜ分かったのか?

畑のお婆さんにしては記憶力や伝え方が正確すぎる。

どうして私だと分かったこと言うと、

インターホンの録画機能があり、私が映っていたとのこと。

そしてスマホの中の電話番号から、実家に一か八かで

連絡をしてきたようです。

我が家は何度引っ越ししても電話番号は変えていないので、

こんな時に役立つものかと、改めて感じました。

新たに始めたLINEの交換をして、今は繋がっています。

彼女曰く、初めてインターホンの録画機能が役に立ったと。

泥棒や怪しい人ではなく、こんな使い方もあるんですね。


今日も一日、濃厚な日を過ごしました。

毎日何かが起こるから、休む暇がありません。

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