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【イタリア】コロナ後の試着の方法

不要不急から、欲へ

5月18日に多くの商店や飲食店が再開し二週間余り。
夏に必要ない服と靴を買おうという意欲が出てきた。
なるべく、不要不急の買い物をしないでおこうと決めたが、
「また今年も去年の服を着るのか…」という気持ちが
どんよりのしかかってくるので切り替えることにした。

コロナ以前は、仕事ばかりする日々。
日本食レストランでウエイトレスをしていたことから、
靴は軽く動きやすいものばかり揃えていた。

それが、いざ街へ出掛けようとした時、
オシャレというより、運動や戦闘態勢にかられる。

街行く若者を見ればこぞって「白い靴」を履いている。
adidasのSTAN SmithやSuperstar、NIKE、
converseなどの定番を身につけている。

三十路のオバサンも、お出かけシューズが必要だ。
白い靴で、キラキラしたデザインがあれば完璧。
何なら50ユーロで収まればありがたい。

よく考えてみると、私はスニーカーにお金をかけない。
なのに、ブランドにこだわるところがある。
それは、量より質に重きを置いているからだろう。
なんともせこい性格。

  

イタリアの試着文化

欲求を抑えられないのか、目的を達成したいのか、
靴を買うことに躍起になっているため、
朝から早々に出かけた。

よく行く、スポーツ用品店の二階部分で
カジュアルな服や靴を販売している。
好きなブランドがあるので定期的に覗く。

入り口で5分ほど待った後入店。
アルコール消毒して、手袋は付けることなく二階へ。

今は、最高気温が25度近くまで上がる初夏だが、
まだまだ春物も揃えている。
ダウンやアウターもまだ並べていることから、
こんな時期でも売りたいという意欲を感じる。

アルマーニなんて高くて買えないし、
そんなにスポーツもしないのに
カタチから入ることがバレてしまう。
これではただの見栄っ張りに映るに違いない。

スポーツウエアの向こうにある、
カジュアルウエアをさらりとチェックして
シューズのコーナーへ。

NIKEのAir Maxシリーズがいい値段になっている!
ぃゃ違う。仕事用を選びそうになったが、
まだ仕事は再開してもいないし、まだ必要ない。

adidasやNew Balanceを見たが、
白くてキラキラしたものの中にピンとくるものはない…
所要時間5分もなかった。

その傍らで、夫はTシャツを見つけたらしい。
見たことあるようなデザインだが、
新しいものが欲しいのは私と同じ。
すぐさま試着をすることに。

   

イタリアのコロナ前後の試着の仕方

【コロナ前】
試着する際は、一言声をかけることが好まれる。
しないところもあるが、礼儀として言う。

付き添ってくれる店員さんもいて、
サイズや色違いを持ってきてくれることもある。
購入を決めたものは、レジにまで持って行ってくれるなど、
少しリッチな気分にさせてくれる。


そして、試着し終えると、購入に至らなかっ服は、
近くにある棚に置いたり、専用のスタンドに
ハンガーと一緒に掛けたりする。

これらの買われなかった服たちは、
スタッフが丁寧に畳んで棚へ戻す。
ジャケットなどは、ハンガーにきちんと掛けてから、
スタンドをガラガラ移動させながら元の場所に置く。

ファストファッションの店はこの服がこんもりとしている。
ほしい服のサイズがなければ、この山から探ることも。
その点ZARAは、在庫を把握しているので、
どこにいくつあるかすぐわかるので的確。

【コロナ後】

選ぶ際、服に触れても良いのかな?という
不安を抱きつつ、いつものように広げては畳んだ。
特に注意されることもなく、辺りを見ても皆これまで通り。

夫は、Tシャツの試着へ。
いつもLだが、服によってMになることもあるから、
必ず実店舗で確かめてから購入する。

試着室は店内の中央にある3ヶ所。
男女問わずここのみ利用ができる。
他の場所は、封鎖され目の届く範囲に限っているようだ。

夫は2つ試して、購入しない方を持っていると、
店員さんに「ここに置いてね!」と言われ、
試着後の専用の棚に乗せた。
そして、お姉さんはこの服を畳んで元の置き場に戻した。
試着室は、消毒することもなく、
次から次へと利用者が入っていく。

つまり、コロナ後も試着に関しては以前と同じだった。
唯一の違いと言えば、ずっとマスクをしていることだろう。

そういえば、マスクをずらして少し鼻を出していたら、
「きちんとマスクをつけてよ!」と若い店員さんに言われた。
そこだけは徹底していると言えよう。

ということで、試着はこれまでとほぼ変わりはない。

  

  

靴の試着は

夫は新たなアイテムに心躍らせていた。
しかも20% off だったので良い買い物ができたとご満悦。

私はというと、靴も服も欲しいものがなかった。
でも、欲しい。必要だ。今すぐ買わなければ…と
買う理由を並べ続け、午後から別のお店へ。

大型店ショッピングモールに併設する靴の専門店へ。
適当な入場制限の後、アルコール消毒をして入った。

たまたま通りかかった棚に、好きなブランドの靴があった。
それは、デンマーク発の「ONLY」という若者向けのブランド。
甘すぎないクールなデザインが好きでよく購入する。
この店で、靴を販売していると知らなかったので、
見つけて色と値段にコレだ!という気持ちになった。

靴の試着はというと、
試して気に入らなければ箱に入れて棚へ戻す。
という具合。
こちらも、これまで通りと何ら変わりはない

気になった靴は、白ではなく淡いピンク色。
これまで手に取ったことのない色だが、
白に近く、持っている服に合わせそうだった。

試してみると、少し靴底か固いが、悪くはない。
値段も約30ユーロだから言うことない。
これをキープしつつ、他の靴を見たが、
超えるものはなかった。
白のキラキラはもしかすると、
既に過去のブームだったのかもしれない。

さて、購入した靴はコレ。

クロコダイルのような凹凸で子どもっぽくなりすぎない。

毎日これを履いて出かけている。
もう、元を取ったのではないだろうか。

  
  

イタリア人たちの靴への想い

イタリアは、ブーツの形をしている国ということか、
オシャレに気を遣う人たちなのか、
靴へのこだわりはとても強いと感じる。

レストランに食事に来る人の足元を見ていて
いつも思うことがある。
この人、また靴買った?!

本当に新しい靴を買っているのか、
手入れして汚れていないのか、
たくさん持っていて、それぞれの出番が少ないのか、
擦り減らないように歩いているのか…
皆目しれないが、汚れた靴の人はあまり見かけない。
もちろん、仕事でクタクタになった靴の人もいる。
お客さんの多くは、キレイな靴を履いている。
実際に夫も毎シーズン何かを買っている。

  

逆に日本人は

夫が初めて日本を訪れた時、
若者の靴の選び方に目を丸くしていた。
それは、「サイズがおかしい」ということ。

街行く子どもたちの靴を見て、
かかと部分に隙間があることに気づいた。
それも数人どころではなかった。

これに関して、私も何も言えない。
靴のサイズは、23.5cmという点に重きを置きすぎている。
また、履き慣れた頃に、その靴がどうなっているという
想定もうまくできておらず、
しばらく履き続けた靴はぶかぶかになっている。

私が思うに、日本人の靴選びについて
2つの問題がある。

一つは、履き方を教わっていない
(自分で学習しなさい。という声が聴こえてくる)
そして、
二つ目は、靴を履き始めて文化が浅い

そもそも日本では戦後になり靴を履く文化ができたため
約70年ほどしか靴文化がありません。
 
足育先生より

この足育先生のサイトはとても勉強になる。

デザインや流行も良いが、
自分にあった靴選びは知っておきたい。

日本人にはまだまだ未知の世界である、
これを機会に、「靴・足」について知識を深めてみる。

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