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【イタリア】街角で見た日本のマンガ
街の中心地に、その名も「大通り」という道が東西に走っている。広場から向こう側の海まで約800mある道路の両側には、商店が連なっている。一・二階部分の店舗は、建物よりも奥まったところにあるので、アーケードの効果をもたらし、雨に濡れることなく行き来できる。三階以上には、オフィスやマンション、ホテルなどが入っている。こう書くとオシャレに感じるが、実際見ると、70年代と言われても不思議じゃない懐かしさがある。
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イタリアは、どの街に行っても、中心となる教会がある。16万人の人口を有する小さな港町でも、ドゥオーモと呼ばれる大聖堂が建立されている。ここは、誕生からわずか約400年という、イタリアにしては比較的若い街だが、煉瓦でできた建物に、大理石のファサードを用いた重厚な大聖堂だ。
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大聖堂は、大通りのちょうど真ん中に位置し、周りは広場となっていて、伸び伸び駆け回ることもできれば、大理石のベンチに腰掛ける人、周りのカフェで街ゆく人を眺める姿も。クリスマス時期には巨大なツリーが出現し、真の中心地となっている。
一角の本屋にて
このドゥオーモ広場の斜め前の角に、本屋がある。
先日、靴を買いに行った時に前を通りかかったら、陳列窓に見慣れた本が飾ってあり、二度見して立ち止まった。
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この街の一等地と言われる、本屋のショーウィンドウに、日本の漫画が並んでいた。
私はマンガをあまり読む習慣がなかったので、日本での人気流行や話題作には疎い。近年、小学生の姪が『鬼滅の刃』にハマっているから、興味本位でアニメを見たが、怖くて好きにはなれなかった。だがイタリアでも、流行っているのだろう。私がこの作品を見たのは、イタリアの「Amazon prime」だった。
イタリアにも、マンガやアニメのファンは多く、本やグッズを扱うお店が街にいくつもある。知っている限りこの街のには三軒ある。彼らは、小ぢんまりとひっそり営業しているように見えるが、ネット販売や催しなどで利益を上げているのだろう。今後、取材してみたい。
話を、本屋の陳列窓に戻そう。
どのような漫画が並んでいたのか、上からタイトルを書いていく。
せっかくなので、サイトから値段も拝借。
今月に入り、1€が130円代に上がっている。それを基に計算してほしい。
陳列棚のマンガ
『DEMON SLAYER』(鬼滅の刃) €4,50 = 約¥600円
『HANAKO KUN』(自縛少年花子くん) €5,90
『NARUTO』(-ナルト-) €4,90
『Guida comleta per disegnare fumetto』(漫画を描くための完全ガイド) €19,50
『MISS KOBAYASHI’S DRAGON MAID』(小林さんちのメイドラゴン)€6,50
『ATTACCO DEI GIGANTI』(進撃の巨人) €4,90
『TORADORA!』(とらドラ!) €5,90
『MY DRESS UP DIRLIN』(その着せ替え人形は恋をする) €6,50
『MY HERO ACADEMIA』(僕のヒーローアカデミア) €4,30
『ZOMBIE 100 CENTO COSE DA FARE PRIMA DI NON-MORIRE』(ゾンビになるまでにしたい100のこと) €5,90
『TOKYO REVENGERS』(東京リベンジャーズ) €6,50
『DRAGON BALL SUPER』(ドラゴンボール超) €4,90
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棚にはないが、この本屋のネットに、
『ONE PIECE』 €4.30
『LOSERS』(ルーザーズ) €7.50
『KAIJU No.8』(怪獣8号)€7,90
『Chainsaw Man』 €4,90
『Fullmetal alchemist』(鋼の錬金術師) €12,00
『RUROUNI KENSHIN』 €9,00
『Jujutu Kaisen』 €4,90
『BLUE LOCK』 €7,00
『NeuN』(ノイン) €7,50
『Sharman King』 €5,90
『 NON TORMENTARMI NAGATORO!』(イジらないで、長瀞さん)
『20th CENTURY BOYS』(20世紀少年』 €14,90
『JoJolion』 €4,70
『Frieren. Oltre la fine del viaggio』(葬送のフリーレン) €6,50
『BERSERK』 €5,50
『NUVOLE NORDO-OVEST』(北北西に雲と往け) €7,50
この作品を調べてみると、同郷である香川県県民だった。
イタリアにまで来ているョ‼︎ と作者の入江亜季さんに響け〜
ちなみに、このショーウインドウの光景は、一度、フィレンツェの大聖堂まで行く道すがらの本屋でも見た。それがこちら。
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観光客も多い通りに、わざわざイタリア語の日本のマンガを陳列させるだなんて、田舎から出てきた人に向けているのだろうか。
日・英・伊 のタイトル
さて、これまでマンガのタイトルを綴ってきたが、日本語がそのまま付けられたもの、英語、イタリア語に翻訳されたものに分けられる。
イタリアにやってくるマンガやアニメは、アメリカや外国からやってきて、さらに訳される。だから鬼滅の刃は『DEMON SLAYER』となる。
だから、イタリア人から「日本のマンガ・アニメ知ってるよ!」と、タイトルを言われてもピンと来ないことが往々にしてある。『鬼滅の刃』は、ピンと来ない選手権で上位を占めるはずだ。
こうなると、いちいち調べて確認してからじゃないと通じ合えない。もし、イタリア人と話をするなら、この辺りのことを把握しておかないと話が進まない。また近年、ややこしいタイトルが多いようにも感じる。『AKIRA』なんて、もう響きからしてカッコイイとさえ感じる。
日本のマンガ人気はまだまだ高く、イタリアへの流行の速度もかなり上がっていると感じる。日本で話題の作品と報じられて街へ行くと、イタリアの店頭にも並んでいることは珍しくない。ネットで、世界の情報を透かさず捕まえている人が見えないところにいるのだろう。
実は、そんな人たちが年に一度集結する場所がある。
ルッカコミックス&ゲームス
世界で二番目の大きさを誇るという、マンガやアニメの祭典がある。ここから車で1時間くらいのところにある「LUCCA ルッカ」という、城壁に囲まれた趣ある街で開催される。石造りの古い歴史的建物が並ぶ中で、コスプレした人が集うから、迫力も圧倒もされる。
2022年の開催は、10月29日〜11月1日までの4日間と短い。そして、すでにチケットは完売している。毎回、多くの人でごった返すのだが、入れなかった人も集結することだろう。コロナが収まりつつある中、秋頃にはどうなっているか。可能ならば、外から見物に行って取材しようと思う。
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