見出し画像

【イタリア】散歩の風景 〜何気ない日常〜

先日、友だちの家に遊びに行った帰り、
歩いて次の目的地まで行ってみました。
いつもなら、自転車やバスで通り過ぎる
見慣れた道ですが、速度を落とすだけで
全く違う目線を持てました。

Villa

高級住宅街には、お城のような邸宅が並びます。
Villa ヴィッラと言い、庭付きの巨大な家は、
地主や地元でも裕福な家系の所有物です。

写真を撮ったここは、夫の友だちが経営するホテル。
かつて、部屋を見せてもらったのですが、
屋敷の中を区切って、宿泊施設にしているので、
ゴージャスな空間というより、
一部屋を間借りするようなアットホームな雰囲気。
一泊が約1万円なので値段も良心的です。

朝食が素晴らしく、イタリアらしい甘いもの中心に
出来立ての焼き菓子やタルトが並び、
最良のおもてなしを受けられるホテルだと感じました。

高級住宅地なので、散策するようなところはなく
海しかありませんが、特別な宿泊をしたい時や
誰かを案内する時に利用してみたいです。


魔除けの家

一階に家があるお宅は、窓には鉄格子をはめ、
窓が壊され侵入されないよう徹底しています。

これは、たまたま通りかかったあるお宅の窓辺。

何やら見たことのない動物が、
玄関の方を睨みつけ、入るものを威嚇しています。
いくら用があって来たとしても躊躇するくらいの威力。

虎のような龍のような姿をしています。
羽のようなものまであり、飛ぶのでしょうか。

これが窓の両側にいるから、近寄るのも恐ろしい。
火を吹き出しそうな装置がありそう。

実はこれだけではないんです。玄関が…

グァーーーッ‼︎

おらぶ声が聴こえてきそうです。
後退りしてしまいます。

ですが思い切って写真を撮ってみました。
よく見ると胸元に3羽の鳥が。
家紋でしょうか。
怖い中にもホッとします。


そそくさと立ち去り海辺の通りへ。

海越しに

レトロな雰囲気に改装した海辺のカフェ。
その向こうには海が見えます。
さっき、食後のおやつを食べたばかりなので、
寄りたくても何も入らない。

仕方なく、バス停側にあるベンチに腰掛けました。

ヨッコラショ

目線を落とした風景です。
この日は風が強く冷たかったので、
外の席で食事する人は誰もいません。

太陽が雲に隠れ、車の往来がなく静かなひととき。
海をはっきり見ることができます。
向こうには大きな船が2艘。
フゥ〜ッとため息をついた瞬間です。

こんな時間が非日常で心地いいです。
海辺の街に住んでいて本当に良かったと感じる瞬間です。

しばしボーッとしながら、通り過ぎる人や
車を眺めていましたが、
寒くなってきたのでまた歩き出しました。


友だちと待ち合わせをしていた、
モディリアーニ広場に到着。

この街は、画家モディリアーニの生まれた地です。
生家もあり重要な人物ですが、幼少期に過ごしただけで、
有名になったのはパリに行ってから。
だからか、街ではそんなに崇められた人ではありません。
もっと大切にして欲しいと心から願います。


さて、振り返ってみると今度は夕陽に輝く海が。

門の向こうは海水浴施設です。
夏場には賑わう場所は冬場は閑散としています。
おかげでこの景色。

今月末にはサマータイム開始。
これからどんどん日中が長くなっていき、
夜遅くまで遊べる時間が増えます。
もう今から高揚しています。


今日はお散歩した風景を切り取りました。

いつもの道を、違う速さで通ったただけで
多くの発見がありました。

歩くといつでも立ち止まれるし、
通り過ぎても、すぐに戻れる。
さらには、写真も多角的に撮れるから、
一つ一つ表情の違うものができました。

やはり「ネタは足で稼ぐ」。
ラジオ時代のチーフの言葉は、
いつになっても気付かされます。

さぁ今日は何処へ行こうかな…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?