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【イタリア】四十路突入!不調で始まりモンブランで締める

ついに大台に乗りました。

ですが、誕生日の朝から不調。
何だか頭が痛い。
お腹の調子もイマイチ。

変なモノ食べてないし、お腹を冷やしてもいない。

40歳の入り口はこんなものなのか…
と受け止めていました。

いつも通りに仕事へ行くけれど、
首から背中にかけての痛みが強く、
何だか吐き気までしてくる。

吐きそうだとシェフに伝えるも、
「帰りな」とは言わない。
同僚一人が有給を取っていて、ギリギリの状態。

「オレンジジュースを絞って飲みな」と言われ、
吐くか元気になるかの二択。

苦しい中グッと飲む…

幸いにも後者となり、持ち堪えました。

そういえば、昨夜、髪を洗ってドライタオルしている時間が長すぎて
首が冷えてしまったんだろうと気づきました。

髪にトリートメントが染み込むので、ターバンのように巻いたままで
家事をしたりスマホを見たりするんですが、
もう寒くなり、それはできないんだと分かりました。

仕事中に何度か襲ってくる吐き気。帰りたいと嘆くも帰れない。
今度は空腹だったみたいで、茹でたパスタを食べて何とか回復しました。


すると同僚が、お皿とフォークを持ってくる…
私は「ちょっと!ケーキがあるの⁉︎」と訊くと
一人が「小さいけどみんなでお祝いしようよ!
あなたがコーヒー取ってきて!」と頼まれ、
バリスタに作ってもらいに行きました。

受け取り、席に戻るとそこに

大きなケーキにロウソクをつけて待っていてくれました。

初めは「うわぁー!」と喜んでいたんですが、だんだん、

「うぇーん」

まるで、子どものように泣いてしまいました。


その様子がこちら

AUGURI ETZUCO


今まで、スタッフの誕生日にお祝いしたことがありません。

余裕があったせいか、サプライズをしてくれました。
わざわざオーナーがケーキを用意してくれたことも嬉しくて嬉しくて。

絶不調で始まった誕生日。
帰りたいと言っても帰らせてくれなかったのは、
ケーキがあったからなんだと気づきました。

そして、冷蔵庫内にケーキを隠していたようで、
私がそこを開けるんじゃないかとみんなハラハラしていたようです。
スタッフの一人が、私の方をニコッと見て笑顔をくれたんです。
よくよく考えると、その人が間違えて開けて、
ケーキがあることに気づいて、そこを通りかかった私に
笑顔で誤魔化そうとしたようです。
彼の作戦は成功し、おかげで何も気づきませんでした。
後々、みんなの不思議な行動に笑えました。

でも改めて、素晴らしい環境で働けているんだと実感しました。



そして、夜はモンブランを食べたいと夫に伝えていました。

実は今年、イタリアのスーパーで初めて見つけたんです。

イタリアのケーキ屋で見たことがありません。
モンブランという山はイタリアにもまたがっているのに、
ケーキの存在を知らない人がほとんど!
栗も食べるんですが、秋の味覚はポルチーニ茸がダントツ。

モンブランが身近にあることに喜び、
夫に予め、これでいいからと伝えていました。

で、登場したのがこちら、

auguri ETZUKO

ち、ち、ちがう…

でも、モンブラン?

ホイップクリームで山に見立てて、
頭頂部にマロンクリームというスタイル。

中はメレンゲと生クリームの層と
マロングラッセが散りばめられています。

わざわざ老舗ケーキ屋で注文してくれたようです。
おそらくお店にとっても、珍しい注文だと思ったことでしょう。

クオリティはそこまで高くない。
スーパーの方が小慣れています。

味はと言うと、甘い!!
マロンクリームは、ほのかに栗が香るくらいなので、
市販のマロンペーストを混ぜているのかな。

自分で茹でて潰した方が断然美味しいし香り高い。

けれど、作ってもらえるから買ったんです。
まだまだですな。

これから、イタリアでもモンブランがメジャーになりますように。

いや、そもそも、
日本でモンブランを、いつでもどこでも食べられる状態が、
世界から見ても異例な文化
だと思います。

子どもの頃はそんなに好きじゃなかったんですが、
大人になっても、イタリアに来てより、恋しくなりました。


そうか、日本の味をイタリアで広めると人気になるかもしれません。
新しいビジネスに、いかがでしょうか。
ぜひ、お願いします。


最後に余談、
どちらのケーキもにもAuguriアウグーリおめでとうと書いていて、
名前は、間違っています。イタリア人にとって、
「エツコ」は発音しにくく書きにくいんです。
でも、いいんです。慣れていますから。
それも込みでいい思い出です。

暖かい四十路の一歩を踏み込めました。

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