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【イタリア】職場で争い:繊細(私) vs 強情(シェフ)

なぜ、平穏に仕事をすることができないのでしょうか。
あんなに楽しかったのに。

新しい体制になり、うまく行っているように思えた職場。

私は、イタリアでイタリアンレストランの厨房で働いています。
アシスタントの身で、主にアペリティーヴォという
ハッピーアワーにあたる、お酒のおつまみを担当しています。

レストランの業務には少し手伝うほどです。


オーブン事件

先日シェフが休憩中、厨房にいた私に連絡が来ました。

「冷蔵庫にあるお肉をローストしといて!材料は…」
と、スタッフ用のまかないを準備しました。

もっと香りを足そうと、たくさんのハーブと玉ねぎも一緒に入れました。

実は、ローストなんて作ったことないからよく分からない。
温度は?時間は?調べようとしたところ、たまたま
知り合いの料理人が来たので尋ねました。
さらに赤ワインは最後の方で加えると教えてもいその通りにしました。

そしてシェフがやってきて、
「まだ30分しか経ってないの?」
「玉ねぎ焦げてる!誰が入れろと言ったの?」

なんて、ブツブツ言っているのに対しカチンッ言い返しました。

「私、料理人じゃないし」

一年前に厨房に入り、アシスタントの身分。
料理は家庭の自己流だし、イタリアンだなんてまだまだ始まったばかり。

シェフが準備し忘れたことなのに、私に作れと言ったのです。

しかも、私はわざわざ自分の作業を止めて行いました。

こんなにも焦げることは知らなかったし、焦げたくらいで、何も起こらない。

言われなかったハーブを入れて臭みが取れたことの方が私にとっては重要。
みんなに美味しいと褒めてもらえたので良かったです。

強いと書いて「かたい」


強情なシェフは、料理に関しても頑固で、
どのように料理するか、材料や分量、作り方は固執し
他の人のやり方を受け入れないところがあります。

だからみんな、どこかで顔色を窺っている…

営業中に混雑している時は、言葉遣いも荒くなります。
このようなことが重なり、悶々とした日々。

職場へ心から行きたいとは思えません。
「だって、楽しくないもん!」

こんな理由であまい。と思うでしょうが、
私の人生、楽しいことしかしたくない。
求められる場所はいくつでもあるはず。
転職も考えねばと思っています。

仲のいい同僚は、オーナーの姪なので、あらゆる話が
彼の元へと入っていきます。今回の件も然り。

オーナーから忠告を受けたシェフはさらに燃えています。
平然を装っているけれど、強張った様子。
私を無視して楽しそうにやっている…

けど、やっぱり注文が滞った時には焦って荒くなるんです。ほら。


生放送で培った技術

かつて私は、昼ラジオの生放送を担当していました。
仕込みは 120% 行っても、全ては出しきれないもの。
でも、「いざ」という時に残りの何%かが、自分を救うことになるんです。
だから下準備は念入りにしていました。

この「いざ」というのは、ゲストが遅れる、飛び入りゲストが入る、
中継が繋がらない、電話が途中で切れる、CM を間違えた、
ミスの訂正、そして時報前の時間納めなど。


臨機応変さと冷静さと的確な指示が求められます。
緊張をさせない雰囲気作りと、落ち着きと余裕も必要です。

当時、20代だった私は、この臨場感が好きで、性分には合っていました。
先輩からも38歳でしょ?と言われるほど貫禄があったのでしょう。
大の大人たちへの指示も、快くしてもらうための術を身につけました。

ところが今、荒れ狂う厨房では、言葉による直球勝負の攻防戦が行われています。

なんとも程度が低い。

それを言われて言い返す私も結局は同じ…悔しい。

同僚からは、感傷的で繊細とも言われています。
そう見えるのは、考え方の違いだと思います。
私は、シェフのような言い方はしないし、スラングも絶対に使いません。
そっちの人間になってしまうから。私は違う。

今は起こりたてほやほやで、嫌な気分が残っているけれど、私は私の仕事をやる。

引きずらずに切り替える鍛錬だと思い、時間が経つのを待ちます。

もう、ここに書いたんだから消化したとしよう。
さぁ、次、次へ行こう!


最後までこんなグチを読んでくださりありがとうございます。

おまけの一枚。

帰宅前の夜中にヨーグルトアイスを食べに行きました。

月光が水面に反射して美しい。
甘いものを食べていると、全てを忘れさせてくれますね。
なんなら食べ続けたいくらいです。

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