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本物のサンクスギヴィングデーを体感


5年ほど前からずっと追いかけている YouTuber がいます。
アメリカ出身の奥さんと日本人の旦那さんと二人の子どもが、
日本で暮らす日々の様子を配信しています。


その中でよくアメリカの料理を紹介していて、
スパイスを駆使したり独特なソースがいくつもあったり、
アメリカの伝統料理やコストコで買える惣菜など、
ただ画面越しに味を想像するばかりでした。

料理の知識は増えていくけれど、食材はないし
正解が分からない中で作るのはゴールが見えないために
今まで試したことはありませんでした。

ところが、このチャンスがやってきました!

この街で日本人の女性と知り合いました。
その旦那さんがアメリカ人。
イタリアにあるアメリカ軍基地で働いています。
猫シッターのお礼にと、帰国してまだ間もないのに
サンクスギヴィングデーの食事に招待してくれました。

友だち家族と、猫ちゃんが出迎えてくれました。
大きなツリーに、クリスマスのデコレーションがたくさんしてあり、
もう、幸せに包まれた空間です。

サンクスギヴィングデーの意味を知らなかったのですが、
旦那さんが丁寧に教えてくれました。
(詳しくは英語を理解できなかったので、
日本語の説明を引用します。)

感謝祭は、今からおよそ400年前のイギリス植民地時代初期のアメリカで、感謝の祝宴として始まったのがきっかけとされています。

1620年頃、ピルグリム・ファーザーズと呼ばれるイギリスのピューリタン一団が、宗教的自由を求めてアメリカのマサチューセッツ州にやって来ました。しかし彼らが到着したとき、アメリカでは極寒の冬を迎えたばかり。作物の植え付けをしてもなかなか成長せず、多くの死者を出してしまったのです。

しかし春を迎える頃、マサチューセッツ州近辺に住んでいた先住民、ワンパノアグ族のインディアンたちからトウモロコシの栽培方法や、狩り、釣りの知識を教えてもらい、生き延びることができました。

さらに、その年の秋にはトウモロコシや大麦、豆、カボチャなど多くの作物が収穫できるようになったのです。

ピルグリム・ファーザーズは彼らと神の恵みに感謝を表すため、祝宴をおこないました。地元のインディアンたちも秋の収穫を祝う習慣があり、七面鳥やジビエを提供してもらい、収穫物と一緒に調理して食しました。また、インディアンからクランベリーやトウモロコシをもらい、美味しいレシピまで教授されました。

そして翌年も感謝の宴を開いて秋の収穫を祝うことになりました。これが現在の感謝祭の始まりとされています。
chamojiのサイトより

これはアメリカ側の一説のようで、他にも謂れがあるようです。

ですが、ここから派生して「ありがとう」を伝える日となっている今日、
お互いを想い合う日があるのは、文化としては素晴らしいと感じました。


さて、キッチンではたくさんの料理がスタンバイしています。
すぐ食卓につき、まずは乾杯!
(私は仕事の合間なのでしていませんが)
料理がどんどんやってきます。
写真を撮り忘れたので、お気に入り YouTuber の画像を貼りますね。

マカロニ・アンド・チーズ

友だちの旦那さんが作ってくれたのは、3種類のチーズを混ぜて、
クルクルのパスタを入れてたマカロニ・アンド・チーズ。
ホワイトソースに、たっぷりのチーズでソースを合わせた、
濃厚でチーズの伸びも存分に味わえるパスタ。
茹で加減も完璧で、一口目から美味しいが炸裂します。

続いて

グリーン・ビーンズ・キャセロール

この動画では、ツナ缶を入れていますが、
どんな食材でも作れるようです。
友だちは、「グリーン・ビーン・キャセロール」と言って、
インゲン、玉ねぎ、にんじん、マッシュルームなどを
ホワイトソースで煮込み、チーズをかけてオーブンで焼く。
最後に、揚げた玉ねぎをのせていたので、
それが旨味をさらに引き立てていました。
これは、冬のあったか作り置き料理に最適です。

ちなみにイタリアでは、「スフォルーマート」という料理に似ています。
日本では、野菜のグラタンと言えば分かりやすいかもしれません。


ローストターキー

これは、クリスマスの動画ですが、
スパイスの使い方や焼き方が分かります。

七面鳥の調理には、味付けをして一晩寝かせます。
乾燥しないように、皮と肉の間にバターを塗り込み、
オーブンでじっくり、ソースをかけながら焼いていきます。

焼いて終わりではなく、「グレイヴィーソース」というものを用意します。
友だちは、ターキーの内臓もソースに加えていたので
より深みある味わいになり、とても気に入りました。

さらに、ターキーは「クランベリーソース」とも合わせて食べるます。
友人は、イタリアではクランベリーを見たことがないと言っていました。
確かに!一般的ではないです。
このように、多くの食材が手に入らないので、
基地のスーパーで揃えたそうです。
人参やオレンジを加えて、砂糖で煮込むソース。
ベリーの爽やかさと甘さとターキーの塩加減が絶妙に絡み合う。
夫はソースを気に入りレシピを聴いていました。


マッシュポテト

ターキーの横に添えられていたのがマッシュポテト。
ただポテトを潰すだけでなく、わざわざ裏ごししているから、
ふわっふわのなめらかな舌触りにうっとり。
バターをたっぷり使っていて
お腹いっぱいなのに、美味しいから何度も食べたくなります。


コーンブレッド

インディアンから伝授されたコーンをパンにして食卓に並べるようです。
これがまた素朴で美味しい!
私はクランベリーソースをつけて食べました。



デザートは、秋の味覚であるアップルパイやパンプキンパイを
食べるようですが、ドルチェは私たちが持っていきました。

お気に入りのお店で「ピスタチオ」のケーキを購入。
ホワイトチョコにピスタチオを混ぜ、生クリームたっぷり。


しかし、思っていたより味が濃かったので、
料理の締めには違ったのかな。
生ケーキよりも、やはり伝統に重んじて、
ここは焼き菓子がしっくりくる。
初めて食後のドルチェの重要性を感じました。
ドルチェならなんでもいいと思っていましたが、
違和感がでるもんですね。


友だち家族のおもてなしは、
気持ちが至る所に詰まっていました。
何日も手間ひまかけて作った料理はもちろん、
テーブルセッティング、家の飾り付け、
会話の内容にまでも丁寧さを感じ、
心が満たされました。

アメリカ人の旦那さんと長く会話をしたことがなかったし、
夫も積極的に英語を使って話そうとしていたので、
好意ある気持ちが伝わったのではないかと思います。


イタリアで、まさか同い年の日本人に会え、
全くぶつかることのなく、互いに刺激し合える仲。
こんな人に巡り会えた運命は貴重だと感じます。
友だち家族のイタリア滞在は残りおよそ半年。
しっかり思い出作りに励みつつ、
最高のイタリア時間を堪能してもらうために尽力します!

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