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季節の変わり目のヘンな人

日本の私の田舎では、季節と季節の間の中途半端な時期に、ヘンな人が出まわるという迷信?がある。

ヘンな人とは、変質者や変わった行動をとる人のことを指す。この人たちが、問題を起こしたら、「季節の変わり目だから」と言うことで、気持ちを落ち着かせることもあったし、気をつけてと忠告することもあった。

曖昧な時期だから、着る服も天気もはっきりせず、その不甲斐なさが感情として爆発するとか、複雑な思いがヘンな行動を引き起こしてしまうのかもしれない。と、解釈している。


小学生の頃、変質者に遭遇

低学年だっただろうか。学校の帰り道、変質者に会った。一人で帰っている時、若い男性が私の後ろから急いで歩いて、追い抜いて行った。道を曲がると細道で男性は放尿していた。そして、後ろを通り過ぎる私に、「ティッシュある?」と声をかけてきた。

その時、私の目には真っピンク色をした男性のソレが見えていた。気持ち悪くて逃げたと思う。可哀想な私。

しかし、幸いにも?家には父と兄が2人。当時父は、お風呂上がりにはスッポンポンで狭い家の中を歩いていた。そんなこともあり、男性のソレはそんなにも驚かなかった。そして、兄2人はこの話を笑って跳ね飛ばした。

それ以降、学校の連絡網でも変質者情報が多発していると周知。なるべく一人で通らないようにみんなで帰るようになった。
そしてまた父も、パンツを履いてお風呂場から出てくるようになった。


ヘンな客続出

レストランのオーナーは、ランチにヘンな人が来れば、一日中ヘンな人が来るとたまに言う。

「昨日がそんな日だった。

まずは、三人家族の父親。全身ギンギンにブランドものに身を包み、大きな声で話す傲慢なタイプ。ワクチンパスポートを家に忘れが、警察がチェックに来ても友だちだから大丈夫と言い張る。警察は来なかったので、残念ながら茶番劇は見れなかった。お店のメニューに関しても難癖をつけてくる。同僚は、「あの人は、社会に適さない人」と以前から態度は悪かったようだ。私は、二度とこのテーブルに戻ることはなかった。

もう一人は、お店のルールを知っているはずなのに守れない若い男性のグループ。金の腕時計をちらつかせ、お金を持っていますとアピールしている。この人たちは、たまにラリった目をしてやってくるので、薬物で儲かっている人たちなのか、マフィアなのかと思ってしまう。

傲慢で頑固な人にはもう、目も合さずロボットのように無心で、笑いもせずに接客をする。こんな時のマスクがありがたい。

最後は、キャパ以上に頼む人。空腹だったのだろうか。多すぎますよという同僚の忠告を無視して注文した。案の定、テーブルの上はお皿でいっぱいで、目で圧倒されただろう。お箸も進まなけりゃ、会話も無くなってきていた。そして、さらに料理を運んでいると、「まだ持ってくるのか」と少しキレている。

こんな時、私はいつもより大きな声で対応する。すると向こうはハッとする。「注文をキャンセルしますか?」と言った。そうしろと言う態度にムッとするが、あんたにゃ食べさせないょ!まるでタンメン。
挙げ句の果てには、この人のクレジットカードが使えないとレジで揉めている。一人、約5000円分も食べて使えない⁈ 詐欺かと思ったが、機械がうまく読み込めず会計できなかった。結局は無事に払えたのだが、対応の仕方が滑稽だった。

アンガーマネジメント的な
 
このようなヘンな人が来た時、感情を苛立たせずに過ごせたらと何度となく思ってきた。なぜか自分が責められたような感覚になり傷つき、何度も頭の中で同じシーンを繰り返してイラッとする。どう対応すれば良かったのか、こんな時なんと返事すれば良かったのか、などずっと考えてしまう。

もし、同じようなことを、年下の同僚が受けたら、私は彼女にこう言うだろう。

「あなたに対してキレているのではなく、お店のシステムに対応できない不甲斐なさを、たまたまその場に居たあなたにぶつけただけだから、傷つくことはないよ。」

かわいい彼女に対し、輩がいちゃもんつけてきたなら、守るようにして必ず優しい言葉をかける。そして彼女自身も、私に起きた場合、励ましてくれる。

この時、彼女は居なかったので、第三者のような気持ちで、自分に話しかけた。

実は、他人に起きた出来事のように、慰めの言葉を自分にかけることをするようになった。傷ついたり悩んでいる時や、発想につまづいたら、自問自答すると導かれる言葉を発する時があるとどこかで読んだ。

これまで、独り言で「大丈夫」や「知らない」などと発することはあっても、文章で話しかけることはなかった。

まだ発展の途中だが、うまくこなせるようになればこっちのもの。苛立つ人が来るたびに私は成長するんだ!

それと、もう一つ別の収入源を確保することも心強さにつながる。さぁ、私よここからさらに加速するんだ‼︎ オォー‼︎ って、また話しかけている。

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