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7月OA UEFAと五輪とマリトッツォブーム


イタリアの新型コロナウイルスの状況


飲食店再開

6月から、飲食店の屋内での食事が可能になり、
勤務している日本食レストランでの仕事が再開。
昨年に引き続き、多くの飲食店は店先の路上や通路、
広場の一部に屋外席を設けている。
勤務先も、店先の駐車場2台分に屋外席を設置した。

サマータイムになり、日没が9時前なので、
明るい時間の食事を摂る人たちや、
暗くならないと食事気分にならない人など、
夏の夜の営業は、長く感じる。


屋外マスク不要とグリーンパス導入

7月からイタリアでは、屋外でのマスク着用義務がなくなった。
炎天下での息苦しさはない。
けれども、高齢者のマスク着用率は高いと見受けられ、
さすがのイタリアでも、自衛している人が多くホッとする。


ワクチンは、
必要回数を受けて完了したのが、
2ヶ月前の放送の時は、およそ15%が、
7月半ばには、およそ52%までに。


そして、政府は大きな決断を発表。
イタリアの緊急事態宣言は、2021年12月まで延長。

そして、特に注目を浴びている話題が、
ワクチンパスポートである「グリーンパス」導入

段階的に分けている規制の最も低いホワイトゾーンで、
12歳以上の人が、屋内の50人以上が集まる場所に必要になる。
例えば、スポーツイベント、見本市、会議、美術館、テーマパーク、
遊園地、スパ、ビンゴホール、カジノ、劇場、映画館、コンサート、
公の競技会などに、証明しないと入れないというもの。

9月から新学期となる学校では、
職員らは、必ず持たなければならない。
今後、レストランは、屋内席なら必要になるという。
8月6日から有効になるので、
自由に行動したい人は、完了した証明を携帯に所持しなければいけない。

とはいえ、反対者もいるので、今後の行方はどうなるのか…


新規感染者増加中

書いている7月23一日の新規感染者数は、約5507人
亡くなった人は15人
若者の感染者が1日約1500人ずつ増えている状況。


実は、昨日PCR検査受けてしてきた。
先週、かぜの症状が出たので、調べることに。
鼻に綿棒を入れて、10分くらいして「陰性」」と判明。
同僚や友だちらに連絡することを考えていたのでホッとした。



ワクチン感染の要因!?


今月、イタリアは珍しく国中が一体になった。
こんなイタリアを見たことがないほどの強烈さ。それは、

「サッカーのヨーロッパ選手権2020」
昨年、開催延期となり、今年ついに行われた。

6月に始まった頃は、誰も気にも止めていないほど、
若き無名な選手のチームだったが、着実に試合のコマを前へと進め、
3連勝すると、徐々に期待が高まってきた。
試合の度に、私の勤めるレストランでは、
宅配や持ち帰りの注文が大量に入り、
店内飲食の人はまばらになった。

そして、屋外マスク解除となった、7月!
準々決勝・準決勝になると、街から人が消えた!!
通りに車も通らない!
バスの運転手さんに、エールを送りたくなるほど、
ガランとした街だった。


記念すべき7.11

ついに、決勝戦が行われた7月11日の日曜21時。

ここ何年も、上位に止まるだけで、悔しい思いをしてきたイタリア。
勝てば、なんと53年ぶりの優勝。
24カ国参加して、ヨーロッパの一位になれるのか!?

一方、イングランドは、初めての優勝を狙って、
ホームでの開催とあり力が入っている。
試合中、イタリア人にボールが回ってくるだけでブーイング。

熱い戦いは、1対1で試合終了し、PK戦へ。
イタリアは3本を決め、
イングランドは、ここで入れないと勝てない状況・・・


イングランドの選手が、


ボールを蹴った!!




イタリア人キーパーが、



向かってくるボールを、



弾き飛ばした!


・・・・・・・・・・・


この時、国民が
一瞬、「えぇ!?」となった。


シュートを決めて「優勝!」となることを描いていた。
それが、相手が外したことで決まった。
実は、弾いたキーパーさえも気付いていなくて、
数秒後に、喜びが爆発となった!



ついに、イタリアがヨーロッパで1位に輝いた!!







優勝直後の街の様子がこちら。

📻 Radio 出演 📻 2021年7月21日(水) 15時すぎ 香川県・西日本放送ラジオ (AM1449 kHz/FM90.3MHz) イタリア通信にリモート出演します! . . 【今回の内容】   ⚪︎...

Posted by Etsuko Ikemoto on Tuesday, July 20, 2021

花火、クラクション、ホーン、歌、叫び、エンジンふかし音…
イタリアのトリコロールの旗を振りながら、
老若男女が歓喜の声をあげている。

トラックの荷台に、一族郎党みんな乗って、中心地を目指す姿も見たし、
トランクを開けたままにして、足をぶらりとさせて、後ろを見ながら
喜ぶ姿もあれば、街灯まで届きそうな巨大な国旗を持って走る人、
車線を逆走してまで街を走り抜けたいバイク集団などなど、
夜中までずっと続いていたけれど、
私自身、全然飽きずに1時間以上、窓からこの景色を見ていた。


なんと、この日の視聴率は、83.6%を記録!
これが、ワクチン接種なら、万々歳というところだろう…


閑話休題、
実は、イタリアのサッカー代表は、
3年前のWカップで、予選敗退していた。
イタリア人にとっては、屈辱的な年だった。
心機一転を狙って就任したのが、今回のマンチーニ監督。
選手の選び方から違っていた。
セリエAで活躍する選手たちを集めた従来の方法ではなく、
真の代表を、有名無名問わず隈なく探し選ばれた選手たち。
新たな体制や、監督の指導が功を奏し優勝につながったと専門家は解説。

1位を狙いにいって、掴んだ優勝杯だった。
久々のお祭りに、イタリア全土が狂喜乱舞した。


イタリアのオリンピック選手


サッカーに続き、熱い戦いを見せるのが、
東京オリンピック2020

コロナの前には、
イタリア人の知人が、「もうチケットを買ったから絶対行くよー!」とか、
「東京オリンピックに合わせて新婚旅行に行く予定」という人もいた。
絶好の旅チャンス!と、考えていた人は多かっただろう。
選手の家族も無念に思った人も世界中にいたはずだ。

急に開催決行になった感はあり、
7月に入って、やっと、東京オリンピックのロゴを見るようになった。
広告として、テレビや雑誌など急にTOKYOという文字が出てきた。


イタリアはというと、
今年は、400人弱の選手が参加。
そして、なんと私の住むリヴォルノは、一番選手を排出している地域で、
(↑どこの情報か不明だが、まあいいとして)9人いる。
特に、水泳やフェンシングが多く、
海があることで、水や泳ぐことに小さい頃から慣れている、
フェンシングに強い家系があることなどが考えられる。
さらに地元紙は、あらゆる競技の選手が、
体力作りや技術向上のために過ごす施設が整っていること、
また、サポートする体制があることが大きな要素だろうと。
私は、過ごしやすい気候、雨の少なさ、快適な海など、
集中とリラックスを両方得られる、都会にはできない環境からとも思う。

こう考えると、香川県も「アスリートに優しい県」になれる!
気候も条件も似ているから、新たな、地域活性になるかもしれない。


リヴォルノの注目選手!

オリンピックで注目してほしいリヴォルノの選手は、
前回のリオ・オリンピックで銅メダルを獲った、
水泳のガブリエーレ・デッティ選手。

400m、800mのフリースタイルに参加。
27歳で、キャリアと技術がノリに乗っている状態。
右腕の力こぶに五輪のタトゥーが入っているので、
ガッツポーズで見られるはず。
水泳で、男前な選手がいたらデッティ選手だと思って。
モデルのような佇まいにクラッとしてしまうので、見過ぎにはご注意!


イタリアで報道される日本のマリトッツォブーム



さて、もう一つ、
定期的に回ってくるイタリアンドルテェブームのお話。

90年に爆発的ヒットしたのが、「ティラミス」。
94年にやってきたのが「パンナコッタ」。
そして今、人口40万人の高松でも簡単に手に入るドルチェが
「マリトッツォ」!

丸いパンに生クリームを挟んだだけのもの。
イタリアでは、朝食やおやつに食されている。

(スタジオパーソナリティに、サプライズ試食)

このブームにイタリア人ジャーナリストも驚きは隠せない!
新聞記事には、

「日本人はどこでも写真を撮っていた。
私たちイタリア人は、日本を旅行して撮ってきた寿司の写真や動画を、
夕食に選んだり、スーパーで見かけるようになったことと同じように、
日本で、マリトッツォを発見することができるようになった。
インスタグラムでマリトッツォと検索すれば、日本人の投稿に当たる。
味も進化していて、抹茶やフルーツが入っていいる!
さらには、プラスチックケースや袋に入ったものもあり、
本当に生クリームなの?と疑うものまで。
奇妙なマリトッツォに違和感を抱いてしまうが、
我々が、寿司を変質させ虐待させたかを思い出そう…」

要約したけれど、このようなことが書かれてあった。
寿司を外国人がアレンジしたかのように、
マリトッツォは、日本人によって進化した。

マリトッツォの前に、カット面が美しい華やかなフルーツサンドが
流行したことが、その波に乗れたと思う。


最後に、
イタリアから、世界から、オリンピックをきっかけに
日本に来れなかった外国人に対して、何ができるだろうか。
食の発信もさることながら、今後も行きたくなるような、
文化や芸術、観光地を今まで以上に提案していくべきだろう。




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