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今話題の「Novel AI」って結局何ができるの?

画像生成AI「Novel AI」が話題

「Novel AI」とは

10月初旬くらいから、画像生成AI「Novel AI」が話題となっています。
AIがアニメ風の絵を描いてくれて、そのクオリティが高いというものです。

いわゆる萌え絵が得意ということです。

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「Novel AI」が何か?について、詳しくは外部の記事を参照して下さい。
本稿では、その体験記と、「Novel AI」がもたらす未来について考えてみます。


誰でも手軽にAI作画を体験できる

とにかく面白そうなので、やってみることにしました。

一応、有料(月15ドル〜)です。

もともとはその名の通り「文章」の自動生成がメインのようですが、(特に日本では?)おまけの?画像生成機能が注目されています。

特に予備知識なく、15ドル課金すれば誰でも体験できます。
15ドルで200枚ほど生成できますので特に実験する分には困らないかと思います。
サブスクなので、飽きたら解除をお忘れなく。

※手順については省略しますので、自分も実際にやりたいよ!って方は、これまた他の方の記事を見て下さい。


Novel AIに入力するもの

一応、それでも最低限の紹介を。

入力側は、

  • 描いて欲しいものを文章または単語でカンマ区切り

  • NGも指定できる

  • 画像データも可能

  • 手描きも可能

英語です。

Novel AIから得られる出力

出力はpng画像です。
画角は選べます。

高解像度の画像は、ポイント消費も大きめです。

バリエーション出しする機能もあります。
(が、ポイント消費大きめなのであまり使ってないです)

とりあえず作ってみた画像の紹介

サメ×少女

Novel AIの「やってみた」系の記事や動画は既に数多く存在します。
そのため、普通にただ画像生成しただけだと、数多ある既存の記事と同じような画像になってしまいます。
少しオリジナリティを出すために、好きな生物であるサメと(Novel AIの得意な)少女を組み合わせてみました。

(サメ界にはがうる・ぐらさんという有名人がいるため、似てしまわないか心配・・)

普通に出力するとすごい煽情的になります。


サメ×少女

かなり奇抜なコスチュームです。


なぜか4ポーズもらえた

特にそうした指定は入れてないのですが、なぜか設定画のような画像が生成されました。

なお、サメという発注が奇抜過ぎたのか、5回に1回くらいしか使える画像が出てきません。。


謎の画像

失敗するとこういう謎の画像も生成されます。。

写真をもとにしたイラスト

よく考えたら、サメ少女の生成に成功したところで、
活用の機会がありません。
(VTuber化するにしても偉大な先輩がいるし)

そこで、会社の「ビジネスアスリート」を擬人化することを思いつきました。
会社のホームページやパワポなどで使えるかもしれません。

画像で入稿するところに、当社の選手写真を入れて作成してみました。

写真をもとに作成

悪くはないですが、誰だか区別はつきません。

自分のプロフィール写真も入れてみます。

自分の写真から生成

なぜ顔を赤らめているのか。。

自分の写真から生成2

若返ったのは良いが、洋服と腕時計?がバグってしまいました。

実在の人物をアニメ化することに関しては、既に世の中にいくつもフィルタがありますのでNovel AIで生成する必要は無さそうです。

Novel AIには、実際にはありえないことをAIらしい?自由な発想で生み出してもらった方が良さそうですね。

SF少女

ということで、やはり世の中に無いものを描いてもらうことにしました。

「サメ少女」だと利用方法が思いつかないので、宇宙で戦争する少女の絵を描いてもらい、それが良ければ挿絵にして小説でも書くことにします。

SF少女

おお。これなら何かに使え・・そうな・・?


SF少女2

ちゃんと戦闘服みたいなのが描けるのがすごい。

パイロット少女

お行儀よく座っています・・。
でもこうしたイラストを元に、なんか物語は書けそうですよね。
(本当か?)

ただ、後述するように、二度と同じ人物が描けません。。

工夫したこと

「工夫」というほどのことでも無いのですが、話題になっていた「元素法典」は参考にしています。

有名な話で、AIは指を描くのは苦手で、そのあたりもネガティブプロンプト(NG指定)に入っているはずなのですが、あんまり機能してないですね、、ナゼダロウ。。

あとは放っておくと18禁テイストになるため、適宜それを抑えるキーワードなども入れました

最後の宇宙少女の場合はこんな感じです。

{masterpiece}, {1girl},{ half android}, Amazing,beautiful detailed eyes,finely detail,Depth of field,extremely detailed CG,original,  small breasts, looking at viewer,  illustration,beautiful detailed glow, Spacesuit, extremely detailed wallpaper, dynamic angle, milky way, a war in Space, beam rifle, military, space force, science fiction, space station, moon,


「Novel AI」やってみた感想

やってみた感想

月並みですが、
すごい!楽しい!時間が溶ける!
というのが、素朴な感想。

中学生の頃、CGツクールというソフトを使って
3D画像を設計して、
ポリゴン作ってテクスチャ決めて、
それでワクワクしてレンダリングを待っていた時間を思い出しました。
その時は1-2時間かかったりもしたけれど、これは5秒。早い。

「Novel AI」でできること

割と近い将来できそうなことも含めて。

  • ラノベの表紙を作る

  • 壁紙を作る

  • SNSのアイコンを作る

  • キャラの設定絵を作る

  • ボードゲームの絵

こうしたことには利用しやすそう。
AI時代が近づいてるなと感じさせます。

桜吹雪を背景に幻想的な1枚


「Novel AI」でできないこと

一方で、(今のところ)できなそうなことは?と言うと、

  • ラノベの挿絵を作る

  • 漫画を作る

  • アニメを作る

つまりは、同じキャラクターの絵を何枚もつくることができません。

今回の実験においても、
このキャラいいじゃん!
となっても二度と描いてくれないのです。。

生成済みの絵を土台にして新たな絵を生成する機能(「Seed」欄に画像IDを入力する)もあるようなのですが、別人になってしまい、あまり役に立ちませんでした。。

服装や髪型の指定で似せるしかない?

今後期待したいこと

あるキャラクターの画像を引数に、別表情や別構図を描けるようになるかどうか、ですね。

それができるようになると、ストーリーコンテンツに利用できるようになるため、大幅に応用可能性が広がります。

指が6本だったり、体から脚が3本出てたりというようなことはいずれ解決されると思いますが、今後のこの種のお絵かきAIの評価は、連続性のある絵を描けるかどうかにかかっていると思いました。

これからの未来について

日本の妄想が世界に解き放たれる

仮に前述の問題が解決したとすると、
創作活動の幅は大きく広がります。

日本は「妄想大国」です。
戦艦やサラブレッド、刀を擬人化してしまい、
イギリスの児童文学も、中国の妖怪も、コスプレ衣装にしてしまいます。
最近では、(良いのか悪いのか)BLや百合も輸出しています。

今までは日本語という特殊な言語で閉ざされていたこうした妄想が、今後世界から見える形で解放されることは楽しみなことです。

誰でも原作者になれる

具体的には、
例えばアニメを作るとして、
キャラクターの絵を1枚決めたら、様々な表情や角度からの設定画が簡単に出来上がってくるかもしれないし、
そうした設定資料とシナリオをもとに、30分アニメに必要な5000枚の動画を作成してくれるかもしれない(いつかは)

話の設定とプロットをもとに、ウェブトゥーンを自動作成してくれるかもしれないし、ネームさえ切れれば漫画も作れるようになるかもしれない。
彩色もされて(これは今でもAIでやってそうだが)、漫画はカラーが当たり前になるのかもしれない。

ソシャゲガチャのSSRのカードも(今後はブロックチェーンゲームのNFTになるのかもしれないが)、絵柄そのものよりも、そのコンテキスト(文脈)が価値を持つようになるのでしょう。

版権管理も進化が期待される

こうしたお絵かきAIの進化は、絵師さんの活躍の場を奪いかねないとして物議を醸しているところでもあります。

ただし、最初から最後までAIが作るというのは、まだまだ先の話。
(いわゆるシンギュラリティ的な)

人間のクリエイティビティは依然として必要で、製薬における特許と同様、イノベーションの促進のためにその権利は当然保護していく必要があります。

AI時代の著作権のあり方なども今後議論が進んでいくものと思いますが、技術面においてはブロックチェーンなどで、版権管理も進化が期待されます。

キャラクターに性格を吹き込んだ人、幹となる物語を作った人など、人気を博すようなストーリーやキャラクター生成に関わった人たちがリターンを得られるようになるのだと思います。

トークンエコノミーも進化していくことを考えると、ファンも貢献度合いによってリターンを得られるかもしれません。

何も日本に限った話ではありませんが、1億総クリエイター時代が楽しみです。

誰かに似てる・・ような・・

本稿では、最近話題の(というか10月に話題になった・・?)Novel AIについて紹介してみました。

一般にお絵かき系のAIは、学習データとして利用している画像が違法な(権利元から許諾を受けていない)画像の可能性があります。いつものように個人の責任で利用して下さい。


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