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強迫的な木の芽どき

3月4月は『木の芽どき』といって、昔から自律神経のバランスが崩れやすいとされているが、多分に漏れず、ぼくにもその波は押し寄せた。ここ数週間、頭がおかしくなっていたのだ。

なにがきっかけかは忘れてしまったが、ある日、下側の歯茎が、おもったより下がっていることを発見。これはいかん、歯周病に違いない。インターネットで検索をすると出るわ出るわ、えぐい口腔内の画像画像画像。すでにこんなにも歯茎が衰退しているのだ。あと数年でコレ(画像)になる運命なのか。鏡で、自分の歯茎を見つつ不安になった。抗う方法はないのか。これまたインターネットで検索をする。

上顎の奥歯から歯肉を採取して、移植する手術はあるものの、基本的には下がってしまった歯茎は、再生しないとのこと。なんということだろう。絶望をしたぼくは、仕事の時間以外は常に、歯茎のことを考えるようになってしまった。

毎日、帰りの電車で歯茎の情報の検索。家に帰ると、鏡で状態を確認。休みの日も、ショッピングモールのトイレの鏡で確認。だけならまだしも、服屋の姿見でも確認。職場の仲間に相談をすると、笑われてしまった。

「それくらい歯茎がさがるのは、年齢的に普通だよ。むしろ、違う病気なんじゃない?」って。それもそうだろう。これはきっと強迫症なのだ。もともと強迫的なところがあるのだ。仲間の言葉に納得をする。が、しつつも、確認行為がやめられず、先日歯科に予約をとった。

「歯肉の衰退は年齢相応。歯茎は腫れたりしていない。歯周ポケットも2mm程度。なにも問題はありません」と医師。よかった、と安堵の気持ちが半分。いやいや、歯周病に違いないだろうという頭のおかしさが半分(笑)家に帰って一晩寝て、いまやっとこ落ち着いてきたところだ。

そういえば、歯医者にブラッシングの指導を受けたときに、いいことを教えてもらった。フッ素入りの歯磨き粉でみがいたあとは、あまりゆすがなくていいという話。歯にフッ素があるていど残っているほうが望ましいとのことだった。これまたインターネットで調べたところ、全くゆすがずに、ペッと吐き出すだけでよいと書いてあるところもあったくらいだ。

辛いものなどの刺激が大好きなぼく。全くゆすがない方法を試したところ、歯磨き粉の刺激がうまい具合に口のなかに留まって、爽やかな気持ちになった。これを読んでいるひとも是非、試してほしい。ちなみに、職場の仲間に話したところ、ゆすがなければ気持ちが悪い。歯磨き粉の刺激が残るのをありがたがるのは貴方(筆者)ぐらいだと言われてしまった。

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