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【私小説】 悪魔のコミュニティノート

「はい。はい。本当ですか?嬉しいです」 今度の日曜日からよろしくお願いします。そう言って…

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小説 | 776

初夏を聴く。キョキョと、ホトトギスの鳴き声こそ聴こえてこないものの、1年でもっとも過ごし…

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小説 | 777

舞うイチゴに大興奮。液晶画面をさすり「イチゴ郡は30%以上ある。頼むッ」強く目をつむる。画…

小説 | 咳をしても金魚。

咳をしても金魚。寝床で咳き込む。今日も拓の具合はよくなかった。部屋は散らかったまま。買い…

小説 | 凍った星をグラスに。

凍った星をグラスに。そこに琥珀色の液体が注がれる。赤い看板が目印の『ドミンゴ』。ジャズが…

小説 | 竹島

透明な手紙の香り。 あるはずのない手紙から潮の香りがした。ぼくがコーヒーを飲んでいると「…

小説 | 埋め尽くされた文字

一冊の本を埋める。埋め尽くすようにびっちりと書かれた文字。 ママごめんなさい ママごめんなさい ママごめんなさい ママごめんなさい…… 「まったく。知らないひとが見たらホラーだわ」 この頁なんてそれか、私が虐待をしているみたいじゃない。そうつぶやき洋子は、仕方がなさそうに閉じた本をしまう。 「まっさらなノート渡しても、宗助にいちゃんなんも書かんのにな」地震がおきた後のような部屋を片付けるには、あとどれくらいかかるだろう。真紀は思った。 「ママただいまー。姉ちゃんただい

小説 | 種

手渡されたのは光る種。掌サイズの種。 それを渡される瞬間までは上機嫌。春果はケーキにささ…

小説| 赤青鉛筆

赤青鉛筆で日記を書く。今日からしばらくそうする予定。すぐに飽きちゃうかもしれないけど。赤…