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「農」がこれからの時代のキーワード

はじめに

こんにちは。No 農 No Life”ののの”や健康茶ブランドEARTH MINDをやっています株式会社Perma Future代表の池田です。
言語化するの実はあんまり得意ではないのですが今回No 農 No Life"ののの”でクラウドファンディングを挑戦していることもあり、これを期に自分がなぜこのプロジェクトをやっているのかNOTEにまとめてみました。
暇で時間を持て余してしまってしょうがないときにちらっと読んでくれると嬉しいです。

青果の卸売りの8代目長男

そもそもなんで農業に興味もったの?て所から話すと、私の生い立ちまでさかのぼります。
私は静岡の沼津市というところで青果の卸売り業を営む会社の8代目長男として生まれました。7代目の父や6代目の祖父の話はいつも会社がどうとか現代の社会がどうとか、そんな話を日常的に聞いていました。
友達からは社長の息子だとか将来安泰だね、的な表現で羨ましがられる?けど自分的には将来が決まっているようでなんかつまらなさを感じていたように思います。家も学歴重視だったので平均的な成績の私は進学校にいけという重圧が嫌だったんでしょうね。

ターニングポイントは中学1年の時の母親の病死

そんな「なんで俺が継ぐんやろ」って思っていた私を転換させる出来事が中1の時の母の死なんです。もともと身体はあまり強くなく入退院を繰り返していました。でも医者からは治る病気だといわれていたから母が入院していても寂しくはなかったです。でもある日突然、母は病院で倒れ植物状態に。そして2週間後に息をひきとりました。もうあれは悪夢ですね。お風呂の時とか夜寝るときとか、毎日一人になったらずっと泣いていました。人ってこんなに涙がでるんだって思うほど悲しくて一生分の涙を使い切ったような気がします。(悲しいけど忘れたくない思い出だからいつかのnoteにも書きました。)
そんな悲しみに暮れていた自分を支えてくれたのは親戚、兄弟、友達、そして父親でした。いろんな人に助けられたからこそ自分は一人では生きていけない、周りの支えてくれる人たちがいるから今の自分があるんだって実感できたんです。この経験があったから私は親孝行したい、私を育ててくれた地元に貢献したいと思うようになったんだと思います。そのように吹っ切れたのが中学3年生の時、今でも思い出せるんですが「魂」にスイッチが入ったような感覚があったんです。そこからいかに会社を継ぐか、私は何をすべきかということを考えるようになりました。
青果の卸の会社だから「農学」と「経営学」を学ぼう、「経営学」は大学じゃなくても学べそうだから学部は「農学」かなとおもい明治大学の農学部に進学することになります。(ところが池田が頭が悪く2浪もします。これがターニングポイント2なんだけど長くなるから割愛w)

日本の農業を強くしたいと思い全国の農家を訪問

大学に入っていざ農業を学ぼうと思ってもほとんどが座学。もっとリアルな声を聞きたい。そう思うようになり長期の休みを利用してひたすら農家さんをめぐる旅に出ていました。在学中に50件以上回ったような気がします。
その旅で多くのことを学びました。
「継いでくれる人はいないから自分の代で農業は終わりにしようと思っている」と語るおじいちゃんや
「農薬を使っても使わなくても価格はあまり変わらない、それならば効率の良いやり方で農業をする。」と語る農家さん、けれども自分たちで食べるものは農薬を使わないものをたべる。
知っての通り日本の農業って人手不足から始まり農薬の問題や農家さんの懐事情まで課題が盛りだくさんなんです。
でも普段大学で東京に住んでいた私にとって地方の解放感あふれる自然とお互い様がいきかうようなあたたかな空間がとても居心地よかったです。
そこらへんから私は農業の課題ばかりではなくそれが持つ魅力について考えるようになりました。
「農業」という言葉、実は「業」という言葉がつくと課題ばかりなんですが
「農」だけをとってくるとそこには魅力ばかりなんです。
「業」がつくとそこには経済性や産業の側面がでてきて利益や効率というものが重要視されるようになります。そもそも自然を相手にしている農業が他産業と比べてやりにくいのは当たり前です。日本の食料自給率が低い、人材不足、農薬問題、すべて「農業」の問題です。
一方「農」というものには、まず人々が生きる上で必要な食を生み出す要素。自然との共生、一人ではできないからこそ生まれるコミュニティ要素、
などなど「農」には生物として本質的ななにかが詰まっているような気がしています。人は自然にいかされているものでありコントロールしてよいものではないこともわかります。
日本の農業を学びたいと思って旅に出た私でしたが、その旅の中で人間の生物としての在り方やwell-beingについて深く学んだような気がします。

2020年2月頃佐賀の農家さん
鹿児島お茶農家さん
九州で雪が降る中ヒッチハイクしてたわ

持続可能な未来の創造「Perma Future」の設立

旅を終え、ただ利益、効率を追求する従来の社会システムではなく、ちゃんと自然環境を配慮したうえで資源が循環し、かつ幸せが循環する社会を創りたいと想いようになりました。旅の途中で知った持続可能な農業「Perma Culture」に感銘を受け、持続可能な未来の創造の意を込めて「Perma Future」を当時男3人で立ち上げました。これが2020年の出来事。
その時から私の中でのキーワードは「農」でした。
「農業」といったら3K(きつい、きたない、危険)と儲からないといった印象があるけど、「農」に着目したら、その魅力って一言でいえば「人や自然、食とのつながりを直接感じられること」なんじゃないかなって思うんです。それって身近にある幸せに気づくことであり、感謝が循環するとても魅力的なものだと思うんですよね。

ここら辺から私の中でただ親孝行を目的として家業を継ぐのではなく、継いだ先にどんな社会を創っていきたいのかについて深く考えるようになりました。

Perma Futureでの挑戦

Perma Futureが一番最初に取り組んだのは実は「No 農 No Life"ののの”」なんです。渋谷QWSチャレンジ4期生の時。けどこれは私たちの能力不足もあり失敗します。(当時は食育のプラットフォームサービスを創ろうとしていたけど、事業化のハードルの高さを実感してピボット)次に今でも続いているエコビレッジでの教育プログラム「地球散歩」、今はもうないオンラインコミュニティ「バーチャルエコビレッジ」、そしてエコビレッジの方と共同開発した幻の健康茶ブランドEARTH MIND。EARTH MINDは原材料が静岡県のエコビレッジ「木の花ファミリー」。私が感動したエコビレッジの一つです。商品やコンセプトではどこよりも良いものが造れているという自信はありますが経済性という観点では課題は多くあります。
これらの事業を通して私たちは社会性と経済性の両立の難しさをとことん感
じました。だからこそ経済的に価値を広げることが社会にとって良いものになるそのようなビジネスモデルはどんなものがあるのか探求していました。

2020年10月頃QWSチャレンジ4期生になぜか採択された

半農半X型農業ワーケーション「No 農 No Life"ののの"」

それで生まれたのが半農半X型農業ワーケーション「No 農 No Life"ののの”」です。先ほど言ったようにこの”ののの”、サービスの中身が異なりますがPerma Futureが一番最初に取り組んだ事業名と名前は一緒なんです。Perma Futureが目指しているビジョンやコンセプト「「農」への仕切りを限りなく低くする」は当初から何も変わっていないってことなんです。

”ののの”の原型は2020年、長野のりんご農家のフルプロ農園さんから人手がないから学生を連れてきてほしいと声がかかったことです。当時コロナですべての授業がオンライン授業だった私は、お安い御用だと想い、1日でチラシを作りSNSで拡散しました。その結果20人くらいが集まってリンゴ農家さんに送ったんですね。そしたらこれが参加者も農家さんもすっごく満足してくれたんです。満足度が5点満点中全員5点。私自身が伝えたい「農」の魅力も私が直接付き添っているわけではないのにアンケートから伝わっているような感じがしたんです。これは私の想いを伝える手段として無限大の可能性があるのではないかそう思うようになりました。
その時は特に事業化は考えず自分の趣味で集めて送っていました。けどこれを1年くらい続けて、一つの農家さんだけじゃなくて他の農家でもできるのではないか、そう思い2022年本格的にサービス化に向けてプロジェクトを動きだします。それから2023年7月提携農家が40件になってサービスとしてリリースするまでいろんな紆余曲折あるわけなんです。(あきらめそうになることもしばしば、それはまた別のnoteに書こうかな)でもこうして2024年でようやく月30人~40人くらいが参加してくれるようになりました。まだまだ赤字だけどここからってとこまできた気がします。

2022年10月北海道余市プルーン農家で実証実験

さてさて最後になりますが
”ののの”には無限大の可能性があると思うんですね。今よりもっと気軽に農家さんにつながれて、おてつだいにいけて、推しの農家さんがいて、おいしいものが食べれる。お互い顔が見れる関係だからこそおいしさも伝わります。そんな未来楽しくないですか?もっと”農”が身近に感じられたら人々のwell-beingも上昇するんじゃないかなって思います。
そしてこの”ののの”これからどのように展開していこうか、父親の会社とどうつなげていこうか、やりたいことが沢山あって今からワクワクしています。

今回のクラウドファンディング、実は相当踏み切っています。本格的に”ののの”をサービスとして成り立たせるためには直近1年で1000万相当の金額が必要です。会社の銀行口座100万くらいしかないのによ!
もう少し詳しく書くと、今サイトはすべてノーコードで作っていてマッチングはすべて手動なんですね。1件あたり7700円という単価は手動マッチングを想定していない金額なんです。(農家さんや参加者のアンケートでもやはりマッチングの手間ややりにくさが課題という声がしばしば)
1月あたり100件以上のマッチングを実現するために相応の投資が必要なわけなんです。
地道にやって利益がでたら投資していくというやり方もいいけど、これからの事業の成長速度や社会のニーズを考えたら、今アクセルをかける必要があると思ったんです。だから身の丈を超えた投資とわかっていてもやることに決めました。経営者としてはあまり良い判断ではないのかもしれない。けどここまでリスクが取れるのも若者の特権でしょ!
だから1000万のうち300万、ネクストゴール500万をクラファンで集めます。
残りはどうにかして頑張ります!(池田の頭の中ではうまくいく)
計画通りいかないのが人生だけれども、なんだかんだうまくいくのも人生です。
これからの”ののの”と池田の挑戦をどうか楽しみに見ていてください!
長い文章読んでくださりありがとうございます。
定期的に書いていきたいな。

クラウドファンディング 2024年5月26日23時まで

ののの公式サイト






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