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『大きな嘘の木の下で』/田中修二

■人生にとって大切なのは「幸せ」でなく「豊かさ」

「幸せ」という言葉は「状態」を表すものではなく、瞬間、瞬間に感じる「感情」を表すもの。「〇〇さんを幸せにしたい」とは、日本語の使い方が間違っている。24時間、365日、幸せがずっと続く状態はいけないクスリをやっているトランス状態。美味しいご飯を食べた幸せという感情は、お腹が減ったという苦痛がないと感じられない。「幸せ」という感情は、すぐ隣にいる誰かと比べた時に強く感じやすい。他人の不幸を目にしたり、テレビで貧困に苦しむ人や暴力の犠牲になった人を見ると「自分は平穏に暮らせて良かった」と幸せを感じる。芸能人が叩かれているのを見て、飯が美味い。など。

豊かさは、誰かを貶めなければ感じられないものではない、相対的な要素が少なくても、きちんと実感する事ができる。豊かさなら、ある程度絶対的な基準を持つことが出来る。

■「JKMAXに関わる人たちを豊かにする」

代表として、従業員や顧客を「幸せ」にできるかは分からないけれど、JKMAXに関わる全ての人を豊かにすることは出来る

人生においての豊かさとは、何もお金に限った話ではない。30万円の給料が50万円になった。これは確かに豊かさの1つだ。でもそれ以外にも、新しい知識を学んだ、新しい技術を取得した、海外旅行に行った、新しい友達が増えた、新しい考え方を学んだ、こういったものも全部、人生において大切な「豊かさ」だ。そしてお互いに認識が一致する客観的な事でもある

昨日まで自分に無かったものが、今日、新しく増えた状態、お金だけじゃなく、知識や技術に経験、地位や名声、人脈、チャレンジする勇気、行動力、様々なものを自分にプラスして成長していける事、それらが全部豊かさなのだ

私は家族に対しても「どれだけ豊かにしてあげられるか」を基準にして毎日を過ごしている。ただお金をあげればいいのではなく、天気のいい日は子どもたちと街に繰り出す。商店街で面白い体験をした、近所のパン屋さんで素敵な出会いがあった、公園で木を見て、虫を捕まえて知識を得た、一緒に山に登り見た事のない景色を見て感動した、子どもが自転車に乗れるようになった、美しい音楽を聴いた…。

もちろん、そんな毎日を過ごすためには、お金が必要だ。でもお金は、そういう人生の豊かさを手に入れるために必要な道具でしかないのだ

■「人」で選ぶ時代

商品やサービスはどんどん同質化していく。スマホも、アップルだろうがサムスンだろうが、だいたい機能は同じ。温泉も、テーマパークも、ショッピングモールも。では、同じようなモノやサービスばかりなら、最終的に人はどこで買うのか。「人」で選んで買うようになる。「この人と過ごす時間があるから、この人が薦めているから、ここでお金を使いたい」となるのだ。「この人から買いたい」ということが判断基準になれば、競争にはならない。理論的には、青天井で交換価値は上がっていく。キャバ嬢やホストが1番にして数千万も稼いでしまうのは、そんな背景があるからだろう。個人の「在庫」は限られているので、その人の24時間は奪い合いになる。ビートたけしさんは司会が上手いわけではないけど、欲しがる人が居る限り、青天井で価値が上がっていく。経営者も、最初は「経営がうまい」ということで評価されていても、最後は存在感や「その人がいる」こと自体が価値になっていく。そういった価値の事を「意味」と言ったり「ストーリー」と言ったり「人間力」と言ったり、いろいろと形容されるが、とにかくそういった価値で勝負した方が、値段が上がっていく時代。

■ルーティーンを壊すことが大きなリターンを得られる

中国人は何故爆買いするのか?自分の国のお金を日本人ほど闇雲に信用していないから。お金とは交換のためのツールでしかないという本質に気づいている。お金の価値は、政府の意向や社会情勢によって、いつどのように変えられるか分からない、絶対的なものではない、という本質に気づいている。価値が不安定なお金の状態よりも、自分に取って確かな価値のあるモノに変えておいた方がいいという発想。宝石やロレックスにヴィトン、日本の土地を買い漁っているのも、それらが持つ価値をお金よりも評価して交換していると考えると納得がいく

サクセスストーリー、成功本を読む理由は、単に気分を盛り上げる物語として読んでいるだけ。会社経営の参考にするというよりは、どちらかというとエナジードリンクを飲むのと同じ感覚。もっと言えば、『スター・ウォーズ』を見るのと一緒。暇つぶしであり、娯楽だ。

行動を起こせる人になるためには、毎日違うドリンクを飲めばいい。「すべてが規則的な毎日」を送り「パターン化」した生活を送り続けているなら、リスクを取ったりチャレンジする事がなくなる。毎日のルーティーンを片っ端から崩す努力をしてみる。リスクを取る事になれてくる。リスクを取ると、予想すらしていなかったような大きなリターンだって手に入れられるかもしれない。人間は年を取ればとるほど変化を嫌うようになる。だから意図的に違うことをして、毎日の生活に無理にでも変化を起こさないと、どんどん新しいことが出来なくなる。年齢を重ねると筋肉も固まるが、それ以上に心が固まってしまうのだ。なぜ、わざわざ僕たちは、同じ場所で同じ生活を繰り返して一生を終えなければならないのか。

新しい行動を起こすのを拒んでいる大きな原因が、変化が怖いという本能より、自意識過剰だ。

親友や彼女の言葉に救われ、全てを諦めて、その優しさに身を委ねてしまいそうになった時、夜ベッドに入って目を閉じると、ふつふつと瞼の裏に浮かんできたのは「自分を馬鹿にしてきた沢山の奴らが喜ぶ顔」だった。だからあの時、最後の最後、どん底に追い込まれた僕の精神を支えてくれていたのは、反吐が出るほどむかつく奴らなのである。どん底でピンチに追い込まれている人がいたら、寝る前に目を閉じて、自分を馬鹿にしてきた奴らの顔をはっきりと瞼の裏に映し出してみたらいい。大嫌いなあいつらに、あなたができる最高の復讐は、あなたが夢を叶えて笑顔で充実した毎日を送るようになることだ。そして走り続けてさえいれば、今の状態は「敗北」ではなく「挑戦」になる。

■成功は悪の感情から始まる

夢を壊すようで悪いが、僕は善人でもなんでもない。「全ての人を幸せにしたい、豊かにしたい、みんなの笑顔が見たい!だからその為に会社を作ろう」などと思ったわけでも全くない。もともとはそれこそ「モテたい」とか「お金持ちになりたい」という自分自身の子供じみた欲望が行動の始まりだ。お金持ちになりたい、女の子にモテたい、海外旅行にしょっちゅう行きたい、そのための手段として、会社をやろうと思っただけ。ただその程度なのだ。でも、今は「関わる人たちを豊かにしよう」と心の底から思って仕事をしている。なぜそんな考えに行き着いたかというと、会社を経営する中で様々な失敗があり、その結果「自分の欲望を満たす為には、周りの人みんなを豊かにするのが結果的に一番効率が良い」と分かったからだ。

情熱、やる気という力は、仕事を成功に導くために、とても大切な要素。夢中は、どんな努力や才能にも勝るのである。


「目的」=実現しよう、成し遂げようと目指す事柄。最終的に到達すべきこと

「目標」=意図している事柄を達成するために儲けた目当て、具体的に達するべきこと

「手段」=目標に到達する為に、とるべき具体的な方法

※目的=達成できない、目標=達成できる、手段=達成できない

目的と手段はどちらもその行為にどこまで行っても終わりがない


■エンタメが最強

テクノロジーによって、あらゆるものが便利で快適になった時に人々が必要とするコミュニティとは、いったいどんなものだろうか。やりがい、安心、刺激、成長、達成感、社会保障・・・いろいろと要素はあると思うが、中でも最強なのはエンターティメントなんじゃないかと思う。これからの時代は仕事こそ、真面目に一生懸命楽しみながら遊ぶべき





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