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THANKS DRESS SHOW ~ありがとうを伝えたいあの人と一緒にドレスを着る~ ①

はじまりのはじまり

2022年8月6日、
私はドレスイベントを主宰した

ことの始まりは
ある女性に会うために
大阪に行ったこと

私が手がけている文章の
編集デザインをお願いできる人を
探していたところ、
知人の紹介で
大阪在住のヒトミさんと出会った

オンラインで
打ち合わせをしていく中で
互いの話をするようになり、
気づいたら
二人が大好きな意識の話を
何時間もする間柄に

直接会ったこともないし
なんなら顔も知らないのに、
なぜか気が合って
私はいつの間にか
ヒトミさんのことが
好きになっていた

そのヒトミさんが
自己対話の講座に申し込み、
2月から二ヶ月半かけて
自分自身と向き合ってきた

その集大成として
4月25日に
「このままの私で生きていく」という
宣誓式をするという

講座の参加者たちが
ドレスデザイナーのドレスを身にまとい、
自身への誓いの手紙を読み上げて
ランウェイを歩く

それを聞いたら、
ヒトミさんを見届けるために
大阪に行きたい!
と思った

ヒトミさんは
「小規模のイベントのために
わざわざ神奈川から
来てもらうのは申し訳ない」
という罪悪感が出たり

私は私で、
4月は大きな支払いが
他にできたから
お金が減ることへの
怖れが出たり

そんな感情が出るたびに
お互いに自己対話して
シェアしてきた

そして、
私は自分の内面を
観察し続けた結果、
やっぱり行きたい!
という気持ちに変わりはなかったから
大阪行きを決めた

運命のドレスと出会う

会場の大阪中央公会堂は
国の重要文化財に指定された
歴史的な建造物で
まるで古いヨーロッパの宮殿のようだった

会がスタートして、
トップバッターの方が
ドレス姿で現れると、
その姿を見ただけで
なぜか胸がいっぱいになり
涙がポロポロとあふれた

自分と他人との
境界線がなくなり、
ワタシを見ているような
気持ちになって
どの人のことも
とても愛おしく感じた

手紙の文章、
ドレス、
たたずまい、
しぐさ、
表情、
その一つ一つに
個性が現れていて
素敵だった

涙でかすむ
目の前のワタシに
おめでとうの気持ちを込めて
拍手を送り続けた

そして、いよいよ
ヒトミさんの出番

ワクワクしながら
入場口に目を向けると、
紫色のドレスを着た
ヒトミさんが登場した

ドレスデザイナーのaicoさんが
ヒトミさんのイメージに合わせて
不織布で作った
オートクチュールのドレスは、
カッコよさの中に妖艶さもあって

ヒトミさんは、
そんなパンチのあるドレスに
負けない強い存在感を放っていた

彼女が好きで憧れていた
パリコレのモデルそのものだった

人前に出るのが苦手だという
普段の物腰柔らかな
雰囲気のヒトミちゃんと
目の前にいる人が
同一人物だと思えなかった

そういえば、以前、
マヤ暦のセッションを受けたとき
「あなたはものすごくエネルギーが強くて、
車に例えるとフェラーリだ」
と言われたと
ヒトミさんが話してたっけ

そのヒトミさんの本質が
aicoさんのドレスと
ヘアメイクの力もあって
思い切り出ていた

このエッジが効いたドレスは
人を選ぶというか、
正直、誰でも着こなせるデザインではないから、
それを着こなせるということは
彼女も本来
かなりエッジが効いた人ということ

ヒトミさんの本質を見事に見抜いて、
彼女にピッタリなドレスを作った
aicoさんに感服!

そして、
私自身もaicoさんのドレスに
すっかり魅了されて
胸のときめきが止まらなかった

特に好きだったのは
金の着物の帯を大胆に前で結んだ
真っ赤なドレス

サイドに刈り上げを入れた彼女が、
片手にキセルを持ち
貫禄のある笑みを浮かべて
颯爽と歩く姿にしびれた

可愛らしいドレスや
エレガントなドレスもあったが、
私はパンチがある
カッコいいドレスに惹かれた

自分の好みが
大きく変化したのに気づいて
思わず苦笑する

本当は私も、
ヒトミさん同様
エッジが効いた人なのかもしれない

温かい涙をたくさん流した
宣誓式が終了した

隣に座っていた女性が
ヒトミさんに向かって
軽やかに駆けて行った

おそらく彼女の友人だろう

談笑する二人を
邪魔したくなくて
私はしばらく待つことにした

望みが生まれる

会場を見回すと
aicoさんが目に留まり、
私は何かに突き動かされるように
aicoさんのところに向かう

ドレス同様、
aicoさん自身も
アーティスティックな出で立ちで
白い個性的なパンツスーツを
素敵に着こなしていた

太陽のように輝く笑顔が
とても魅力的な人だった

思わず
私の心の震えのままに
aicoさんに
熱く感想を語ると、
なんとヒトミさんのヘアスタイルも
彼女が手掛けてた

ヤバイ!!
才能に満ちあふれてる!!

私は大興奮だった

聞きたいことがあふれてきて、
矢継ぎ早に質問する

まずはaicoさんが
紙のドレスを作り始めた
きっかけを聞く

アーティストとして
絵を描いていたaicoさんは
三年ほど前のある日
紙で花を作ろうと思い、
やっているうちに
紙でドレスが作れるんじゃないかと
思いつく

パターンも引かずに、
頭の中のイメージを
形にしていったら
ドレスができたという

着物の帯を巻いた
赤いドレスは、
日本を意識して
初めて和紙を使った

ああ、
aicoさんの赤いドレスを
着てみたい!

さらに、妄想は膨らむ

私のイメージに合わせて作られた
オートクチュールだったら
最高じゃない?!

こうして私は
大阪で運命のドレスに出会った

THANKS DRESS SHOW ②へつづく



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