見出し画像

猫ちゃんは最強のUGCだった | ビジネスに関するエッセイ①

commmune主催の講演に参加してきた。LIXILが運営する「猫壁(にゃんぺき)ひろば」というコミュニティがどう活性化したのか秘訣が語られていた。

そもそもLIXILって建築系の会社じゃなかったっけ?と疑問を抱きつつ参加したが、キャットウォーク(猫壁)には壁の施工が必要であると分かり、一気に納得がいった。

ざっくり概要はこんな感じだった。

(1)猫壁ひろば(にゃんぺきひろば)というクローズドコミュニティをcommmuneで運営している
(2)commmuneで「猫ちゃん×猫壁」に関する投稿が活性化して、お客さん同士の関係性が繋がり、深まった
(3)commmuneの盛り上がりがInstagramの投稿にも伝播し、外にも商品が広まった
(結論)commmuneのようなクローズドコミュニティと、InstagramのようなオープンSNSは両立でき、相乗効果がある

とても勉強になったのだが、実は僕の脳内メーカーは別の話題でシェアが奪われていた。それは「猫ちゃん×猫壁」って最強のUGCじゃね?である。正直これに気づいてから、講演の9割は聞いていない。僕の発想チャクラが開いてしまったのだから仕方ない。

UGCの事例を思い返すと、作品の「質の高さ」「作り易さ」「幅の広さ」の3つがキーだと思う。これにおいて、猫壁ひろばは最強だった。

まず質の高さでいえば、絶対高いのだ。猫はどう撮影したって可愛い。可愛さの絶対神である。

作り易さにおいても、絶対神が降臨する。猫壁の配置や撮影技術など準備はあるかもしれないが、スマホでカシャって撮影したら可愛くなってしまう。もちろん壁の工事というハードルはあるが、それを達成したお客さん同士の話なので議論からは省く。

最後に幅の広さ。ここには絶対神が何匹(にゃんひき)も降臨する。猫壁の配置や撮影技術などの工夫で幅広い作品が生まれることは間違いないが、それよりも猫ちゃん自身のスキルセットが最強の要素なのだ。

例えばお花を撮影なら、同じ配置、同じ技術で撮影したら、同じコンテンツだと判断されるだろう。でも猫ちゃんには、ポーズの不確実性というスキルが備わっている。

同じ配置、同じ技術でも、猫ちゃんは毎回違うポーズで写るだろう。コントロールできない不確実性を持つが、その全てが可愛い。コンテンツを無限に創造できる被写体なのだ。

技術がなくても必ず成立するし、同じ工夫をしても作品が変わる。さらにそれを見た人が真似したくなる。真似をしたら、それはそれで別の強コンテンツになる。最強すぎるUGCだ。

データサイエンティストに調べさせて欲しい。きっと世界中のクラウドサービスの3割のストレージは猫ちゃんに奪われているはずだ。あとはワンちゃん3割、赤ちゃん3割だろう。

一緒にライブ配信について考えていければ嬉しいです!