見出し画像

原生林で育つ珈琲

野生のアラビカ種はエチオピアの原生林にいます。
果実を採取する時に周りの草木を刈るなどの人の手が完全に加わっていない完全なる野生をフォレストコーヒーと呼び、少し加わってるものをセミフォレストコーヒーと呼びます。なのでエチオピアの珈琲の品種はよく「エチオピア野生種」「エチオピア半野生種」と記述されます。
また、エチオピアのハラー地方のジェルジェルツー村には高さ8mの樹齢100年以上の古木があります。木の周りに組んだ足場に登って収穫します。通常は木が高いと収穫しにくくなるので2〜3mに剪定します。
アラビカ種は他の背の高い木の陰で育つ陰生植物なので弱い日光でも生育に必要なだけの光合成を行うことは可能です。具体的には、日光を遮るものが全くない状態の2割程度の日光で光合成はマックス行うことができます。このため、原生林の中では背の高い木と下草の間に生息する4〜6mの低木として育ちます。
このような特徴から影を作るために農園にアカシアやバナナなどの背の高い木を植え、その木陰に珈琲を植えます。陰を作るために植えた木はシェードツリーと呼ばれます。このシェード栽培は原生林本来の環境を作り出し、過度な気温上昇や葉の日焼けを防ぐことで高品質な珈琲を生みます。
一方で、シェード栽培はシェードツリーを植えるのでそれが邪魔で収穫用の機械を導入しづらくなります。
日光が影響を及ぼすものは、光合成ともう一つは発芽です。植物の多くは日当たりのいい方が発芽しやすいのですが、珈琲の発芽は強い光で抑制されるため日陰の方が生えやすくなります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?